11月27日(金)より前編、後編同時公開の劇場版『アンダードッグ』より主演の森山未來(36)と共演の勝地涼(34)、メガホンをとった武正晴監督が、東京国際映画祭での舞台挨拶に登場した。

本作は11月27日(金)に公開を控えるボクシングを題材とした武正晴監督作。森山未來×北村匠海×勝地涼のキャストに、第88回アカデミー賞外国語映画賞の日本代表に選出されるなど、多数の映画賞を席巻した『百円の恋』監督・武正晴×原作&脚本・足立紳のタッグで贈る不屈のLOSER物語。
ボクシングにしがみつく落ちこぼれボクサーを森山未來が、児童養護施設出身の才能あふれる若きボクサーを北村匠海、二世タレントで鳴かず飛ばずの芸人ボクサーを勝地涼が演じる。過去のささやかな栄光が忘れられず〝かませ犬(=アンダードッグ)〟になり 果てた今も、ボクシングにしがみつく事しかできない主人公を中心に、人生から見放された三人の負け犬たちが、再起を賭けて闘う感動作。

ボクシングシーンの撮影について

森山未來「どれぐらい前からですかね、ボクシングの振りというか段取りみたいなものを立ち上げたのは」
勝地涼「1ヵ月、2ヵ月前?年末だったよね。12月くらいから」
森山未來「撮影が(2020年今年の)1月、2月だったんですけども、そうですね年末くらいに合わせて、そんなに実質2人で練習できている訳ではなかったんですね。だからもちろんある振り付けとかはありまして、ただ実際にはリングの上に登ってお客さん方に囲まれて、その声援を浴びながらアドレナリンを感じながら宮木をボコるという」
勝地涼「(笑)」
森山未來「本当に勝地とはもう長い付き合いなので、ある種そのお互い確認しながら、ボクシングの試合ってものすごくテンション上がるんですけど、結構冷静にちゃんとクールな部分を持ってやらなければならないので、それを意識しながらコミュニケーションとりながらやっていた記憶があります」

勝地涼「こうやられたあと、なんでこうやられるって意識したとしても、ガードしていて目も隠れながらやっていたから、もう今何が行われているか本当にわからなくって、だからもうその辺は本当に(森山)未來くんに正直に言って、次なんだっけ、次なんだっけって言いながら、腹に(パンチを)入れた後、顔行くからと全体はほとんど未來くんに引っ張ってもらってそこはなんか信頼も込めて、結構ガッツリ殴ってくれていたので、そこに対してはちっちゃい声で痛い、痛いって伝えていました。試合のシーンの撮影では、エキストラの方もすごい人数入っていて、その撮影風景がある種の試合というか、武さんがバーとエキストラの方を盛り上げるように演出されている感じだったので、活気にあふれていて僕らも興奮しながら撮影できたっていう感じですね」

画像: ©2020 TIFF 写真左から:森山未來、勝地涼

©2020 TIFF

写真左から:森山未來、勝地涼

トレーニングについて

森山未來「格闘技経験が全くなかったので、ジャブをどう打つのか、ワンツーをどう打つのかという基本的なことからはじめて、途中からボクシング指導の松浦慎一郎さんについていただいて、映画としてのボクシングシーンをどういう風にやっていくのか、末永晃というのはどういうボクシングスタイルなのかを話し合いながら決めていきました。あと振り付けだけをやる分には本当に殴る必要はなく、動きを覚えればいいんですけど、動きを覚えることができても僕は人を殴ったり殴られた経験がなかったので、松浦さんとのスパーリングや松浦さんから紹介していただボクサーの方々とスパーリングをやらせていただいて、殴る・殴られるということを、その時はじめて感じましたけど、ボクサーという方はなんでボクシングに取りつかれるのかということを、原始的な行為かもしれないですけど、そこには本能的なエネルギーがそこに込められていて、ある種取りつかれてします。観ている人もそうかもしれないですけど、その名の通りというか言葉の通り、肌で感じました」

勝地涼「僕の役は芸人さんの役なので、ある意味(森山)未來くんや(北村)匠海くんみたいにボクシングがすごく上手ということでなくてもいいんですけど、逆に大振りしながらアッパーを外したりするものが多かったので、大振りでアッパーで外すっていうのは本当に疲れるんですね。なので僕はボクシングの練習というよりは、練習もしましたけれど、体力作りですね本当に。ミット打ちから大振りで常に体力を作っている感じでしたね。練習に監督も来られたりしたので、監督結構こういう感じで険しいというか、話したら優しいんですけど、ヒーヒー言えないなというか、余裕っすみたいな顔して立っていましたけど(笑)。今のいいねとか、こういうのを練習しているシーンやろうよと言いながら作っていた感じだったと思います」

北村匠海からキャストの2人、監督への質問

北村匠海「気になっていること、質問をしたいと思います」

Q.北村匠海「森山さんは、いろんな表現をされていますが、これが自分の人生における生きがいだという気持ちになるタイミング、どんな表現をしている時かを教えてください。

A.森山未來「僕は映画だけでなく舞台だったり、パフォーマンスをやっていたりするのですが、以前から思っていたことですけど、コロナ以降余計強く感じていることというのは、僕たちもいろいろな思いで作品で何か表現したいという欲求が確かにある。そして、お客さんたちもそういう表現を体感したい、経験したいという欲求が強くあるんだということを再確認できたことだと思っていて、そう考えた時に例えば舞台であれば同じ時間を共有する、同じ空間を共有するということでもあるし、映画であれば生身の僕はいないですけど、作品と観客のみなさんが一つの空間の中で一体となるというか、こちらで何かしらを提示したい・表現したいという思いがあっても、お客さんがいないと作品としては完結できない。その瞬間が一番大事で、完結したのちのお客さんたちの反応がよければ、楽しんでもらえたりみなさんの価値観や世界観が膨らんだりすれたりいい変化になれば、一番の喜び、僕自身の喜びになるのかなと思います」

画像: ©2020 TIFF 森山未來

©2020 TIFF

森山未來

Q.北村匠海「減量で大変だった撮影が終わった後に、自分に贈ったご褒美飯は何ですか?」

A.勝地涼「I ate TSUKEMEN. JAPANEASE TSUKEMEN. OK? Thank you.」

会場「(笑)」

森山未來「つけ麺食べたってこと?ホンマに終わって?」
勝地涼「食べたよ!未來くんと試合シーンのあと、飲みに行ったじゃない?その前にとりあえず食べてから行った」
森山未來「言ってた。ホンマや」

――ちなにみ森山さんはご褒美飯はあったんですか?

森山未來「前編では、勝地との試合がクライマックスだったので、お互い乾杯したいということで2人でご飯食べに行ったり、後編はみなさんどうせ晃(森山)と龍太(北村)と戦うだろって思ってますよね!?戦うんですけど、戦った後匠海くんとも一緒にお疲れ様の乾杯をして。食べ物の内容というよりも、終わった後に時間を共有できているってことがご褒美です」

画像: ©2020 TIFF 勝地涼

©2020 TIFF

勝地涼

最後に武監督からメッセージ

とにかく出てくるすべての俳優たちが熱演してくれてますので、ぜひ乞うご期待ください

STORY

一度は手にしかけたチャンピオンへの道……そこからはずれた今も〝かませ犬(=アンダードッグ)〟としてリングに上がり、ボクシングにしがみつく日々をおくる崖っぷちボクサー・末永晃(森山未來)。幼い息子・太郎には父親としての背中すら見せてやることができず“かませ犬”から“負け犬”に。一抹のプライドも粉砕され、どん底を這いずる“夢みる”燃えカスとなった男は、宿命的な出会いを果たす。一人は、 “夢あふれる”若き天才ボクサー・大村龍太(北村匠海)。児童養護施設で晃と出会いボクシングに目覚めるが、過去に起こした事件によってボクサーとして期待された将来に暗い影を落とす。もう一人は、夢も笑いも半人前な “夢さがす”芸人ボクサー・宮木瞬(勝地涼)。大物俳優の二世タレントで、芸人としても鳴かず飛ばずの宮木は、自らの存在を証明するかのようにボクシングに挑む。三者三様の理由を持つ男たちが再起という名のリングに立つとき、飛び散るのは汗か、血か、涙か。

劇場版『アンダードッグ』 【前編】【後編】

11月27日(金)より[前編][後編] ホワイトシネクイント他にて同日公開    

出演:森山未來 
北村匠海 / 勝地涼 
瀧内公美 熊谷真実 水川あさみ 冨手麻妙 萩原みのり 新津ちせ 友近 秋山菜津子
芦川誠 二ノ宮隆太郎 上杉柊平 清水伸 坂田聡 徳井優
佐藤修 山本博(ロバート) 松浦慎一郎 竹原慎二
風間杜夫 柄本明

監督:武正晴
原作・脚本:足立紳
企画・プロデュース:東映ビデオ
制作プロダクション:スタジオブルー
配給:東映ビデオ
製作:ABEMA 東映ビデオ
©︎2020「アンダードッグ」製作委員会

This article is a sponsored article by
''.