2016年に公開され“パディントン”旋風を巻き起こしたロングセラー児童小説の実写映画『パディントン』。ペルーのジャングルから憧れのロンドンへやって来たクマがブラウン家の人々と出会い、慣れない都会暮らしで次々とハプニングを起こしながらも家族の一員となっていくまでを笑いと感動を盛り込みながら見事に描いていた。世界中の“パディントンにまた会いたい”という声に応えて、モフモフのボディに赤い帽子とダッフルコートをまとったクマの紳士が続編となる『パディントン2』で帰ってきた。今作で落ち目の俳優ブキャナンを演じたヒュー・グラントさんと、前作に続きブラウン氏を演じたヒュー・ボネヴィルさんがプロモーションのために来日し、SCREEN ONLINEの単独インタビューに応じてくれた。冗談を交えながらリラックスムードで行われた彼らのインタビューをお楽しみください。
画像: モフモフの紳士すぎるクマが帰ってきた!
『パディントン2』
ヒュー・グラント×ヒュー・ボネヴィル来日インタビュー

【ストーリー】
今やすっかり“ロンドンっ子”となりブラウン一家の人々と幸せに暮らしているパディントン。育ての親のルーシーおばさんの100歳の誕生日プレゼントを探していたパディントンは、アンティークショップでステキな飛び出す絵本を見つける。世界にひとつの絵本を買うお金を貯めるために、アルバイトを始めるパディントン。ところがある日絵本が盗まれ、現場に居合わせたパディントンが容疑者として逮捕されてしまう。それは絵本に隠された秘密を知る、落ち目の俳優ブキャナンの仕業だった。有罪になったパディントンは、刑務所一恐ろしい囚人ナックルズとまさかの友情を結ぶのだが、果たしてパディントンは無実を証明することが出来るのか?
絵本の謎解きの先に待ち受けるブキャナンとの対決の行方は──?

『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力

画像1: Photo by Tsukasa Kubota

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ーーまずグラントさんに質問ですが、パディントンの続編に参加するというのはどんなお気持ちだったのでしょうか?
グラント「正直恐怖だったよ。だって1作目が大ヒットして、続編がヒットしなかったら僕の責任になってしまうよね(笑)。なぜなら今作の新しい要素といえば僕が演じるフェニックス・ブキャナンの登場でしょう?(笑)」

ーー続編も前作以上に面白かったです! そしてボネヴィルさんは再びブラウンさんを演じるにあたって前作から何か変化をつけた部分はありましたか?
ボネヴィル「役へのアプローチで変えたところは特にないけれど、技術的な面ではちょっとした変化があったんだ。前作のときはパディントンがどんな造形でどんな声をしていてどんな動きをするのかわからない中で撮影していたんだけど、今回はベン・ウィショー(パディントンの声の吹き替えを担当)くんの繊細な演技とCGIの素晴らしい表現力でパディントンができていることを知っていたから、僕がブラウン氏を演じるうえでとても大きな自信に繋がったんだ」

画像1: 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力
画像2: 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力

ーーお二人が一緒のシーンの撮影で印象に残っていることがあれば教えて頂けますか?
グラント「ボネヴィルさんとは1999年に共演した『ノッティングヒルの恋人』以来の再会だったんだけど、当時は僕が演じたウィリアムと彼が演じたウィリアムの友人バーニーがレスリングのような取っ組み合いをして、最後はキスをするというシーンもあったんだよ(笑)。それで今作の彼と一緒のシーンでも再びレスリングからキスまでの流れをやってみたんだけど、あれからお互い随分年齢を重ねてしまっているから腰を痛めてしまってね(笑)。まぁ僕には素晴らしいカイロプラクティックのプロがついているからなんとか無事に治ったんだけど(笑)」
ボネヴィル「そうなんだよ(笑)。最初、僕らのクライマックスシーンを撮った時はもう少しバイオレントな感じだったんだ。ブラウンがブキャナンをパンチしたり、ブキャナンにおさえつけられてブラウンがキスされたりね(笑)。だけど監督が“ちょっとバイオレントすぎるね”と言って、急遽ブラウンが物を投げるのが得意という設定が加わったんだ。そこからブラウンがブキャナンにボールを投げて倒すというシーンが追加になって、改めて撮り直したんだよ」

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ーー前半に回想シーンとしてブラウンさんがボールを投げていたのが伏線となっていたところはとても面白かったです!
ボネヴィル「まさに!そこがポール・キング監督のクレバーなところでもあって、最後にボールを投げるシーンを撮ったから、あとで前半のあの回想シーンも追加で撮影したんだ。前半であの回想シーンを見せて、後半でまたボール投げを持ってくるというのは凄く良いアイデアだよね!」

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ーーちなみにお二人は原作の「くまのパディントン」を子供のころ読んでいましたか?
グラント「子供の頃から寝る前に読み聞かせをしてもらっていたし、なんなら今も同じように読み聞かせをしてもらっているよ。そうじゃないと眠れないんだ(笑)」
ボネヴィル「僕も未だに「くまのパディントン」を読み聞かせしてもらわないと眠れないんだ。だからお互いの家を行き来して順番に読み聞かせをしているよね(グラントさんを見ながらニヤリ)。まぁそれは冗談だけど、子供の頃によく読んでいたから凄く大きな思い出のひとつとして心に残っているよ」

画像2: Photo by Tsukasa Kubota

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画像5: 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力

ーー今作では可愛らしいパディントンの物語を描いているだけではなく、差別問題や偏見、更に移民問題にも置き換えながら見ることもできます。改めてこの映画でお二人が伝えたいメッセージなどがあれば教えて頂けますか。
ボネヴィル「とても多くの人が今作を観て“人として失いかけていた部分を思い出した”とか“人間であることを少し誇らしく感じた”といった感想を言ってくれるから凄く嬉しいんだ。特に現代は人に対しての不信感が募っているようにも感じるからね。原作者のマイケル・ボンドさんが作り上げた“パディントン”はポジティブさの象徴とも言えるキャラクターだから、是非多くの人に観て楽しんでもらって元気になって貰えたらと思っているよ」
グラント「子供は物事に対して凄くオープンだし人の善いところを見つけたりするけど、人は年を重ねていくと猜疑心や保身というものを身につけてしまうよね。そんな大人達がこの映画を観て、ポジティブで童心の心を持ったパディントンの姿を目の当たりにすることで、保身ではなくもっと自分の人生を開いて豊かに生きることを意識して貰えるようになったらいいなと思っているよ」

画像6: 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力
画像7: 『ノッティングヒルの恋人』以来の共演となった二人が語る“パディントン”の魅力

(インタビュー裏話)
原作の「くまのパディントン」の話は真面目な顔で冗談を言っていたお二人ですが、最後の質問にはとても真摯に丁寧に応えてくださったのが印象に残りました。またインタビュー中にSCREEN2月号をパラパラと読み始めたボネヴィルさんは、7ページ目の左下に掲載されたマイケル・ボンドさんと監督の2ショット写真を見て「マイケル・ボンドさんは去年『パディントン2』のクランクアップの日に亡くなったんだけど、きっとこの写真は最期に撮った写真の一枚だと思う。そんな貴重な写真を掲載してくれて凄く嬉しいよ。どうもありがとう」と言って差し上げた本誌を大事そうに抱えて去って行かれました。子供から大人まで幅広い世代に愛されるパディントンを是非大きなスクリーンでご覧ください。

画像3: Photo by Tsukasa Kubota

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画像4: Photo by Tsukasa Kubota

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インタビュアー・文/奥村百恵

監督:ポール・キング
キャスト:ベン・ウィショー(声の出演)、ヒュー・グラント
ブレンダン・グリーソン、ヒュー・ボネヴィル
     サリー・ホーキンス 他
日本語吹替え版キャスト:松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工
製作:デヴィッド・ハイマン『ハリー・ポッター』シリーズ 
原作:マイケル・ボンド 
配給:キノフィルムズ
全国公開中!
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画像: 映画『パディントン2』予告篇(60秒) youtu.be

映画『パディントン2』予告篇(60秒)

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