カンヌよりお届けしている映画祭レポート第8弾。コンペ部門のソフィア・コッポラ監督の新作はかつてクリント・イーストウッドが主演したサスペンス「白い肌の異常な夜」のリメイク。しかしながらオリジナルとは全く異なるコッポラ・ワールドが展開している様子。これに主演したニコール・キッドマンは、隠れた今年のカンヌの真のミューズ?
画像: 左からコリン・ファレル、エル・ファニング、ニコール・キッドマン、ソフィア・コッポラ、キルステン・ダンストが会見に登場

左からコリン・ファレル、エル・ファニング、ニコール・キッドマン、ソフィア・コッポラ、キルステン・ダンストが会見に登場

今年のコンペティション部門にエントリーされた作品の中で絶対に外せないのが、ソフィア・コッポラ監督の「ザ・ビギルド」(原題)だ。オールドファンには懐かしいクリント・イーストウッドが主演したドン・シーゲル監督作「白い肌の異常な夜」(71)の、これはリメーク。とはいってもシーゲル監督とコッポラ監督の違いは明確で、完全に別の味わいになった。
内容は、南北戦争末期の南部にある女性たちの館。私設な学園に近く、その園長格となるのがニコール・キッドマン。教師的存在がコッポラ作品の常連女優キルステン・ダンスト。おませな生徒の番長格にエル・ファニング、そのほかに幼い3人の女生徒が生活している。そこに負傷して迷い込んだ北軍の兵士がコリン・ファレルといった豪華キャスト。
キルステン以下6人は男性に接した経験がないらしく、運び込まれた館の一室の周りは女性たちが浮足立って、次第に波風が起こって来る。あの「ヴァージン・スーサイズ」のようなフェミニンな世界が展開するのだ。一方、ドン・シーゲル監督版は、ジトッとしたセクシュアルで恐ろしい女の世界を繰り広げたスリラーといった感じだった。ま、それはそれで、いかにもソフィアが自分らしい独特の世界を貫き、描き出したことに感心する。

画像: ファレル、エル、ニコールの三人

ファレル、エル、ニコールの三人

出演したニコールにとって、ソフィア作品は初めて。会見で「女性監督はまだまだ映画界では少なく、私は積極的に彼女らの作品に出演したい」と話していたが、他にジェーン・カンピオン監督がアリエル・クレーマン監督と組み、2シーズン目を迎えたTVシリーズ「トップ・オブ・ザ・レーク」に出演している。
ところでニコールは今年のカンヌで出演作4本が上映。コンペ部門はこれと、同じくコリン・ファレル共演、ヨルゴス・ランティモス監督作「ザ・キリング・オブ・ア・サクレド・ディア」、アウト・オブ・コンペでエル・ファニングと共演、ジョン・キャメロン・ミッチェル監督作「ハウ・トゥ・トーク・トゥ・ガールズ・アット・パーティーズ」、それに70周年記念上映としてカンピオン監督らの「トップ・オブ・ザ・レーク:チャイナ・ガール」。
今回の映画祭のミューズはポスターにもなっている若きクラウディア・カルデナーレだが、実質的なミューズはニコール・キッドマンかも。

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