すでに60年近く人気を誇るアクション・シリーズ「007」の最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」が2020年公開。これはシリーズ第25作の記念作であると同時に、「カジノ・ロワイヤル」からジェームズ・ボンドを演じてきたダニエル・クレイグ版「007」の最終章ともいわれています。これまでジェームズ・ボンド役を5回演じてきたダニエル・クレイグのキャリアから素顔までをAからZまでの項目に分けて分析!トリビアも満載です。(文:大森さわこ/デジタル編集:スクリーン編集部)

※「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」は日本で2020年4月10日の公開が予定されていましたが、ウイルス拡散による世界情勢を鑑みて英国、米国で11月公開に変更されたことにあわせ、日本公開も延期が発表されました。

A
Award 【賞】

初めて演技力を認められた映画は「愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像」(1998)。英国の個性的なゲイのアーティスト、フランシス・ベイコンの悲劇的な恋人役に扮してダニエルは繊細な演技を見せ、ベイコン役のデレク・ジャコビと共にエディンバラ国際映画祭の最優秀演技賞受賞。また、「Jの悲劇」(2004)ではロンドン批評家協会賞の主演男優賞を獲得。「007/カジノ・ロワイヤル」(2006)では英国アカデミー賞の主演男優賞候補となる。

B
Bond 【ボンド】

「007/カジノ・ロワイヤル」で、6代目ボンドとなる。キャスティングが発表された時は従来のボンド男優より小柄で金髪ということもあり、ボンド・マニアたちにバッシングを受けたが、持ち前の演技力で、深みのあるボンド像を作り上げ、結果的には高い評価と人気を得た。新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は5本目にして最後のボンド映画となる。

C
Cheshire County Chester【チェシャー州チェスター】

出身地は英国北西部の農業地帯、チェシャー州チェスター。1968年3月2日に生まれたが、4歳の時、リヴァプールに引っ越し、その後、12年間をここですごしている。

D
Debut 【デビュー】

映画のデビュー作は92年のアメリカ映画「パワー・オブ・ワン」(主演スティーヴン・ドーフ)。1950年代の南アフリカが舞台で、ダニエルは主人公の孤独な少年を差別する暴力的な公安警官役を演じている。

E
Ella 【エラ】

ダニエルと最初の妻、フィオナ・ロードンとの間に92年に生まれたのが娘エラ。現在の妻、レイチェル・ワイズとの間にも娘がいる。

F
Friend 【友人】

ダニエルと親しいのは英国の演技派男優、マーク・ストロング。彼はダニエルがボンド役を演じる007シリーズで悪役を演じたいと思っていたようだが、5作目で終わりとなるため、夢はかなわなかった。

G
Guarantee【ギャラ】

「カジノ・ロワイヤル」で初めてボンド役を演じた時は320万ドルだったが、最新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」では2500万ドルにアップ。ダニエルの実績が認められたおかげだ。

H
Hugh Jackman 【ヒュー・ジャックマン】

かつては英国の舞台で演技力を磨いていたダニエルは「A Steady Rain」で舞台にも復帰。2007年にシカゴで初演され、2009年にはブロードウェイでも上演。連続殺人の謎を追うふたりの刑事を描いた作品で、ヒュー・ジャックマンが共演。ふたりの演技は絶賛された。

I
Indiana Jones 【インディ・ジョーンズ】

ダニエルはTVシリーズ「インディ・ジョーンズ/若き日の大冒険」のシーズン2、第21話「Palestine, October 1917」に出演(1993)。元祖インディ・ジョーンズこと、ハリソン・フォードとはSFアクション「カウボーイ&エイリアン」(2011)で共演した。

J
J no Higeki(Enduring Love)【Jの悲劇】

ボンドを演じる前は映画通に静かに支持される演技派だったダニエル。「Jの悲劇」では前述のようにロンドン批評家協会賞主演男優賞も受賞。ブッカー賞受賞歴もある人気作家、イアン・マキューアンの小説の映画化で、ダニエルは大学教授の役。彼にまとわりつく奇妙な男の出現に困惑する主人公を演じて、内面の表現が光る演技を見せている。

K
Knives Out 【「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」】

日本では1月に封切られたダニエルの新作「ナイブズ・アウト」(2019)。ダニエルが演じるのはニューヨークの郊外で起きたある作家の殺人事件の謎に挑む私立探偵、ブノワ・ブラン。アガサ・クリスティーのミステリー小説のパロディ的な内容で、ダニエルは南部訛りをマスターしてトボけた味わいも見せる。映画は今年のアカデミー脚本賞候補となり、続編を作る話もすでに出ている。

L
Liverpool Football Club 【リヴァプール FC】

ダニエルはリヴァプールFCのサポーターとして知られ、試合観戦の姿もたびたび目撃されている(リヴァプールは少年時代にダニエルがいた場所)。

M
Michael Blomkvist 【ミカエル・ブリムクヴィスト】

ダニエルが話題作「ドラゴン・タトゥーの女」(2011)で演じていたのがミカエル・ブリムクヴィスト。ある財閥の血塗られた過去の秘密を探るジャーナリスト役で、記者として自身の弱さも自覚しながら事件に取り組むダニエルの姿が印象に残る。

N
National Youth Theatre 【ナショナル・ユース・シアター】

ダニエルは16歳の時、ロンドンにある名門の演劇学校、ナショナル・ユース・シアターに入り、演技の勉強を始めた。その後はギルドホール音楽演劇学校でも演技を学び、シェークスピアなどの舞台作品にも出演している。

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