これまで謎に包まれていた「ワンダーウーマン 1984」の内容を解き明かす重要なヒントとなりそうなキャスト&監督のインタビューをお届け。誰もがこの作品に楽しんで参加していたことがわかります。今回は、クリス・パイン編をご紹介します。(文・渡辺麻紀/デジタル編集・スクリーン編集部)

明るいキャラクターを演じるのはもしかしたら演技を始めたころ以来かもしれない

顔中モジャモジャのヒゲに覆われワイルドなスタイルで現れたクリス・パイン。意外なことに、いわゆるガラケーの携帯電話を持っていて、その理由も話してくれました。

──スティーブがシリーズに復帰することはいつ知ったんですか?

「1作目の撮影が終わりに近づいたころだよ。すでにパティの頭のなかにはいろんな構想が渦巻いていて『あなたを戻す最高のアイデアを思い付いた』と言われたんだ。ちなみに、今の彼女の頭のなかにはすでに『3』のアイデアも渦巻いていると思う。彼女の脳は、そうやって休むことを知らないんだ(笑)」

──スティーブを女性スーパーヒーローのサイドキックと捉える意見もあるようです。あなたはどんな存在だと考えていますか。

「それが、この多様性の時代におけるジョークとして扱われているのなら、僕は出演していなかったよ。性の平等には大賛成だけど、自分自身をジョークのネタにするつもりはないから。

僕がこの作品で一番気に入っているのは、ダイアナとスティーブの間に生き生きとしたロマンスがあるところだ。『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』(1984)のキャスリーン・ターナーとマイケル・ダグラス、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)のケイト・キャプショーとハリソン・フォードのようにね。

こういう関係性はずっと昔から存在していたし、映画が得意とするジャンルだ。実際、僕は今回も、ガル(ガドット)と一緒にそういう部分をとても楽しんだ。仕事に行くのが待ち遠しくなるくらいにね!(笑)」

──前作のスティーブは大きな使命があったせいかシリアスな印象でしたが、今回の彼はもっとコミカルな感じなのでは?

「そうかもしれないね。1作目では人間にうんざりして厭世的になっていたと思う。しかし、ダイアナに出会うことで彼は希望と明るさを取り戻したんだ。

今回のスティーブは……そうだな、1984年という時代を受け入れ、その空気を楽しみたいと思っている、いわばウブなヤツなんだ。だから、同じスティーブでもまるで違っているんだよ。

これは役者としてとても刺激的だったし、そういう明るいキャラクターを演じるのも久しぶりだった。もしかしたら演技をやるようになったころ以来かもしれないよ」

──ところで、あなたの携帯電話は懐かしいスタイルですね。

「これは『マトリックス』で使われていたNOKIAの携帯電話だよ。スマートフォンは2年ほどまえにやめたんだ。みんなじゃなく、ひとりにだけにメールを送れるのが気に入っているし、ネットにつなげられないのも気がラクだ。僕はSNSをやったことがないので、これで十分。猥雑なことから距離をおけてとてもいいよ!(笑)」

ちなみにクェンティン・タランティーノは最近、クリスのことを「お気に入り」だそう。クリスも「とても光栄だ」と言うので、ここはふたりで新しい『スター・トレック』を作って欲しいと思いませんか?

「ワンダーウーマン 1984」
2020年12月18日(金)公開

This article is a sponsored article by
''.