ルークやダース・ベイダーのように特別な力(フォース)を持たないハン・ソロ。それなのに、いやだからこそ、彼はファンにとって特別な存在。これまでのエピソードや関係性から読み解く、ハン・ソロが愛される理由。(文・相馬学/デジタル編集・スクリーン編集部)

複雑な人間性がファンの共感を生んだ

シリーズの記念すべき第一作であるEP4は、主人公ルーク・スカイウォーカーやヒロイン、レイア姫など多くの人気キャラを生んだが、負けず劣らずファンに支持されたのがハン・ソロだ。協調性に欠けるアウトローにして法を犯す密輸業者で、その行動原理には金がつきまとう、いわば、がめついヤツ。

一方ではニヒルな笑みを浮かべて皮肉交じりのジョークを飛ばし、決して他人に弱みを見せない無頼漢。『ダーティハリー』の主人公のような70年代のアンチヒーローにも通じる魅力。それはシリーズの他のどのキャラクターも持っていないものだった。我が道を行くキャラだから、見ていて、とにかく頼もしい。

EP4でバウンティハンターを難なく返り討ちにする姿にまずシビれ、レイア救出のために敵の拠点に潜入した際の俺流の強行突破にニヤリ。EP5での敵機スターファイターの追撃を、無謀な策でかわす度胸の良さも魅力。悪運が強いと言えばそれまでだが、同作ではカーボン凍結されるという命を失いかねない窮地に立たされる。それでもEP6では無事に仲間に救出されるのだから、運の強さも極まれり、だ。同作でエンドアの戦いを指揮し、銀河を二分した戦争を終結させるにいたり、ファンはアンチヒーローがヒーローとなる瞬間を見届けることになる。

シリーズでロマンスを体現するキャラであったことも人気を博した理由のひとつ。男勝りのレイアの心を開く、強気一辺倒のアプローチは女性には頼もしく見えたのでは?EP7では彼らの結婚の破綻が示唆されるが、何が起きたのかは気になるところ。いずれにしてもシリーズでロマンスを体現してきたキャラは他にEP1~3のアナキンとパドメくらいで、そういう意味でも印象度は強い。

『スター・ウォーズ』ワールドのヒーローの多くはジェダイ騎士だが、ハンはそうではない。フォースを使うには俗っぽ過ぎる。人としては良い面も悪い面も、強い面も弱い面もあり、ジェダイには禁じられている恋もする。多くの観客の共感を引き付けたのは、そんな人間性にあったのではないだろうか。

TEAM Han Solo × この関係が好き!

1. Chewbacca(チューバッカ)

画像: 1. Chewbacca(チューバッカ)

チューバッカは、ハンが人生の中でもっとも多くの時間を共有した相手。怪力でメカの扱いにも長けていたことは、ハンにとって都合がよかったのだろう。それでも、一匹狼のハンに友情や信頼を覚えさせた稀有な存在であることに疑問の余地はない。

2. Millennium Falcon(ミレニアム・ファルコン)

画像: 2. Millennium Falcon(ミレニアム・ファルコン)

EP4でルークに“ボロい船”と酷評されたファルコン号だが、実は銀河最速のスピードを出すほどチューンアップされている。これはハンがいかに愛機にこだわっているかの表われ。EP7での愛機との再会時の嬉しそうな顔からも、明らかだ。

3. Leia Organa(レイア・オーガナ)

画像: 3. Leia Organa(レイア・オーガナ)

ハンはつねに自信満々だが、レイアも負けず劣らず勝ち気。そんな二人が惹かれ合ったのは、旺盛な自立心が共鳴したのかもしれない。ちなみに、最初に「愛してる」と言ったのはレイア。ハンはそれに「知ってる」と答えた。

4. Lando Calrissian(ランド・カルリジアン)

ランドは凄腕のギャンブラーだが、ポーカーフェイスではハンも負けていない。『ハン・ソロ』でも描かれる、彼らのカード対決は見もの。騙し・騙されの間柄で、しばし腹の探り合いを繰り広げるが、ぎりぎりの局面では友情が勝る。

5. Kylo Ren(カイロ・レン(ベン))

画像: 5. Kylo Ren(カイロ・レン(ベン))

ハンの育児法がどんな風だったのかはわからないが、息子ベンがダース・ベイダーに心酔するほどだから、反面教師であったことは想像がつく。ハンが手本を示していれば、EP7から続く銀河の争乱は起こらなかったかもしれない!?

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