2017年に放送された人気連続ドラマ最終話のラストから半年後を描いた劇場版『奥様は、取り扱い注意』。
本作で“元特殊工作員の妻”と“公安エリートの夫”という最強夫婦を演じた綾瀬はるかと西島秀俊のSCREEN ONLINE単独インタビューをお届けする。
画像1: ©2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会

©2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会

綾瀬「戦う時のナイフさばきは上手な菜美が、キャベツの千切りをやるといつも繋がっているのはなんでなんだろうと不思議でした」

2013年の大河ドラマ『八重の桜』で兄妹役として共演して以来、2人は“はるぼう”“兄ちゃん”と呼び合い、兄妹のような関係性を続けてきた。
今回、SCREEN ONLINE単独インタビューという貴重な機会に恵まれたこともあり、本来ならば2人が挑戦したアクションシーンの裏側や撮影エピソードなどを聞くところだが、筆者が連ドラからこの作品の大ファンということもあってドラマ撮影当時のエピソードからそれぞれが演じた役柄の魅力について、更には2人がハマったという海外ドラマや映画の話などを語ってもらった。

ーーお2人が演じられた菜美と勇輝それぞれの好きなところを教えて頂けますか?

綾瀬「ドラマ最終話の最後で勇輝から銃を向けられた菜美が“なんていうスリル。やっぱりこの人を愛してる”と言うのですが、危険なところにも突っ込んでいくような、スリルがたまらなく大好きな感じが強くてカッコいいなと思います。それに正義感が強いところも好きですし、危ない状況を楽しんでしまうところに菜美の生命力の強さを感じます」

西島「そんな菜美のことを勇輝は“やっぱり好きだ”という気持ちが止められなくて菜美の魅力に負けてしまいます。本当は好きになっちゃいけない相手なのに(笑)。そんな勇輝がたまらなくチャーミングだなと思いました」

画像1: Photo by Tsukasa Kubota

Photo by Tsukasa Kubota

ーーちなみに西島さんは菜美の魅力に負けてしまう勇輝に共感できましたか?

西島「共感というか、人間にとって恋愛は一番不思議なことなのではないか、とは思います。恋愛によって多くの人が失敗をしたりうまくいったり、人類にとっての最後のブラックボックスのようなものですよね(笑)」

ーー理性で感情をコントロールできないからこそ、勇輝は菜美にどうしようもなく惹かれてしまうんでしょうね。

西島「そう思います」

画像2: ©2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会

©2020映画「奥様は、取り扱い注意」製作委員会

ーー菜美に関して質問ですが、以前、綾瀬さんに本作についてお話を伺った際に、ドラマの時は菜美がキャベツの千切りに失敗していたが、あれは料理をすることに飽きてしまったからだとおっしゃっていました。そのお話を伺うまで菜美は完全に料理が下手な人だと思っていたので、凄く面白い設定だなと衝撃で。

綾瀬「私は最初、菜美が料理が下手なことに違和感を感じていたんです。戦う時のナイフさばきが上手な菜美が、キャベツの千切りをいつも失敗するのはなんでなんだろうと不思議で。そしたらドラマ撮影をしている期間中に金城一紀(ドラマ版の脚本を担当)さんが“実はあれには意味があって、菜美は料理に飽きたから適当に切っているだけ”とおっしゃったんです。

ただ、ドラマでハッキリとそこを描いているわけではないので、誰も気付いてないと思うのですが(笑)。ドラマからご覧頂いている方は本作で記憶喪失になった菜美が久実として料理をしている姿を見て、単純に“あ、料理が上手になったんだな”と思うのではないでしょうか(笑)」

ーーその設定は多くの人に知って頂きたいので、今回の記事にしっかりと書かせて頂きますね。

綾瀬「ありがとうございます!」

画像2: Photo by Tsukasa Kubota

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西島「もっとドタバタしたところを映したシーン満載のエピソードがあったら面白いんじゃないかな」

ーー勇輝に関してはそういった裏設定のようなものはありましたか?

西島「勇輝に関しては、公安エリートという設定自体がドラマの途中まで明かされなかったので、裏設定のようなものは特になかったです。とにかく正体がバレないように普通の夫に見せたかったのですが、初めて勇輝が登場したシーンのあと、“「この人は絶対になにか裏がある」と視聴者の方々が言っているよ”と金城さんがおっしゃったので “うそ! もうバレてるの?”と焦りまして…(苦笑)」

綾瀬「だってめちゃくちゃ怪しかったもん(笑)」

西島「優しい笑みを意識したのですが、それがもの凄く怪しい笑みに見えたのかもしれません。確かにその時からはるぼうに“怪しいよ”と言われていましたが、怪しく見えるようなお芝居をしたつもりはなく。ただ、良い人に見せようとすればするほど視聴者の皆さんからは怪しく見えていたようです(笑)。ドラマの最初のほうの回を撮っている時は最終話までの台本が完成してなかったこともあり、視聴者からの“勇輝が怪しい”という声を受けて、金城さんは“正体どうしようか? このまま普通の良い人にしちゃおうか”とおっしゃっていました(笑)」

画像3: Photo by Tsukasa Kubota

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ーー優しい夫も素敵ですが、おそらく視聴者の皆さんは“勇輝が怪しい人であってくれ”という期待をしていたのではないかと。西島さんのアクションが見たいという願望もあったり。

綾瀬「いえ、あれは兄ちゃんの演技が怪しかった!」

西島「あははは。なので、そのあと少し軌道修正しました(笑)」

ーー公安の人間だったとわかった瞬間に“やはり!”とテンションが上がったのを覚えています(笑)。個人的には映画の続編やドラマのシーズン2のようなものを期待してしまっているのですが、もしもドラマでも映画でも描かれてないエピソードでスピンオフを作るとしたら、どういったものにしたいですか?

西島「連ドラの時は、勇輝の正体が明らかになるまで2人は裏でコソコソ動いていたと思うので、もっとドタバタしたところを映したエピソードがあったら面白いんじゃないかなと思います。完全にコメディになってしまいますが(笑)。何事もなかったように普通の顔をして2人は食事をしたりしていますが、実はもの凄く動いているはずなので、そういうちょっとしたバタバタしている2人をひたすら追うスピンオフがあったら面白そうだなと」

綾瀬「確かに面白そう!」

西島「たぶん菜美は勇輝のことを監視してるでしょ?」

綾瀬「監視かぁ…どうだろう? 尾行はしてるかも(笑)」

西島「でしょ? 柱の影から勇輝が誰かと立ち話しているのを見て“あれ? あの人、誰と何を話してるのかな?”と思っているはず(笑)」

ーーお互いに“どこかで観られているかも”と意識してそうですよね。

西島「そう思います。連ドラの時は最後のほうで勇輝の正体が明かされるのですが、中盤ぐらいの回で視聴者には勇輝の正体がバレるという展開のバージョンもあったら面白そうだなと」

綾瀬「確かにドラマの8話ぐらいから更に面白くなっていったもんね」

西島「うん。2人ともコソコソ動いているけど視聴者の皆さんは全てを知っているから、“この夫婦、一体なにをやってるんだ?”とツッコミながら見るのも楽しいかもしれませんね(笑)」

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