11月21日(土)、広島国際映画祭の特別招待作品として映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の上映と主演・清原果耶と藤井道人監督が登壇の舞台挨拶が広島で行われた。

本作は、作家・野中ともその大人気小説「宇宙でいちばんあかるい屋根」(光文社文庫刊)待望の映画化。星ばあが教えてくれたあかるい屋根の秘密。懐かしくて愛おしい、大切な心を探す奇跡と愛の物語。
主人公の14歳の少女・大石つばめを演じるのは、映画初主演の清原果耶。つばめの前に現れた老婆・星ばあ役には、桃井かおりが演じる。
つばめが恋するお隣の大学生役に、伊藤健太郎。つばめの父役には吉岡秀隆、つばめの義母役には坂井真紀。そして水野美紀、山中 崇、醍醐虎汰朗など注目のキャストが出演。メガホンをとったのは、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『新聞記者』の藤井道人監督だ。

冒頭の挨拶、藤井道人監督にとっては映画人生始まりの広島への凱旋

清原果耶「実は私は“初”広島でドキドキしながら来たんですが、みなさんと楽しくこの映画を共有出来たらと思います」

藤井監督「2011年のダマー映画祭から定期的に広島に来させていただいていて、自分にとっては自分を見つめなおす大事なイベントになっています。こういう大変な時期の中で、お客さんが来て下さるのか心配していたんですがこんな素敵な場内を見てすごく安心しています」

9月4日に公開できたことについて

藤井監督「僕はやっぱり“夏”にどうしてもこの作品を上映したくて、各方面と相談しながらその願いを汲んでくれて上映できました。それに『宇宙でいちばんあかるい屋根』っていうタイトルのように、こんなに“屋根”の下にいなければいけなかった期間って今まで無かったと思いますし、そんな時に励ましてくれるような作品にこの作品はなっていたと思っていたので、早く上映してほしいなという気持ちはありました」

公開を迎えられた時の心境

清原果耶「桃井さんは残念なが ら一緒に登壇(初日舞台挨拶)は出来なかったのですが、監督と無事に初日を迎えられて、とても嬉しく、ありがたいなという気持ちが一番大きかったです」

自身初主演作品への想い

清原果耶「初主演ということでとても特別で大切な作品だなとい うのは撮影の時から感じていたのですが、無事に公開されて数ヶ月経って、本日ここで上映して頂けたり、作品を公開してもらえることの大切さを、こういう時期だからこそ改めて感じています。今日もここに来られてとても嬉しいです」

画像: 自身初主演作品への想い

14歳のつばめを演じるにあたって

清原果耶「監督とは、すごく話し合いながら撮影をしたんです。それは役のことだけではなく、自分自身の中身のことなど。色々話し合いながら、フラットな目線で役に向き合えるようにということは意識しながら撮影に臨みました」

藤井監督「自分にとってはご褒美のような映画だと思っていて、『新聞記者』はある種チャレンジングな作品で、次に撮る作品はとても重要だなと思っていたので、それがこの作品で良かったと思いますし、清原さんとは2年前に『デイアンドナイト』という映画でご一緒させてもらっていて、そのあとも様々なところで活躍している姿を見ていたので、まさか初主演の作品として自分の作品に出てもらえるとは思わなかっ た。二度とないチャンスだなと思いながら楽しんで撮影させてもらいました」 

藤井道人監督と清原果耶の初対面

『デイアンドナイト』撮影時、15歳の清原果耶と藤井道人監督は初対面

藤井監督「オーディションで初めて会ったんですが、すごくシンプルな顔でスッと来てバッと 芝居をして帰って行ったんです。その時、隣の山田孝之さんが泣いていて(笑)。すごい出会いだったなって印象に残っています」

撮影現場では

藤井監督「やっぱり14歳の少女っていう経験は物理的に僕にはないものなので、清原さんが持って いる感性をお借りしないと出来ないシーンってのもあったんです。そういうのはやっぱりお互い、監督として俳優として大事にしたいもの、表現したいものがあると思うので、そういうものを交換し合えるようになったのがこの映画のいいシーンの中に現れているのかなと思います」

印象に残っているシーンは

清原果耶「一番最後のマコトと一緒にファミレスで喋るシーンは、すごく刹那的というか一瞬一瞬にかける感 情が濃かったなというのは覚えていて、すごく楽しかったんですけど、それより儚いなにかがあるなと見返して改めて気付きました」

藤井監督「マコト役の醍醐(虎汰朗)くんも等身大の中学生をやってくれたのであのシーンはすごく良かったですね」

美術を務めた部谷京子について

藤井監督「今回あのクラゲのキーホルダーとかも全部作っていただいて、屋上のセットも部谷さんがデザインしてくれました」

清原果耶「部屋のカットですごい好きなところがあって、ひばりさん(実母)の画集を入れている机の棚に鍵がかかってい るんですけど、その画集の下に亨くんに渡すはずだったバースデーカードが見えるっていうカットがあるんです。それを見て“うわ、愛おしいー!”と思 って、そのつばめの少女らしさみたいなものが見えるすごい良いカットだなって思いました」

キャスティングについて

藤井監督「前田プロデューサーからこの作品のお話をいただいたのは 2016年だったんですが、映画化するのに時間がかかった理由のひとつに、星ばあを誰にするかっていうのがあったんです。4年間あまり自分の中でしっくりくる人が見つからずにいたんですが、ある時前田プロデューサーから桃井さんはどうかというお話をいただいて、現場大変そうだなとは思ったんですが(笑)オファーしたところ桃井さんは LA にお住いなんですが快諾していただいて映画化が進んでいったという形になります」

桃井かおりとの初共演

清原果耶「ものすごくエネルギーと愛に溢れた方だなと思います。人間性という部分もそうだし、お芝居に対してもすごく貪欲に向き合ってらっしゃる方だなっていうのを、星ばあとつばめとして対峙した時にものすごく受け取ったし、とにかく楽しかったです。引き出しの数も多くてそれも物凄いスピードで開くので、それになんとか返そうって必死についていって毎日勉強になりましたし、ただただ楽しい日々でした」

主題歌を担当した清原果耶

清原果耶「主題歌を歌うことの重大さというかプレッシャーで、どうしようっていう気持ちがすごくあったんですけど、 Coccoさんがこの作品を観てつばめと同じ目線で歌詞も書き上げてくださったので、私がちゃんとつばめとしてお届け出来たらと思い、挑戦 させてもらいました。さっきもエンドロールが流れるときに冷や冷やしすぎて、一回楽屋に戻ろうかなと思ったんですけど(笑)ちゃんと届いていれ ばいいなと願うばかりです」

MCーーみなさん届きましたよね?
会場「拍手」

清原果耶「レコーディングの時も Cocco さんが来て下さって、私は緊張しすぎてずっと肩が挙がっているような状態で目も合わせられず、本当に Coccoさんの曲が好きで“本人だ!”っていうのもありながら(笑)、でも“大丈夫だよ”って優しく声をかけてもらいながらなんとかレコーディングも出来ました」

デジタル配信と円盤化

12月4日より開始するデジタル配信、 2021年2月3日より発売・レンタル開始される Blu-ray&DVD。

藤井監督は「最近コメンタリーをとりました!僕と清原さんと誰よりもおしゃべりな前田プロデューサーで(笑)あんなことあったね、こんなことあったねと楽しく お話しさせてもらいました」

最後にメッセージ

藤井監督「たくさんの世代の人に届けばいいなと思ってこの映画を作っていたので、そういう作品にこれからなっていってくれればと思います」

清原果耶「これから先、人生を辿っていく中でも忘れたくない、思い出したいと思えるようなそんな大切な作品になったので、観てくださっ た方々にもそう思ってもらえるような作品になってくれればなと思います」

あらすじ

お隣の大学生・亨(伊藤健太郎)に恋する 14 歳の少女・つばめ(清原果耶)。優しく支えてくれる父 (吉岡秀隆) と、明るく包み込んでくれる育て の母(坂井真紀)。もうすぐ 2 人の間に赤ちゃんが生まれるのだ。幸せそうな両親の姿はつばめの心をチクチクと刺していた。しかも、学校は元カレの笹川(醍醐虎汰 朗)との悪い噂でもちきりで、なんだか居心地が悪い。つばめは書道教室の屋上でひとり過ごす時間が好きだった。ところがある夜、唯一の憩いの場に闖入者が―。空 を見上げたつばめの目に飛び込んできたのは、星空を舞う老婆の姿!?派手な装いの老婆・星ばあ(桃井かおり)はキックボードを乗り回しながら、「年くったらなんだ ってできるようになるんだ―」とはしゃいでいる。最初は自由気ままな星ばあが苦手だったのに、つばめはいつしか悩みを打ち明けるようになっていた。

画像: 清原果耶、藤井道人監督が〈広島国際映画祭〉のスペシャルゲストで『宇宙でいちばんあかるい屋根』舞台挨拶に登壇!

『宇宙でいちばんあかるい屋根』

2020年12月4日先行デジタル配信開始
2021年2月3日 Blu-ray&DVD 発売・レンタル開始
発売元:ハピネット/朝日新聞社
販売元:ハピネット
(C)2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会

『宇宙でいちばんあかるい屋根』

清原果耶
伊藤健太郎 水野美紀 山中 崇 醍醐虎汰朗 坂井真紀 吉岡秀隆
桃井かおり

主題歌:清原果耶「今とあの頃の僕ら」(カラフルレコーズ/ビクター)
作詞・作曲・プロデュース:Cocco
脚本・監督:藤井道人
原作: 野中ともそ「宇宙でいちばんあかるい屋根」(光文社文庫刊)
配給: KADOKAWA
© 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
https://uchu-ichi.jp/

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