「いまを生きる」(1989)の高校生を演じたイーサン・ホークは他の若手俳優たちと違う抜きん出た演技力と脆い美しさを見せていて、あの映画の人気は彼の存在が強かったのではないでしょうか。もちろん、いつもはすぐコミカルになってしまう、教師のロビン・ウィリアムズのバイロン的な悲愴さも素晴らしかったですが。

今年のアカデミー賞でヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞を受賞した時のスピーチに「オー キャプテン!マイ キャプテン」と共演のデンゼル・ワシントンに愛と感謝を捧げてましたが、この詩は「いまを生きる」でも激しく、ドラマテイックに使われています。

ウォルト・ホイットマン(Walt Whitman)と言うアメリカの詩人が南北戦争とリンカーン大統領の死を悼んでの1965年に出版した有名な詩の始まりの痛切な呼びかけで,仰ぐ師に向かっての言葉となっています。

2016年のイーサンは「ボーン・トゥー・ビー・ブルー」で1960年代に活躍したジャズトランぺッターのチェット・ベイカーを激演し、「マグニフィセント・セブン」では荒野の7人の一人として不思議な存在感を出していました。

今年は「Valerian and the City of a Thousand Planets」と言うSFものにデイン・デハーン 、クライヴ・オーウェン、ルトガー・ハウアー、マチュー・カソヴィッツ、カーラデルヴィーニュ、ジョン・グッドマンと言った面白そうな共演者と出演します。監督はフランスのアクションものが得意なリュック・ベッソンですから、娯楽要素には事欠かないでしょう。

そして2018年公開の「ストックホルム」が期待出来そうです。「ボーン・トゥー・ビー・ブルー」を監督したロバート・バドローが再びイーサンを演出しますが,このストックホルム事件は1973年にスウェーデンの首都で起きた銀行強盗で人質になった人たちが加害者を支持して,法廷で証人にならなかったことから、人質に加担する精神状態を「ストックホルム症候群」と呼ぶようになったことで知られています。

1970年11月6日テキサス州オースティン生まれ,劇団に通い、1985年に14歳で映画デビューは「エキスプローラーズ」でした。その後大学に通って,例の「いまを生きる」でカムバック(と言う程大げさなものではないでしょうが大学での経験を選択したのは自分のためになったと白状しています)ハリウッドの一大グラマーカップルだったユマ・サーマンと2児をもうけた後離婚,2008年に再婚して娘がふたり、と合計4人の父親なのですが、全く家庭人の雰囲気が加わってないのはやはりイーサンの飄々とした芸術家肌のせいでしょうか。

デンゼル ワシントンと刑事コンビを演じた「トレーニング・デイ」(2001)ではオスカー助演賞候補に,「ビフォア・サンセット」(2004)の脚本でもオスカー候補になっていますし、著書も多数のマルチタレントでもあります。

今回は「オー キャプテン!」と「ストックホルム症候群」を加えて、イーサンに触れてみました。もっとツーショットはどこかに(いつもの弁解ですが)あるのですが、彼の成長とだんだん大人びていく顔をご覧ください。

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