2022年8 月5 日(金)〜8 月25 日(木)、東京・Bunkamura ル・シネマにて開催される、“20 世紀最高の女優”と言われるロミー・シュナイダーの特集上映【没後40 年 ロミー・シュナイダー映画祭】(配給 : コピアポア・フィルム) の上映作品が決定した。

モンローやドヌーヴを抑えて「20世紀最高の女優」(仏CSA 調べ)

オーストリア、ウィーンの名門俳優一家の家に生まれたロミー・シュナイダー。6 歳の時に両親が離婚し、不遇の幼少時代を過ごすも頭脳明晰で独立心旺盛だった彼女は14 歳で俳優になることを決意。多くの傑作・話題作に出演し世界最高峰の女優として名を馳せたが、一方ではアラン・ドロンとの恋、破産、元夫と息子の死などスキャンダルやゴシップが付き纏う壮絶な人生を送り、『サン・スーシの女』(82)を遺作に43 歳の若さでこの世を去った。しかし死後、マリリン・モンローやカトリーヌ・ドヌーヴを抑えて「今世紀最高の女優」(仏CSA 調べ)に選ばれるなど、彼女の無比な佇まいと鮮烈な印象は色あせることなく艶やかに輝く。今回上映される、ロミーが美しい娼婦リリーを演じる犯罪劇『マックスとリリー』は日本劇場初公開。ロミーの艶やかな佇まいと、名優ミシェル・ピコリとの演技合戦が最大の魅力のひとつだ。
また、かつての恋人アラン・ドロンと共演を果たした『太陽が知っている』、ふたりの男に愛される女性を演じた『夕なぎ』、戦時下を舞台にした切なく狂おしい名作『離愁』のほか、ジャン=ルイ・トランティニャンやジャン=クロード・ブリアリらフランスを代表する俳優たちが集う『華麗なる女銀行家』、ロミーの最期の出演作となった『サン・スーシの女』となかなか観る機会のない貴重な作品を含んだ6作品のラインナップだ。

<上映作品>

画像: 『太陽が知っている』©︎1969 SNC (Groupe M6)

『太陽が知っている』©︎1969 SNC (Groupe M6)

『太陽が知っている 4K デジタルリマスター版』(1969 年)
監督:ジャック・ドレー
出演:ロミー・シュナイダー、アラン・ドロン、モーリス・ロネ、ジェーン・バーキン
南仏サントロペでバカンスを過ごしていたジャン・ポールとマリアンヌだが、マリアンヌが招待したハリーと娘ペネロープがやってきてから雰囲気は一変した。ハリーはマリアンヌの元恋人で、ジャン・ポールはハリーに劣等感を抱えていたのだ…。4 人の男女の思惑が官能的かつ不穏に交錯し合う、太陽が眩いサントロペの別荘を舞台にした心理サスペンス。『太陽がいっぱい』の主演俳優ふたりが再共演した。

画像: 『マックスとリリー』©️ 1971 STUDIOCANAL

『マックスとリリー』©️ 1971 STUDIOCANAL

『マックスとリリー』(1971 年) ※日本劇場初公開
監督:クロード・ソーテ
出演:ロミー・シュナイダー、ミシェル・ピコリ、フランソワ・ペリエ、ジョルジュ・ウィルソン
裕福な家庭の出身の男マックスは、犯罪者たちを必ず逮捕するという執念を燃やす一匹狼の刑事。しかし銀行強盗をとり逃してしまい忌々しい気持ちでいたところ、旧友アベルにばったり出くわす。アベルはチンピラの仲間たちと車や廃品などを盗んで生計を立てていた。アベルが連れてきた美しい娼婦リリーとも出会い、マックスは彼らが強盗を謀るように画策するのだが…ミシェル・ピコリとロミー・シュナイダーの名演から目が離せない。

画像: 『夕なぎ』©︎DR

『夕なぎ』©︎DR

『夕なぎ』(1972 年)
監督:クロード・ソーテ
出演:ロミー・シュナイダー、イヴ・モンタン、サミー・フレイ
画家の夫と別れ、ひとり娘と家を出たロザリーは、今は自動車解体業者のセザールと同棲中。そんなある日、ロザリーはかつての恋人ダヴィッドと出会う。全く異なるタイプのふたりの男性に愛される女性ロザリーをロミーが知的な魅力と共にドライに演じる大人のラブストーリー。イヴ・サンローランの衣装も見どころの一つ。

画像: 『離愁』©︎1972 STUDIOCANAL

『離愁』©︎1972 STUDIOCANAL

『離愁 4K デジタルリマスター版』(1973 年)
監督:ピエール・グラニエ=ドフェール
出演:ロミー・シュナイダー、ジャン=ルイ・トランティニャン、アンヌ・ヴィアゼムスキー
1940 年、ラジオの修理屋を営む平凡な男ジュリアンは、ドイツ軍の侵攻のため妻子とともに住み慣れた村を出なければならなかった。妊娠中の妻と子供は客室に乗せ、自分は家畜車で移動するジュリアン。ある駅にて、彼は列車に乗り込もうとする若い女性アンナと出会う。最初は言葉も交わさなかったふたりだが、次第に求め合うようになってゆき…終始シンプルな黒いワンピースにひっつめた髪といういでたちながら、画面に存在感を漲らせるロミーの感動的な表情と、そのラストシーンは忘れ難い。

画像: 『華麗なる女銀行家』©︎1980 STUDIOCANAL-France 3 cinéma

『華麗なる女銀行家』©︎1980 STUDIOCANAL-France 3 cinéma

『華麗なる女銀行家 4K デジタルリマスター版』(1980 年)
監督:フランシス・ジロー
出演:ロミー・シュナイダー、ジャン=ルイ・トランティニャン、ジャン=クロード・ブリアリ、マリー=フランス・ピジェ、ダニエル・オートゥイユ
フランスの金融界を揺るがせた実在の女性、マルト・アノーの生涯をベースに、第一次大戦後、貧しい帽子売りから金融界に進出、フランス初の女銀行家となった女性の姿を描く。ゴダール、ロメール、トリュフォーらの作品に多数出演した名優、ジャン=クロード・ブリアリや同じくヌーヴェル・ヴァーグの作品に欠かせないマリー=フランス・ピジェ、『離愁』でもロミーと共演したジャン=ルイ・トランティニャンと豪華な俳優陣が顔を揃え、モリコーネの音楽が映画を彩る。

画像: 『サン・スーシの女』 © 1982 —TF1 INTERNATIONAL – FRANCE 2 CINEMA - CCCFILMKUNST

『サン・スーシの女』 © 1982 —TF1 INTERNATIONAL – FRANCE 2 CINEMA - CCCFILMKUNST

『サン・スーシの女』(1982 年)
監督: ジャック・ルーフィオ
出演:ロミー・シュナイダー、ミシェル・ピコリ、ウェンデリン・ウェルナー、ヘルムート・グリーム
人権擁護委員会の代表であるマックスはパラグアイ大使との会見席上、彼の本名を確認すると打ち殺してしまう。マックスは留置所に面会にきた妻にいきさつを語り始める…ナチスへの憎悪と、父を殺された自分を育ててくれた義母への愛情、辛苦の体験を現代と交錯させて描く。本作の撮影は、ロミーが息子ダヴィットを不慮の事故で亡くした3 ヶ月後に始められ、また彼女の遺作になった。実の息子と同い年ぐらいの少年時代のマックス(ウェンデリン・ウェルナー)を見つめるロミーの悲痛ながらも美しい表情をカメラはとらえている。

https://romyfilms.jp

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