SCREEN本誌にて連載している月刊「スター・ウォーズ」(以下、SW)では、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の最新情報をお伝えしている。今回はその中から新監督ライアン・ジョンソンのインタビューをお届け!

新監督ライアン・ジョンソンが語る『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』

「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」を大成功へと導いたJ・J・エーブラムズ監督からバトンを受け取り、『最後のジェダイ』の監督を務めるのは、43歳のアメリカ人監督ライアン・ジョンソン。2005年のデビュー作「BRICK/ブリック」から、2012年のSF大作「LOOPER/ルーパー」まで一貫して監督とともにオリジナル脚本も手がけ、『最後のジェダイ』の脚本も自ら書き下ろしている。〝衝撃的〟とされる今回の物語に何を込めたのか、今話せるすべてを明かしてもらった。

画像: 『最後のジェダイ』撮影中のライアン・ジョンソン監督 © 2017 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

『最後のジェダイ』撮影中のライアン・ジョンソン監督
© 2017 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

──「スター・ウォーズ」のテーマについてどのように考えていますか?

『SWは常に、家族についての物語であり、成長についての物語であり、別の言い方をすれば、青春時代から大人になっていく転換の物語とも言えます。それがジョージ(ルーカス)が最初の三部作でもやっていたことで、物語の核というのはそんなところにある、とても根本的なことだと考えています。私がなぜ子どもの頃からSWの大ファンだったかといえば、ルークがあんな驚くような冒険の旅に出られるなら、私にもそういったことができるんじゃないかと信じさせてくれたところなんですね』

──この新作を通して観客に伝えたいことは何ですか?

『私にとって、という意味になりますが、この作品は三部作の二作目として、「帝国の逆襲」が最初の三部作の二作目であった位置づけに近いものと考えています。ですから、私の役目は、そのそれぞれの登場人物に対して、彼らが立ち向かわなければならない最も困難な状況を作り出してあげること、そしてその困難にそれぞれの登場人物がどうやって対処していくかを見届ける、というものです。そうすることで、それぞれの人物が本当はどんな人物なのか見えてきますからね』

──特別映像の小さなペンギンのようなキャラクターはどんな役割を果たすのですか?

『あれは「ポーグ」と言います。PORGで、ポーグ。彼が本作の主人公なんです……というのは冗談ですが、ポーグはとても重要な役割を果たすキャラクターで、ルークとレイがいる島で彼らと一緒に時を過ごします。あの島の撮影のときは、キャストやクルーの一番のお気に入りになってしまって、小さなポーグをセットに持っていって、いざ撮影となるとクルーたちがみんな「可愛い、可愛い」と騒いでしまって。観客の皆さんにもポーグの登場をお知らせできて、とても興奮していますよ』

画像: 写真右がポーグ。ルークが身を隠していた孤島に生息する、小さなペンギンのような生き物。チューバッカとともにミレニアム・ファルコン号に乗り込んでいるので、レイたちと一緒に冒険を繰り広げそう。 © 2017 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

写真右がポーグ。ルークが身を隠していた孤島に生息する、小さなペンギンのような生き物。チューバッカとともにミレニアム・ファルコン号に乗り込んでいるので、レイたちと一緒に冒険を繰り広げそう。
© 2017 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

──ほかにも新しいキャラクターが登場しますか?

『ええ、ベニチオ・デル・トローがDJという役で加わってくれます。彼は悪党というか、「スター・ウォーズ」にはいつも、どこか疑わしい、影のある人物が登場しますが、DJというのはそういった中のひとりです。そして、ケリー・マリー・トランがローズという役を演じてくれています。彼女は善の側の人物で、彼女は最高ですよ。とても格好いい。観客の方々に早く彼女を見てもらいたいとワクワクしています』

──この新作に、何か日本からの影響といったものはありますか?

『ええ、黒澤明監督の影響はとても大きいと思いますよ。今回の作品でもレイが影になって立っているショットがあるのですが、そのショットの画面構成は、お姫様が影になって立っていて、その向こうにお殿様の影も見えるという「隠し砦の三悪人」に似たようなシーンがあり、そこからとったもので、並べてみるととてもよく似ています。日本からの影響ということでいえば、そのほかにも、「七人の侍」をスタッフたちと一緒に見たり、60年代の型にはまらない侍映画、たとえば「斬る」といった映画も一緒に見たりしました。いずれにせよ、日本に行って観客の方々とお話しすることをとても楽しみにしています。本当のところ、どんな日本の影響がこの作品に見えるのか、私には分かりませんからね。私は自分のできることをするだけ。あとは観客の方々が見て、それぞれに判断していただければと思っています』

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