「笑っていると征服される!」というコピーが迫ってくる
本作は、ムッソリーニが現代で権力を握ったらどうなるのかを描く問題作。原作はドイツで200万部以上を売り上げたベストセラー小説「帰ってきたヒトラー」(ティムール・ヴェルメシュ著)。同名タイトル映画の大ヒットも記憶に新しいが、原作小説からミニエーロ監督が着想を得て、舞台をドイツから今のイタリアに置きかえ映画化が実現した。
軍服姿で現代ローマに突然現れたイタリアの独裁者ムッソリーニ。彼が生きた時代から街は大きく変わり、褐色の肌の人が市内を闊歩し、同性カップルもいる。道行く若者にスマホでの撮影をせがまれるなど、ムッソリーニが見たこともない世界がそこにあった---。しかし、人々の不満や政治への嘆きは今も昔も同じ。変わらぬカリスマ性を誇るムッソリーニの登場に、イタリアはまたしても翻弄されてゆく…。
今回解禁になった予告編では、現代ローマによみがえったムッソリーニ(マッシモ・ポポリツィオ)と売れない映像作家カナレッティ(フランク・マターノ)がイタリア全土を巡り、次第に絶大な人気を博していく様子がメインに描かれる。
明るい空の下、市民へのインタビューを敢行、次第に影響力を増していくにしたがって、カナレッティも本気にしていなかった「イタリア全土を回り、再び支配したい」などの言葉が現実味を帯びていく。「笑っていると征服される!」というコピーが迫ってくる予告編だ。
帰ってきたムッソリーニ
2019年9月20日(金)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町他にてロードショー
配給:ファインフィルムズ
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