この11月公開の新作『リスペクト』はアメリカを代表するソウルの女王、アレサ・フランクリンの生き様を描く音楽エンターテインメント。今年はほかにも音楽やシンガー、アーチストをメインテーマにしたドラマやコメディ、異色ドキュメンタリーまで続々公開され、ファンを楽しませました。そこで今回は一度は見ておきたい音楽映画の特集をお届けします。今回は、SCREEN7月号で募集した『あなたの好きな音楽映画、映画音楽』の集計結果を発表します!

音楽映画トップ10

第10位 『イエスタデイ』(2019)

第9位 『スクール・オブ・ロック』(2003)

第8位 『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977)

第7位 『ピッチ・パーフェクト』(2012)

第6位 『セッション』(2014)

第5位 『フラッシュダンス』(1983)

第4位 『天使にラブ・ソングを…』(1992)

第3位 『アリー/スター誕生』(2018)

第2位 『シング・ストリート 未来へのうた』(2016)

第1位 『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)

SCREENEN読者が選んだ音楽映画第1位は『ボヘミアン・ラプソディ』

『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)
数々の名曲を生み出した伝説的バンド“クイーン”のボーカル、フレディ・マーキュリーの生き様を追う伝記ドラマ。主演のラミ・マレックがアカデミー賞主演男優賞を受賞。

まずは7月号で募集した『あなたの好きな音楽映画、映画音楽』の集計結果を発表しましょう(ミュージカル作品にも票が集まったのですが、そちらはSCREEN次号で発表しますのでお楽しみに)。1位は圧倒的な強さを見せた『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)。いまもまだ感動読者が好きな音楽映画10作を発表!が色あせていない本作には、「以前から〝クイーン〞のファンだった」「フレディ・マーキュリーが亡くなった時の衝撃を忘れない」「小さいころから家の中で〝クイーン〞の曲が流れていた」など古くからのファンから「初めて〝クイーン〞の曲を聴いて感動を覚えた」など新たなファンまで世代を超えた人気を集めた。

画像: 『シング・ストリート 未来へのうた』(2016) 80年代のダブリン。14歳のコナーは大人びたラフィナに一目ぼれして彼女に声をかけるため即興のバンドを組む。ラフィナを起用してクールなPVを作る音楽活動が続くが……

『シング・ストリート 未来へのうた』(2016)
80年代のダブリン。14歳のコナーは大人びたラフィナに一目ぼれして彼女に声をかけるため即興のバンドを組む。ラフィナを起用してクールなPVを作る音楽活動が続くが……

2位は『シング・ストリート 未来へのうた』(2016)。監督のジョン・カーニーはその前に『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』と音楽映画の秀作を連発してきた人。一目ぼれした女の子の気を引くためにバンドを組んだ少年の成長物語は多くの共感を集め、「こんな素敵な青春映画はない」「80年代の洋楽シーンが蘇る」と大好評。ちなみに一目ぼれされる女の子は『ボヘミアン・ラプソディ』のルーシー・ボイントンだ。

画像: 『アリー/スター誕生』(2018) 世界的シンガーであるジャクソンに才能を見いだされたウエイトレスのアリーはシンガーとしての成功とジャクソンとの恋を手に入れるが、その先に待っていたものは……

『アリー/スター誕生』(2018)
世界的シンガーであるジャクソンに才能を見いだされたウエイトレスのアリーはシンガーとしての成功とジャクソンとの恋を手に入れるが、その先に待っていたものは……

3位はレディー・ガガとブラッドリー・クーパーの熱演で観客の涙を誘った『アリー/スター誕生』(2018)。ファンは「二人のデュエット・シーンが最高」「驚きのラストは泣きました」などエモーショナルな感動を味わいつくした様子。特にレディー・ガガの「魂をこめた熱演と熱唱」に心震えた人も少なくなかったようだ。

4位の『天使にラブ・ソングを…』を密かに?応援する声も多く、「尼さんたちの合唱隊が勇気を与えてくれる」と絶賛。5位の『フラッシュダンス』を推すのは「80 年代の音楽シーンの代表!」と当時の熱気を語るファンたち。アイリーン・キャラの〝ホワット・ア・フィーリング〞は今も耳に残っている様子。同じく6位の『サタデー・ナイト・フィーバー』にも「70年代のディスコ・ブームを今も思いだす」と公開当時の社会現象を振り返る世代の票を集めた。

  一方7位の『セッション』には鬼のような教師とひたすらドラムを演奏する生徒の間でヒートアップする「戦う音楽」を描き、「その完璧なリズムを追求する姿に見入った」という若い世代の声が。逆に音楽は楽しいもの、と教えてくれるのが8位『ピッチ・パーフェクト』と9位『スクール・オブ・ロック』。『ピッチ…』はアカペラ部のユニークな女子たちの奮闘を、『スクール…』は良家の子女にロック・スピリットを教える代用教師をコミカル・タッチで描き人気を呼んだ。そして10位はあの〝ビートルズ〞の名曲の数々をモチーフにした『イエスタデイ』。もし世界中の人が〝ビートルズ〞のことを誰も知らなくなったら?という仮想をコメディ・ドラマにした異色作だ。

映画音楽トップ10

第10位 “雨にぬれても”(『明日に向って撃て!』)

第9位 “サウンド・オブ・サイレンス”(『卒業』)

第8位 “パワー・オブ・ラブ”(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』)

第7位 『インディ・ジョーンズ』のテーマ

第6位 “ボヘミアン・ラプソディ”(『ボヘミアン・ラプソディ』)

第5位 “ディス・イズ・ミー”(『グレイテスト・ショーマン』)

第4位 “マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン”(『タイタニック』)

第3位 “スタンド・バイ・ミー”(『スタンド・バイ・ミー』)

第2位 「スター・ウォーズ」のテーマ

第1位 “ホール・ニュー・ワールド”(『アラジン』)

読者が好きな〝映画音楽〞は“ホール・ニュー・ワールド”(『アラジン』)

画像: 『アラジン』(1992) 街に繰り出したジャスミン姫に身分違いの恋をした青年アラジンは、ある日魔法のランプを手に入れると、その中から陽気な魔人ジーニーが現われ、三つの願いを叶えてくれるというが……ディズニー・アニメーションの大ヒット作。実写リメイク版もヒットを記録 © 2021 Disney ディズニープラスで配信中

『アラジン』(1992)
街に繰り出したジャスミン姫に身分違いの恋をした青年アラジンは、ある日魔法のランプを手に入れると、その中から陽気な魔人ジーニーが現われ、三つの願いを叶えてくれるというが……ディズニー・アニメーションの大ヒット作。実写リメイク版もヒットを記録

© 2021 Disney ディズニープラスで配信中

今度は楽曲で見てみると、こちらは『アラジン』(1992)の〝ホール・ニュー・ワールド〞が圧倒的な人気を示した。アニメーション版も実写版でも威力を放ったこの主題歌は若い層にも年配の層にも知名度が高い。2位に入ったのは主題歌でなくテーマ曲の「スター・ウォーズ」。あまりにも有名な本作の曲を作ったのは、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズで、7位の『インディ・ジョーンズ』のテーマも彼の手によるもの。テーマ曲ではこの2作がランクイン。

3位は60年代のベン・E・キングによるオールディーズをそのまま映画のタイトルにも主題歌にも使い、大ヒットした名作『スタンド・バイ・ミー』(1986)。これも幅広い層から支持を得た。4位には歴史的ヒット作『タイタニック』(1997)の主題歌〝マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン〞がランクイン。この曲を大ヒットさせたセリーヌ・ディオンをモデルにした『ヴォイス・オブ・ラブ』が12月に公開されるが、ここでも登場する。

5位は『グレイテスト・ショーマン』(2017)から〝ディス・イズ・ミー〞。本作は他にも名曲がたくさんあるが、CMにも使われているせいか、この曲が一番人気が高かった。6位は作品で1位となった『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)の同名曲。この映画も〝クイーン〞の名曲ぞろいで、他の曲に票を投じたファンもいた。

8位から10位までは名作の有名主題曲がズラリと並ぶ。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)の〝パワー・オブ・ラブ〞(ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース)、『卒業』(1967)の〝サウンド・オブ・サイレンス〞(サイモンとガーファンクル)、『明日に向って撃て!』(1969)の〝雨にぬれても〞(先日亡くなったB・J・トーマス)。次点の『小さな恋のメロディ』(1971)の〝メロディ・フェア〞(ビージーズ)も加えて映画を離れてもヒットチャートを賑わせた楽曲ばかりで、エバーグリーンな人気を誇る名曲ぞろいだ。

Photo by AFLO

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