カンヌ国際映画祭グランプリ作『夏をゆく人々』など、長編監督作の全てがカンヌに出品されてきたアリーチェ・ロルヴァケル監督待望の最新作であるイタリア映画「Lazzaro Felic」(英題: Happy as Lazzaro)が、邦題『幸福なラザロ』として4月19日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショーとなることが決定した。

NYタイムズが「すでに古典といえる最高傑作」と激賛

画像1: NYタイムズが「すでに古典といえる最高傑作」と激賛
画像2: NYタイムズが「すでに古典といえる最高傑作」と激賛

例年にも増して話題作が並んだ2018年カンヌ国際映画祭で、パルムドールを受賞した『万引き家族』と共にコンペティション部門で話題をさらい、見事脚本賞を受賞したのが本作『幸福なラザロ』だ。前作『夏をゆく人々』で鮮烈な印象を残し、世界が注目した才能アリーチェ・ロルヴァケル待望の監督最新作である。

時は20世紀後半。純朴なラザロと村人たちは、小作制度の廃止を隠蔽する侯爵夫人に騙され、社会と隔絶した生活を強いられていた。ところが夫人の息子が起こした誘拐騒ぎをきっかけに村人たちは初めて外の世界へ出て行くことになる。だが、ラザロだけは・・・。

ロルヴァケル監督は、イタリアで実際にあった驚愕の詐欺事件を知った驚きをきっかけに本作を構想、主人公となるラザロを誕生させた。ラザロとは、キリストの奇跡によって死後4日目に蘇生する聖人で、ゴッホ、レンブラント、カラヴァッジョ、ルドンなども描いてきた存在。本作のラザロは立派な英雄でもなければカリスマ性もない。何も持たず、何も望まず、目立つこともない。しかしシンプルに生きるその姿はあまりにも衝撃的だ。

『道』のジェルソミーナ、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のセルマ(ビョーク)を超える、ラザロの無垢なる魂は観る者に圧倒的な幸福感を与えるだろう。NYタイムズが2018年ベスト映画の5位に選出し「すでに古典といえる最高傑作」と激賛。また本作を観たマーティン・スコセッシはその才能を絶賛し、映画完成後という異例のタイミングながらプロデューサーに名乗りを上げたことも注目に値する。

主人公ラザロを演じるアドリアーノ・タルディオーロは、公立高校在学中に監督によってスカウトされ、1,000人以上の同年代男子の中から発掘された新星。それまで全く演技経験はなかったが、その無垢な瞳は見る者の心を溶かし、まさに現代に蘇ったラザロを体現し圧倒的かつ鮮烈な印象を残す。そのほか、イタリア映画界を代表する女優で監督の実の姉であるアルバ・ロルヴァケルが『夏をゆく人々』に続いて出演。侯爵夫人を『ライフ・イズ・ビューティフル』などで知られる女優ニコレッタ・ブラスキが演じる。

公開決定に合わせて、日本版ビジュアルもお披露目に。社会と隔絶された小さな村でラザロ達が働く広大なタバコ農園を背景に、暖かな日差しを浴びて笑みを見せるラザロと村人たちの姿を捉え、作品に溢れる幸福感を感じられるデザインとなっている。

幸福なラザロ
2019年4月19日(金)よりBunkamuraル・シネマ他全国順次ロードショー
配給:キノフィルムズ
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