世界中が涙したディズニー/ピクサーの「トイ・ストーリー3」。シリーズ最新作はその高い壁を超えることができたのでしょうか?各キャラクターのカワイイ&感動ポイントもご紹介!(文・横森文/デジタル編集・スクリーン編集部)

あれ以上の展開はないと思ったのにさすがピクサー

「トイ・ストーリー3」は完璧な終わり方ともいうべき結末だった。だから正直、まさかあれ以上の展開はあるまいと思っていたのに、いやはやさすがはピクサー、製作総指揮に「ファインディング・ニモ」の アンドリュー・スタントン(彼は脚本も兼ねている)、「トイ・ストーリー3」のリー・アンクリッチ、「モンスターズ・インク」のピート・ドクターといったシニアメンバーが名前を連ねているだけあって、「トイ・ストーリー4」はさらなる驚異的発展を見せたのだ。

今回は前作でウッディたちアンディのおもちゃが身を寄せたボニーの家から話が始まる。ボニーが初めての幼稚園に行くので、心配でたまらないウッディ。その幼稚園の体験入学で、ボニーはゴミ箱に捨ててあった先割れスプーンや針金、粘土などを使って、〝フォーキー〞という名の人形を作りあげる。そしてフォーキーはボニーの一番のお気に入りおもちゃとなる。しかし主人に忠実なウッディと違って、フォーキーは超自分勝手。ボニーが愛情を注いでるのに丸っきり無視。そんなフォーキーが、ボニーにとってナンバー1のオモチャであることを、自覚させようとウッディはあの手この手を使う。

しかしおもちゃたちも同行した、ボニー一家のキャンピング・カーを使った旅行中に、ついにフォーキーが脱走。そこで彼を捕まえるためにウッディも車から飛び出すハメに。そのおかげでウッディは、以前に家からもらわれていったボー・ピープと再会をはたしたり、自分のボイス・ボックスを、アンティーク・ショップに住む人形ギャビー・ギャビーに狙われる羽目になるのだ。

一作目と同じく〝バディ・ムービー〞の魅力が光る

1作目は、何を言っても自分をスペースレンジャーだと思い込んでいたバズとウッディが、次第に仲良くなっていく様が心地よかった。バディ・ムービーの魅力にあふれていたからだ。実はこの4作目も、ウッディと全く彼の言う事を聞かないフォーキーとのバディ・ムービー的要素が光る。自分はゴミでいいと思っていたフォーキーが、ウッディによって変わっていくから。

また今回は子供という主人がなく自由に生きているボーと、子供を大切にして生きたいウッディとの関係がバディ・ムービー的な要素をはらんでいるのも面白い。またシリーズ2作目は、アンティーク玩具の収集家に捕まり窮地に陥ったウッディを救うため、バズら仲間のおもちゃが大活躍を見せた。今回もウッディを助けようと動くのはバズら仲間のトイ。そして可愛らしいのに怖いギャビー・ギャビーは「トイ・ストーリー3」のロッツォ・ハグベアちっく!

というように今回は1本の中にこれまでの要素をギュウギュウ詰めにしたから驚異的な面白さに。この3倍濃縮面白要素に、これまでは持ち主の一番であることにこだわっていたウッディが、フォーキーを推す変化ぶりをプラス。成長した姿を見せ、成長物語としても完結させたから感動もひとしおなのだ。

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