第93回アカデミー賞ノミネート発表で、作品賞を含む6部門(作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、作曲賞)にノミネートされた、話題の映画『ミナリ』(3/19公開)。大ヒット&アカデミー賞受賞祈願イベントが3/17日に開催され、昨年の M-1グランプリで準優勝に輝いた「おいでやすこが」の二人がそろって登場し、作品の魅力を熱く語ると共に『ミナリ』に絡めた新ネタを披露した。

おいでやすこが、『ミナリ』の魅力を存分にアピール!

画像: おいでやすこが、『ミナリ』の魅力を存分にアピール!

1980年代、農業で成功することを夢見てアメリカ南部のアーカンソー州に移住してきた韓国人一家を描く『ミナリ』。アメリカンドリームを胸に、逞しく生きる家族を描いたストーリー。

おいでやすこがの2人は、アカデミー賞授賞式をイメージしたステージにバッチリときめたタキシード姿で登場! 映画好き芸人として知られるこがさんは、先日のアカデミー賞ノミネート発表をリアルタイムで追いかけていたそう。
『ミナリ』は作品賞、監督賞に加えて、アジア系アメリカ人としてスティーヴン・ユァンが初めて主演男優賞候補となり、韓国人女優としてユン・ヨジョンが初めて助演女優賞にノミネートされるなど、計6部門でノミネートを果たしたが、こがは「次々と『ミナリ』、『ミナリ』…と発表されていき、テンションが上がりました!」と興奮を明かす。

画像: 鏡割りを行う、こがけん(左)、おいでやす小田(右)

鏡割りを行う、こがけん(左)、おいでやす小田(右)

こがは、映画に登場する一家が、ピン芸人2人が組んで結成した「おいでやすこが」の姿と重なったそう。「家族だけど微妙に足並みがそろわない、ひとつ屋根の下に住んでるけど少しずつズレている感じが僕らのこの感じと近い。息が合っているかというと、実は合ってない(苦笑)。微妙なラインで通じるものがある」としみじみ。

一方の小田は『ミナリ』を見て「ホンマにリアルすぎて、ドキュメンタリーみたいだと錯覚するレベルで、実在するのか役かわからなくなった。アメリカに来た韓国人の家族をのぞき見しているような映画だった」とコメント。

続けてこがも「家族全員の幸せのビジョンが微妙に一人一人違うので、みんなが良かれと思ってやっていることで、ズレが生じていく。リアルな家族ってそういうもの」とリアリティにあふれる家族描写を称賛。

映画では、ひと旗上げようと夢を見る一家の長・ジェイコブ、そんな暴走気味の夫に不安を感じつつも付いていく妻・モニカらの姿が描かれるが、「おいでやすこが」の 2人も既婚者ということで感じることも多かったよう。

画像1: 『ミナリ』大ヒット&アカデミー賞受賞祈願イベント登壇のおいでやすこが、胸熱トークを展開!
画像2: 『ミナリ』大ヒット&アカデミー賞受賞祈願イベント登壇のおいでやすこが、胸熱トークを展開!

こがは「もし去年、この映画を見てたら、マジで精神的に不安定になってたんじゃないか? 自分のことか他人のことかわからなくなる感じで感情が揺さぶられていたと思う。いまはM-1(準優勝)の後で恵まれた環境だけど、1年前とか、自分もああいう環境だったなぁ…って思います」と自らの境遇を思い切り重ねて心揺さぶられた様子。また、自身の結婚についても「ずっと同じ人と付き合っていたのに、結婚したのは5年前。『もっと成功してから』という思いがあったけど、いま思うともっと前でもよかったのにと思うし、身につまされた…(苦笑)」と反省気味にコメント。

「僕は奥さんが、僕がお笑いをやるのは大賛成で、両親も総出で応援してくれるので、環境的には恵まれている」と断わった上で「そんな自分ですら、映画を見ていたら(ジェイコブの夢に振り回される)お母さん側に感情移入してしまった」と小田は明かした。

祖母役を演じ助演女優賞にノミネートされたユン・ヨジョンについては、こがも大絶賛。「最初、一家に閉塞感があるけど、おばあちゃんが来ることでガラッと空気が変わるんです。『ミナリ』というワードのキーパーソンでもあり、素晴らしかった。そりゃノミネートされるわなって思います。いけるんじゃないかな?」と力強く語っていた。

2人はこの日のために考えてきたという『ミナリ』に絡めた新ネタを披露! 映画の中で歌われる曲を歌いつつ、“ミナリ”というワードをこがさんが「いなり」「かなり」などとボケるというネタで、さらには本作と関係ない『スター・ウォーズ』のメロディに乗せて『ミナリ』をアピールするという離れ業も。しかも「どっちも」と言うべきところで「どっつも」と噛んでしまい、その瞬間に最も大きな笑いが起こるというまさかの展開となり、こがも「まさかのオーマイガー!ですよ」と苦笑を浮かべていた。

最後に改めて、小田さん「いろんな業種の方が感情移入できる、自分自身を投影してやる気になったりできる映画です。見てください!」とアピールし、こがも「胸が熱くなる家族の話です。アメリカの韓国人家族の話だけど、僕らにも重なる話なのでぜひご覧ください!」と呼びかけ、イベントは幕を閉じた。

ミナリ
3月19日(金)公開

脚本&監督/リー・アイザック・チョン  
出演/スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、アラン・キム、ネイル・ケイト・チョー、ユン・ヨジョン、ウィル・パットンほか
配給/ギャガ

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