本広克行監督、押井守監督、小中和哉監督、上田慎一郎監督による映画レーベル「Cinema Lab(シネマラボ)」が発足した。発足第1弾作は本広監督作の『ビューティフルドリーマー』であることも発表。

Cinema Lab(シネマラボ)

参加監督たちが日本映画界に多大な影響を与えた通称ATGこと日本アート・シアター・ギルドに着想を得て発起した、監督の作家性を最大限に活かす「監督絶対主義」で映画を制作する映画の実験レーベル。映画化の条件は「限られた制作予算」のみ。映画は、制作過程となる企画開発、脚本、キャスティング、ロケーション、演出などすべてのクリエイティブは監督が自由に手掛けた作品を公開する。
CinemaLabは、日本映画界に少し違う角度から光を照らして、映画を好きになってもらう事、映画の魅力を再発見する事、次世代の映画監督を発掘する事など少しでも日本映画界に貢献する事を目指すレーベル。

【レーベル概要】
レーベル名:Cinema Lab(読み:シネマラボ) 
参加映画監督:本広克行監督『踊る大捜査線』シリーズ
       押井守監督 『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』
       小中和哉監督『星空のむこうの国』           
       上田慎一郎監督『カメラを止めるな!』
レーベルサイト:https://cinema-lab.com/
製作幹事:エイベックス・ピクチャーズ、プロダクション・アイジー
製作委員会:エイベックス・ピクチャーズ、プロダクション・アイジー
      清栄コーポレーション、ポニーキャニオン

監督プロフィール

Cinema Lab:参加監督プロフィール

本広克行(もとひろ・かつゆき) 
映画監督・演出
1965年生まれ。香川県出身。高校を卒業後、映画学校、映像制作会社を経て、1996年に初の映画監督作品『7月7日、晴れ』で劇場デビュー。2003年に公開された映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』では、日本映画(実写)興行収入記録歴代一位の座を獲得。その後もドラマ・演劇・アニメ・ゲーム・MV・ショートムービー・CMと、活動の場は多方面に渡る。2015年公開の映画『幕が上がる』(平田オリザ原作・ももいろクローバーZ主演)では、舞台版の演出も担当。2019年にはHTB開局50周年ドラマ『チャンネルはそのまま!』で総監督を務め、2019年日本民間放送連盟賞のテレビ部門でグランプリを受賞。
〈主な監督作品〉 
映画『亜人』(2017年公開)、『曇天に笑う』(2018年公開)。
舞台演出では 『PSYCHO-PASS サイコパス Virtue and Vice』、『転校生』、『ももクロ一座特別公演』など。

押井守(おしい・まもる)
映画監督・演出家。
1951年生まれ。東京都出身。東京学芸大学教育学部美術教育学科卒。
タツノコプロダクションに入社、テレビアニメ「一発貫太くん」で演出家デビュー。その後、スタジオぴえろに移籍し、「うる星やつら」ほか、数々の作品に参加。後にフリーとなる。日米英で同時公開された劇場版アニメ『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』(95)はジェームズ・キャメロン監督やウォシャウスキー兄弟ほか海外の著名監督に大きな影響を与えた。また、『紅い眼鏡』以降は、『アヴァロン』など多数の実写映画作品にも意欲的に挑戦を続けている。
〈主な監督作品〉
『機動警察パトレイバー』『GHOST INTHE SHELL / 攻殻機動隊』『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』など。
最新作は『ガルム・ウォーズ』。

小中和哉(こなか・かずや)
1963年2月8日生まれ。
自主映画製作を経て、1986年池袋・文芸坐の出資による「星空のむこうの国」で商業映画デビュー。
1992年、脚本家の兄・小中千昭と妻・明子と有限会社こぐま兄弟舎(現・株式会社Bear Brothers)を設立。ポニーキャニオン、タカラと共同で映画「くまちゃん」を製作。1997年、「ウルトラマンゼアス2 超人大戦・光と影」でウルトラシリーズ初監督。以降、監督・特技監督として映画・テレビシリーズ両方でウルトラシリーズに深く関わる。2003年には「アストロボーイ・鉄腕アトム」でアニメーションを初監督。2020年4月放送のNHKよるドラ「いいね!光源氏くん」メイン演出。特撮、アニメーション、ドキュメンタリー、TVドラマ、劇映画で幅広く活動中。
〈主な監督作品〉
劇場用映画『四月怪談』(1988)『ウルトラマンティガ・ウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』(1999)『東京少女』(2008)『七瀬ふたたび』(2010)『赤々煉恋』(2013)

上田慎一郎(うえだ・しんいちろう)
1984年、滋賀県出身。
中学生の頃から自主映画を撮りはじめ、高校卒業後も独学で映画を学ぶ。2009年、映画製作団体PANPOKOPINA(パンポコピーナ)を結成。『お米とおっぱい。』『恋する小説家』『テイク8』等8本の映画を監督し、国内外の映画祭で20のグランプリを含む46冠を獲得する。2017年、初の劇場用長編『カメラを止めるな!』が2館から350館へ拡大する異例の大ヒットを記録。三人共同監督作の『イソップの思うツボ』が2019年8月に公開、そして劇場用長編第二弾となる『スペシャルアクターズ』が同年10月に公開。2019年5月、監督・スタッフ・キャストが対面せず“完全リモート”で制作する作品『カメラを止めるな!リモート大作戦』をYouTubeにて無料公開。
〈主な監督作品〉
『お米とおっぱい。』(2011)『カメラを止めるな!』(2017)『スペシャルアクターズ』(2019)『カメラを止めるな!リモート大作戦!』(2020)

第1弾作品:本広克行監督『ビューティフルドリーマー』

第1弾作のメガホンをとったのは「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督。

出演には、小川紗良、藤谷理子、神尾楓珠、内田倭史、ヒロシエリ、森田甘路、斎藤工、秋元才加、瀧川英次、升毅ら面々が顔を揃えた。

画像: 第1弾作品:本広克行監督『ビューティフルドリーマー』

絶対監督主義で製作された映画「ビューティフル ドリーマー」は、本広監督にとっても2年半ぶりの実写映画。青春映画でも高い評価を受ける本広克行監督は、学生の部活を映画にするのは3作目となる。
ストーリーは、映画を撮ったことのない先勝美術大学映画研究会の部員たちが挑む“いわくつきの台本”の映画化・・・。彼らは無事クランクアップできるのか!? 新たな試みとして、完全な脚本を用いず、おおよその筋だけを立て、現場で俳優や監督が口頭の打ち合わせで芝居をまとめる“口立て”を用いた手法で演出している。原案の「夢見る人」は同じシネマラボ のメンバーでもあり、本広監督がリスペクトしてやまない押井守監督の作品になる。

主演は、作品内で監督としてメンバーをリードする主人公のサラに朝ドラ「まんぷく」などでの好演が話題になった小川紗良。カメラ担当でサラを支えるカミオに『HiGH&LOW THE WORST』『私がモテてどうすんだ』などの神尾楓珠、助監督兼雑用係として奮闘する映研のムードメイカー、モリタに劇団ナイロン100℃所属で『カツベン!』などの森田甘路。プロデューサーのリコには、『あさひなぐ』『ドロステのはてに僕ら』で好演した藤谷理子、メイク担当のシエリに、札幌の劇団イレブンナイン出身のヒロシエリ、録音担当のウチダに、これが映画デビュー作で若手注目劇団・劇団スポーツの主宰の内田倭史。また、映研OBとしてメンバーを支えるタクミには、数々の話題作に出演しながら映画監督としてもコンスタントに作品を発表し、マルチな才能を発揮している斎藤工。確かな演技力で撮影に貢献するサヤカには、『山猫は眠らない8 暗殺者の終焉』でハリウッド・デビューも果たし、女優としても大きく飛躍中の元AKB48、秋元才加。映画コメンテーター“赤ペン瀧川”こと、瀧川英次。そして、舞台、テレビ、映画に幅広く活躍する名優、升毅。といった個性豊かなキャストたちが、本人役で出演している。スタッフも「踊る」シリーズをはじめ、本広克行監督作品を支える「本広組」のスタッフが集結している。映画は2020年11月6日(金)テアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて全国順次公開。

本広克行監督コメント

シネマラボというレーベルは、当初小中監督から「現代のATG」を作らないかという提案から始まりました。ラボ=実験。予算に制限がありながらも監督の作家性を最優先し、後世に残る作品を生み出す事を目的としたレーベルです。映画はオールドメディアであり、長い間その形を変えていません。それをどのような形で進化させるのかをいつも考えています。興行的には、厳しいかもしれません。でも、やらないと後世に残る映画は作れない。作家性のある作品が少なくなっている今、次世代の若者のクリエイターたちが撮りたいものを撮れる

場を作れないか、というのをずっと思っていました。その土台に、押井監督、小中監督、上田監督をはじめ私達がなれればいいと思っています。

その第一弾となったのが、「ビューティフルドリーマー」です。ずっと押井守監督と組んで実写を撮ってみたいと思っていました。今回の為に押井監督には「夢みる人」という原案となる本を書いてもらいました。当初は登場人物が軽音楽部だったのですが、それを私なりにアレンジして映画研究会にし、主演を小川紗良さんに演じてもらいました。小川さんは実際に大学で映画研究会に入って作品を作っていて、自然と出る演出する言葉を知っているのと、信じた事に周りを巻き込んで猛進して行きそうな強い眼差しが今回の主演に絶対に必要な人でした。全ての映像作品を作っていてずっと思っていた事があります。今や当たり前のように作品の中だけで交わされる省略された無駄のない台詞を、演者から出るリアルな話し言葉を使って作品を作れないか。今では機材の性能が上がっていて、昔は録音できなかった台詞も今だからできる方法があります。急に違う作り方をすると観ている人は拒否反応がある事を知っていながらも、このシネマラボで自分なりの「実験」として、エチュードという形で映画の中の台詞をリアルに演出させてもらいました。是非この不思議な映画を、多くの人に色々な感情で楽しんでもらえればと思います。

映画『ビューティフルドリーマー』**

2020年11月6日(金)テアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほかにて全国順次公開

【出演】 小川紗良  藤谷理子
神尾楓珠  内田倭史  ヒロシエリ

森田甘路 斎藤工  秋元才加 瀧川英次  升毅 他

(追加出演者は順次発表致します)

監督:本広克行 
原案:押井守『夢みる人』 
脚本:守口悠介 
キャラクター設定・構成:奥山雄太(ろりえ) 横山翔一 
脚本協力:高井浩子 
製作:勝股英夫(エイベックス・ピクチャーズ)石川光久(Production I.G)
エグゼクティブプロデューサー:西山剛史 森下勝司 
企画・プロデュース:穀田正仁 稲葉もも 
プロデューサー:雨無麻友子
アソシエイトプロデューサー:上久保友貴
宣伝プロデューサー:高原万平
撮影:川越一成
照明:木村伸
録音:倉貫雅矢
美術:相馬直樹
編集:岸野由佳子
サウンドデザイン:大河原将
VFXスーパーバイザー:大見康裕
音楽:菅野祐悟
装飾:桑田真志
衣裳:中島エリカ
ヘアメイク:堀奈津子
監督補:山口淳太
助監督:松田祐輔 
制作プロダクション:LDS
配給:エイベックス・ピクチャーズ 
製作:映画「ビューティフルドリーマー」
製作委員会 エイベックス・ピクチャーズ
Production I.G 清栄コーポレーション ポニーキャニオン

© 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会

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