25歳にして芸歴18年の小関裕太。数々の作品に携わってきた彼が、角川春樹氏最後の監督作となる映画『みをつくし料理帖』に初参加。原作は累計発行部数400万部突破の作家・髙田郁の時代小説シリーズだ。これまでドラマ化されてきたものの、映画化は今回が初となる本作で、小関は神田の町医者の永田源斉役を演じる。角川春樹監督とのやりとりや、食がテーマの作品ということで元気の出る好きな食べ物、見どころなど語ってもらった。
撮影/大西 基 スタイリスト/吉本知嗣 ヘアメイク/MIZUHO(vitamins)

――角川春樹氏の最後の監督作『みをつくし料理帖』に出演されてみていかがでしたか。現場の雰囲気はいかがでしたか?

「これまでの出演作品とは空気感が違っていて、角川作品ということもありますし、角川春樹監督の最後の監督作ということで、これまで角川作品に主演で出ていらっしゃった方々や、角川作品の常連組の方々に囲まれながら参加していたので、その重圧は肌で感じていました。ですが、キャストのみなさんが懐かしいねーと言いながらの撮影現場でしたので穏やかな雰囲気でした。角川監督最後の監督作だから、詰め込むぞーというよりは、みんなでいい作品にしようねという雰囲気でしたし、昔話が飛び交っていました。浅野(温子)さんは“昔はいろんなことがあって”とかおっしゃっていましたし、懐かしむような感じで常に穏やかな空気が漂っていました」

――ベテランキャストが勢揃いの中、年代が近いのは松本穂香さんと奈緒さんでしたが、撮影期間中に思い出に残っていることはありますか。

「奈緒ちゃんとは共演したこともあり元々仲良かったので、撮影期間中(コロナ禍以前)は三人(松本、奈緒、小関)で花火をしたり、ご飯に行ったりしました。日光での撮影の時には、宿に帰ったらよく三人で話していました。楽しかったですね」

画像1: 小関裕太:映画『みをつくし料理帖』インタビュー「自分が見たことのない自分が見えて、変えていただいたなと、新しい引き出しをいただいたなという感覚でした」

――町医者・永田源斉先生を演じるにあたって、角川監督からのリクエスト、演出などはありましたか。

「最初にお会いした時は、“いいね、そのまま演ってくれ“という感じで進んでいたんですが、途中から監督が、“違う”とおっしゃって、その度に源斉先生の細かいディティールについて話し合いをしながら演じました。それを経て作品になったのをスクリーンで僕の役を観た時に、監督がおっしゃっていたことはこういうことだったのかと、僕が認識していた、僕が作っていた源斉先生が過ごしている時間の重さ、時間のスピードだったり、言葉のスピード、抱えている情景が、もう一つ重くて遅かったのかなと。僕なりにそうして現場に行ったつもりだったんですが、監督には違うというのが見えていたのかなと。自分が見たことのない自分が見えて、変えていただいたなと、新しい引き出しをいただいたなという感覚でした。すごく完成してから勉強になりました」

画像: ©2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

©2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

――本作は、食がテーマの作品ですが、小関さんの好きな食べ物、これがあれば元気が出るというものはありますか。

「食パンです。食パンは、中学3年生の時に美味しさに目覚めて!焼くかサンドウィッチにするか、何かと一緒に食べるものと決めつけていたんですけど、ある時そのまま食べたらそれだけでも美味しいんだってことに気づいて。最近では食パン専門店とか多いですから、新しい食パンに出会った時はうれしいですね。食パン歴10年です!厚みは市販の食パンですと6枚切りが好きです」

画像2: 小関裕太:映画『みをつくし料理帖』インタビュー「自分が見たことのない自分が見えて、変えていただいたなと、新しい引き出しをいただいたなという感覚でした」

――では最後に、見どころをお願いします。

「食を題材としている作品なので、美味しそうな和食は魅力のうちの一つでもあるんですが、それだけでなくもう少し視野を広げて、日本文化というものが角川監督の世界観の中でゆったりとした時間が流れていて、それが日本人らしさと言っても過言ではないと思います。僕自身、洋画や洋楽を好きで好んで聴いたりもするんですけど、それと同時に日本文化が大好きですし、大好きだからこそ、外も知りたいし、外を知るからより日本文化を知ることができると感じるので、特に若い世代の方にこの映画で日本文化の良さを感じていただきたいなと思います。勉強になることも多いです」

PROFILE

小関裕太 YUTA KOSEKI

1995年6月8日生まれ、東京都出身。

〈近年の主な映画出演作〉
『覆面系ノイズ』(2017年)
『ちょっとまて野球部!』(2018年)
『曇天に笑う』(2018年)
『わたしに××しなさい!』(2018年)
『春待つ僕ら』(2018年)
『サムライマラソン』(2019年)
『“隠れビッチ”やってました。』(2019年)
『シグナル100』(2020年)

〈公開待機作〉
『ライアー×ライアー』(2021年初春公開)

画像3: 小関裕太:映画『みをつくし料理帖』インタビュー「自分が見たことのない自分が見えて、変えていただいたなと、新しい引き出しをいただいたなという感覚でした」

役作りや好きなシーン、源斉先生のスピンオフを創るとしたらなど小関裕太さんのグラビア&インタビュー詳細は10月15日発売の「SCREEN+Plus(スクリーンプラス)Vol.69」本誌にてご紹介しています。

画像: 小関裕太さん:映画『みをつくし料理帖』コメント youtu.be

小関裕太さん:映画『みをつくし料理帖』コメント

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予告映像

画像: 『みをつくし料理帖』 本予告篇 youtu.be

『みをつくし料理帖』 本予告篇

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あらすじ

時代は享和二年の大坂。暮らし向きは違えども8歳の澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、まるで姉妹のように仲の良い幼なじみだった。「何があってもずっと一緒や」。しかしそんな二人が暮らす大坂を大洪水が襲い、澪と野江は生き別れてしまう。それから10年後。大洪水で両親を亡くした澪は引き取られ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」で女料理人に。野江は吉原にある遊郭に買い受けられ、幻の花魁・あさひ太夫と名乗っていた。澪が苦心して生み出した料理が、別々の人生を歩む2人を再び引き寄せていく。

髙田郁の時代小説シリーズ「みをつくし料理帖」を角川春樹監督が映画化。生涯最後の監督作品を豪華キャスト陣が華を添える。主人公の女料理人・澪を演じるのは松本穂香。澪の幼なじみの野江を演じるのは奈緒。かつての角川映画に出演の石坂浩二をはじめ若村麻由美、浅野温子、薬師丸ひろ子、渡辺典子らに、角川映画常連組の榎本孝明、鹿賀丈史らも顔を揃えた。角川組初参加となる窪塚洋介は御膳奉行の小松原を、小関裕太が神田の町医者・永田源斉を演じる。

映画『みをつくし料理帖』

全国公開中

出演:松本穂香 奈緒 若村麻由美 浅野温子 窪塚洋介 小関裕太 藤井 隆
野村宏伸 衛藤美彩 渡辺典子 村上 淳 / 永島敏行 松山ケンイチ 反町隆史 榎木孝明 鹿賀丈史
薬師丸ひろ子 / 石坂浩二(特別出演) / 中村獅童

製作・監督 角川春樹
原作:髙田 郁「みをつくし料理帖」(角川春樹事務所)
主題歌:手嶌 葵「散りてなお」作詞・作曲/松任谷由実 編曲/松任谷正隆(ビクターエンタテインメント)
配給:東映 
©2020映画「みをつくし料理帖」製作委員会

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