2021年は多数のSF小説原作の映画が待機中!直近の公開作から今後の情報までご紹介します。(文・平沢薫/デジタル編集・スクリーン編集部)

2021年6月25日(金)公開
『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』

タイムトラベルが鍵となる“御三家”の名作を初映画化

原作:「夏への扉」ロバート・A・ハインライン

ロバート・A・ハインライン
1907年米国生まれ。アイザック・アシモフ、アーサー・C・クラークと並ぶ三大SF作家の1人。「宇宙の戦士」「太陽系帝国の日々」「異星の客」「月は無慈悲な夜の女王」でヒューゴ賞受賞。映画化作に「宇宙の戦士」原作の『スターシップ・トゥルーパーズ』(1997)、「輪廻の蛇」原作の『プリデスティネーション』(2014)など。

画像: タイムトラベルが鍵となる“御三家”の名作を初映画化

才能ある科学者の宗一郎は、会社の共同経営者と婚約者に裏切られ、冷凍睡眠することに。30年後に目覚めた彼は、信頼する恩師の娘・璃子を探して意外な事実を知っていく。

同名SF小説を、舞台を日本に移し、サブキャラを脚色、新たなエピソードを加えつつ、タイムトラベル・ストーリーの面白さをそのまま活かして映画化。

『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』
2021年6月25日(金)公開

監督:三木孝浩
出演:山﨑賢人、清原果耶、藤木直人
配給:東宝、アニプレックス
©2021 映画「夏への扉」製作委員会

2021年7月23日(金)公開
『最後にして最初の人類』

後年評価されたSF小説を音楽家が映画にした異色作

原作:「最後にして最初の人類」オラフ・ステープルド

オラフ・ステープルドン
1886年英国生まれの小説家、哲学者。原作刊行時は無名だったがアーサー・C・クラーク、ブライアン・オールディス、ホルヘ・ルイス・ボルヘスらが絶賛。マーク・ヘラー監督による同名小説の短編映画化『A ModernMagician』(2019/日本未公開)がある。

画像: 後年評価されたSF小説を音楽家が映画にした異色作

20億年後の未来で滅亡寸前の人類が、現在の人類に向けて「私たち最後の人類から伝えたいことがあります」と語りかけてくる。

不思議な建造物を映し出すモノクロ映像と、『ドクター・ストレンジ』の個性派女優ティルダ・スウィントンの語りで描く幻想的なSF映像詩。監督は『メッセージ』の音楽家ヨハン・ヨハンソン。

『最後にして最初の人類』
2021年7月23日(金)公開

監督:ヨハン・ヨハンソン
ナレーション:ティルダ・スウィントン
配給:シンカ
©️2020Zik Zak Filmworks / Johann Johannsson

2021年10月公開
『DUNE/デューン 砂の惑星』

SF小説原作ものといえばこの人?ドゥニ・ヴィルヌーヴが伝説の作品に挑む

原作:「デューン/砂の惑星」フランク・ハーバート

画像: SF小説原作ものといえばこの人?ドゥニ・ヴィルヌーヴが伝説の作品に挑む

砂漠の惑星での多数の集団による闘争を壮大なスケールで描くフランク・ハーバートのSF小説の金字塔を『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映画化。ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤら人気俳優が共演。

『DUNE/デューン 砂の惑星』
2021年10月公開

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演:ティモシー・シャラメ、レベッカ・ファーガソン、オスカー・アイザック
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2020 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

2021年秋公開
『カオス・ウォーキング』(原題)

考えが漏れてしまう世界が舞台YA小説の人気作を旬なキャストで映画化

原作:「心のナイフ」パトリック・ネス

画像: 考えが漏れてしまう世界が舞台YA小説の人気作を旬なキャストで映画化

トム・ホランド、デイジー・リドリー共演でパトリック・ネスの「混沌の叫び」シリーズを映画化。奇病により女性が滅亡した惑星で、少年は少女に出会う。監督は『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のダグ・リーマン。

『カオス・ウォーキング』(原題)
2021年秋公開

監督:ダグ・リーマン
出演:トム・ホランド、デイジー・リドリー、ニック・ジョナス
配給:キノフィルムズ
®, TM & © 2021 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

今後もSF小説の映画化、ドラマ化が止まらない!

今もっとも注目なのは、オバマ元大統領の愛読書で世界的ベストセラーとなった中国人SF作家リウ・ツーシンのエイリアン侵略SF小説「三体」のTVシリーズ化。クリエイターは人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のコンビ、デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスなので期待大。

製作には原作の英語版翻訳者でもある『Arc アーク 』のケン・リュウも参加。2020年9月にネットフリックスが製作を発表、その後の続報が待ち遠しい。

TVではアイザック・アシモフの大河SF小説「銀河帝国興亡史」シリーズが原作の『ファウンデーション』がアップルTVで本年配信開始。TV『チェルノブイリ』のジャレッド・ハリス、『キャプテン・マーベル』のリー・ペイスが出演する。

映画では『オデッセイ』の原作者アンディ・ウィアーが本年刊行した日本未翻訳の同名小説を映画化する『Project Hail M ary』がライアン・ゴスリング主演、『LEGO®ムービー』のフィル・ロード&クリストファー・ミラー監督で進行中。宇宙にいる宇宙飛行士が、一人で地球を救おうとする物語。

また、ジョン・ボイエガ主演、「巨神計画」シリーズのシルヴァン・ヌーヴェルの日本未翻訳の同名小説が原作の『The Test』は、近未来を舞台に市民権を得るためのテストを描くもの。監督はSF大作『エンダーのゲーム』のギャヴィン・フッドだ。

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