先日発表された第93回アカデミー賞国際長編映画賞にノミネートされ話題となっている「THE MAN WHO SOLD HIS SKIN」(英題)が、邦題『皮膚を売った男』として2021年晩秋より公開することが決定。あわせて場面写真が解禁された。

自身がアート作品になった男が辿る「数奇な運命」とは?

本作は、第77回ヴェネツィア国際映画祭のオリゾンティ部門でプレミア上映が行われ、主演のヤヤ・マヘイニが男優賞を受賞。他にも第26回リュミエール賞合作賞の受賞や第31回ストックホルム国際映画祭脚本賞を受賞するなど、今、賞レースを席巻している話題作。

日本でも東京国際映画祭で上映されるや「大傑作」「監督は天才か?」「最大級の驚き」「予想もつかない結末」と評判を呼び、多くの劇場公開を望む声が挙がった。

物語の主人公は、当局の監視下にあり国外へ出られなくなってしまった難民のサム。海外で離れ離れになってしまった恋人に会うためなんとかして出国したいと考えていた彼は偶然出会った芸術家からある提案を受ける。それは、背中にタトゥーをし、彼自身が”アート作品”となることだった…。

美術館に展示され、世界を自由に行き来できるようになったサムは国境を越え離れ離れになっていた恋人に会いに行くのだが…。高額で取引されるサムを待ち受ける運命とは…? 本作は矛盾に満ちた世界の在り様をユーモアを交え描いた怪作だ。

本作の演技が高く評価されたヤヤ・マヘイニが出演する他、『007 スペクター』『オン・ザ・ミルキー・ロード』のモニカ・ベルッチ、『Uボート:235 潜水艦強奪作戦』のケーン・デ・ボーウなど、豪華キャストが脇を固める。

監督を務めるのは、過去にも「Beauty and the Dogs」(17)でカンヌ国際映画祭「ある視点」音響賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のチュニジア代表に選ばれたことがある実力派、カウテール・ベン・ハニア。

また今回の公開決定にあわせて、監督からのメッセージも到着した。

<監督からのメッセージ>

主人公のサムは自分の背中を「アート作品」として売ることで、思いもよらない形で現代美術の世界へ足を踏み入れます。ファウストが悪魔と契約したように、恵まれた人と呪われた人とが契約を交わしたのです。現代美術と難民は全く異なる世界ではありますが、この2つの世界が映画の中で対比することで“自由”について考えさせられるものとなっています。

皮膚を売った男
2021年晩秋  Bunkamuraル・シネマ ヒューマントラストシネマ有楽町 ほか全国公開
配給:クロックワークス
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