ファストファッションブランドを経営し、業界トップにまで上り詰めたリチャード・マクリディの栄光と転落を映画化した『GREED(原題)』が邦題『グリード ファストファッション帝国の真実』として2021年6月より全国公開されることが決定した。

セレブな生活の裏に隠されたファッションビジネスの闇を暴く

「グリード=強欲」の意味を持つ本作は、金と欲がすべてのリチャード・マクリディ卿のセレブレティな生活の裏に隠された、ファッションビジネスの闇を、イギリスらしい痛烈な風刺とウィットに富んだジョークをふんだんに散りばめて描くブラックエンターテインメント。イギリスを代表する奇才、マイケル・ウィンターボトムが監督・脚本を手掛けた。

『イン・ディス・ワールド』(02)、『グアンタナモ、僕達の見た真実』(06)で国際問題を取り上げ、それぞれベルリン国際映画祭で金熊賞、銀熊賞を受賞したウィンターボトム監督だが、今回はユーモアを織り交ぜながら経済第一主義の社会への問題提起に挑戦。

各国の企業が持続可能な開発(SDGs)を取り入れ始めている昨今においてウィンターボトムは、「資本主義の移り変わりと共に、グローバル化が世界をどう変えていったのか。例えばスリランカの縫製工場で働く女性たちや、イギリスのファストファッション業界の企業買収など。これらを架空の人物を通して見ることができるのがこの作品の良さだ」とコメントしている。

物語の舞台はギリシャ・ミコノス島。ファストファッションのブランド経営で財を成したリチャード・マクリディ(スティーヴ・クーガン)の還暦を祝うため、リチャードの元妻サマンサ(アイラ・フィッシャー)、息子のフィン(エイサ・バターフィールド)、マクリディの母マーガレット(シャーリー・ヘンダーソン)を始めとする一家が集結し、パーティーの準備が進められていく。

折しもイギリス当局から脱税疑惑や縫製工場の労働問題を追及されたリチャードは、ド派手にショーアップされたこのイベントでかつての威光を取り戻そうと目論む。しかし湯水のように金を使い、傲慢に振る舞うリチャードと、家族や部下、伝記作家との間には不協和音が生じる…

主人公リチャードのモデルは、昨年に破産申請をした「TOPSHOP」を始めとする複数のファストファッションブランドを保有していたアルカディア・グループのオーナー、フィリップ・グリーン卿。

日焼けした肌と不自然なまでに白く輝く歯という、富裕層特有の外見に近づけるために肌を小麦色に塗り、付け歯を装着して役に臨んだのは、イギリスのカリスマ的コメディ俳優、スティーヴ・クーガン。

ウィンターボトム監督作『24アワー・パーティ・ピープル』(02)の出演をきっかけに監督と交流を深め、本作で7度目のタッグとなるスティーヴが、資本主義が生んだ怪物・リチャードの生き様を皮肉たっぷりに演じている。

そしてリチャードに負けず劣らずお金に目がない元妻を『グランド・イリュージョン』のアイラ・フィッシャーが演じるほか、『24アワー・パーティ・ピープル』のシャーリー・ヘンダーソン、Netflixオリジナルシリーズ「セックス・エディケーション」の主演で注目を集めるエイサ・バターフィールドらが出演。

人間が生きる上で欠かせない“衣食住”のひとつであるファッション。そのファッションを作っているのは一体誰なのか。資本主義のタブーを大いに笑い飛ばしながら楽しめる快作が誕生する。

グリード ファストファッション帝国の真実
2021年6月よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:ツイン
Ⓒ2019 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

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