ブリューゲル、ルーベンス、ダリ、マグリットなど、多くの画家に影響を与え、没後500年を迎えた今も謎に満ちた“ヒエロニムス・ボス”。そのベールに包まれた画家の素顔と、代表作にして最大の問題作「快楽の園」に迫るドキュメンタリー『謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス』が12月に日本公開されることが決定した。
“悪魔のクリエイター”とも呼ばれた謎多き画家の真実に迫る
人物像の詳細はおろか生年月日も不明。現存する作品は25点のみ。美術史上もっともミステリアスな画家の一人ヒエロニムス・ボスは、その奇想天外な作風で現在も多くのファンを持つ。プラド美術館全面協力のもと、映画は“悪魔のクリエイター”とも呼ばれたボスの創作の謎と素顔に迫っていく。
最高傑作『快楽の園』の誰のために何のために描かれたのか?
ボスの最高傑作として知られ、美術史上最も異彩を放っているのが、プラド美術館が所蔵する三連祭壇画『快楽の園』。エロチックでグロテスクな“天国と地獄”が所狭しと描かれた奇想天外な世界。ボスは誰のために、何のために描いたのか? 赤外線分析で判明した下絵や専門家の解説から『快楽の園』に込められた思想、ボスの謎を解き明かしていく。
謎の天才画家 ヒエロニムス・ボス
12月 シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
配給:アルバトロス・フィルム
© Museo Nacional del Prado © López-Li Films