AKB48劇場公演最多出演回数を誇り、“劇場の女神”の異名を持つAKB48 村山彩希がプロデュースし、「1000曲以上あるAKB48の楽曲の中でなるべく曲に色がついていないものを集めて、オリジナルの新公演に近いものが作れるように」と趣向を凝らせた新公演。ライブの定番曲からこれまであまり披露することがなかった曲まで、幅広い表現力が求められる楽曲を盛り込んだセットリストと16人公演ならではの迫力のパフォーマンスで、初日の劇場は大きな歓声と熱気に包まれた。
この新公演のために用意されたオリジナル衣裳に身を包んだ16人が、「Overture」から高揚感に包まれる中、ステージに登場すると、『ロマンス、イラネ』で幕開け。そして立て続けに『性格が悪い女の子』『恋愛サーカス』『オネストマン』を披露し、華やかなパフォーマンスでオープニングを飾る。最初のMCでは、本公演をプロデュースした村山が「今日は私自身も楽しみたいですし、みなさんにも楽しんでいただくのが目標です!」と意気込みを語り、「最近AKB48を好きになったという方は“こんな良い曲あるんだ”って感じると思いますし、ずっとAKB48が好きな方は “エモっ!!”って思う曲もあるし、もしかしたら知らない曲もあるかもしれないので、今日は1曲でもお気に入りを見つけて帰ってください!」と声を弾ませた。
ユニットパートでは、まずは岩立沙穂、大盛真歩、倉野尾成美が『クサイモノだらけ』で艶やかな歌声を響かせる。
鈴木くるみ、徳永羚海、⻑友彩海は『地下鉄のTeddy boy』を披露しキュートな振付と笑顔で観客を釘付けに。
小栗有以、田口愛佳、永野芹佳、村山は『一人想い』をしなやかなダンスと切ない眼差しで魅了。
下尾みう、山内瑞葵は息の合ったデュエットで『タブーの色』を憂いを帯びた表情でパフォーマンス。
ユニットパートの最後は、千葉恵里、向井地美音、武藤小麟、山根涼羽が『負け男』を挑発的な笑みを浮かべて披露した。
「続いてはですね、この公演で新しくやってみたいことがありまして……」と村山が切り出すと、AKB48の劇場公演では初の試みとして、次回の公演から開演前の来場者投票によって指定曲の中から選ばれた1曲を披露することを発表。初日公演ではメンバー間投票で選ばれた『言い訳Maybe』を披露した。
終盤は『君の嘘を知っていた』『ダウンタウンホテル100号室』、そして『ハッピーエンド』をパフォーマンス。ダークな一面も垣間見えるようなドラマチックなステージを展開して、場内を楽曲の世界観へと引き込んだ。そして『君だけが秋めいていた』を切なくも優しい歌声で歌い上げて、本編を締めくくった。
アンコールでは、村山が「AKB48らしいキラキラ感と、心のどこかにある辛さや報われなさといった感情のどちらも出せるように」という想いを込めて選んだ、グループ名を冠した楽曲『AKB参上!』と『運命の歌』を披露し、観る者の心を揺さぶるような情熱溢れるパフォーマンスを繰り広げた。最後は村山の「AKB48の良さをもっと世界中に伝えたい」という希望を込めた楽曲『僕にできること』を全員で熱唱。
エンディングでは、村山が「この公演のタイトルをファンのみなさんから募集します!」と呼びかけ、公演タイトルをファンからの公募で決定することを発表した。
公演前のメディア取材では、プロデューサーの村山は「今回は2回目のプロデュース公演ということで、自分もステージに立っているというのが前回と違うところなので、初日を迎えてファンの方にどういう感想をいただけるのかドキドキワクワクです」と心境を明かしつつ、「“ファンのみなさんと一緒にこの公演を作っていきたい”という気持ちを込めて、投票曲を入れたり、公演のタイトルをファンの方から募集したりとか工夫をしてみたので、また前回とは違う良さが生まれていたらいいなと思います。まだあまり色がついていない曲を私たちの曲にできるようにしたいです!」と決意を語った。
新公演のセットリストについて、次期・4代目AKB48グループ総監督の倉野尾は「恋愛ソングが多いなぁと思ったんですけど、彩希さんから“恋愛ソングをたくさん入れて、いろんな個性豊かなメンバーを見せていけるような公演にしたい”と説明を受けて、自分たちのオリジナル曲になるかもしれないっていうぐらい、自分たちのものにできる可能性があるセットリストなので、私たちの色にしていきたいですし、各々の見せ場があると思うので、公演を重ねていくごとに自分たちのものにできたらいいなと思いました」、村山と同期(13期)の岩立は「『運命の歌』でセンターに立たせていただいているんですけど、もともと武藤十夢ちゃんがセンターだった曲で、すごく仲良くしていたメンバーだったので、このポジションに立てたのはすごく嬉しかったですし、そういう部分も彩希がいろいろ考えて、メンバーのポジションとか細かいところまでこだわって作ってくれているんだなぁと感じたので、そういうところも楽しんでもらえたらと思います」と感想を語った。
誰よりもAKB48劇場を愛する“劇場の女神”村山彩希が、メンバー一人一人の魅力が際立つようにセットリストから演出までこだわり抜いたプロデュース公演、その初日は、AKB48の楽曲が持つ魅力と今のAKB48メンバーの彩り豊かな個性で魅了し、AKB48の可能性は無限にあるということを深く刻んで幕を下ろした。
【新公演プロデューサー・村山彩希 コメント】
「公演をプロデュースさせていただくにあたり、1000曲以上あるAKB48の楽曲の中で、まだ曲に色がついてないものを集めて“オリジナルの新公演に近いものを作る”ということにこだわりました。テーマはずばり、“恋する女の子”です。
選曲ではすごく悩みました。セットリストも、劇場のスタッフさんにも相談したけど、ピンと来なくて変えて。おんちゃん(向井地美音)と会議室にこもって考えたんですけど、その時もピンと来なくて変えて。最初は、以前、高橋みなみさんがプロデュースした「お蔵入り」公演みたいにしたいなと思ったんですけど、今のメンバーで見せたいものを考えて、まとまらなくなった末に「レッツゴー研究生!」公演の続きを考えようと思って、メンバーが大きくなった今を表現しようと思って、曲を選びました。
オープニングは、団体で踊って魅せるというより、一人一人の個性を“恋する女の子”に見立てて、揃えるところは揃えるけど、基本的には好きなように女の子を演じてほしいという気持ちでいます。『ハッピーエンド』は、これは後付けになるんですけど、ストーリーみたいなものがあって。ユニット曲でいろんな恋愛を描いていって、中盤が失恋というか闇のような楽曲があって、『ダウンタウンホテル100号室』が結構セクシーな曲だったので、“これは全部夢だったんだよ。何もなかったんだよ”というので締めたいなと思って入れました。アンコールではAKB48らしく、キラキラしている衣裳と、『AKB参上!』という“ザ・AKB48”の曲で“私たちが今のAKB48なんだぞ!”というのを見せています。
前回の「レッツゴー研究生!」公演の最後は『家出の夜』という楽曲で、これは自分自身と向き合うような曲だったんですけど、今回の公演は“大人になった今、もっと視野を広げて、AKB48 のファンの方以外にも全世界の方々にも歌とダンスでAKB48の良さやメンバー一人一人の想いが伝わるといいな”という想いで選んだ『僕にできること』という楽曲で締めくくっています。
公演の正式タイトルについては、ファンの方から募りたいと思っています。観に来てくれたファンの方からこの公演がどう見えたのかを知れる機会にもなると思いますし、決まった公演名に相応しいパフォーマンスができるようにしたいです。また、来てくれた方に投票いただいてリクエストが多い曲を披露するという企画コーナーについては、秋元康先生から案をいただきました。新しい挑戦なのでメンバーの対応力も試されますし、“この先のことを考えると結構大変なことをしてしまったなぁ”と思うのですが、ファンの方とも一緒にこの公演を作っていきたいですし、いつも以上にドキドキワクワク感 が増えたら嬉しいです」
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村山彩希プロデュース新公演 セットリスト
Overture
1 ロマンス、イラネ
2 性格が悪い女の子
3 恋愛サーカス
4 オネストマン
MC
5 クサイモノだらけ/岩立・大盛・倉野尾
6 地下鉄のTeddy boy/鈴木・徳永・⻑友
7 一人想い/小栗・田口・永野・村山
8 タブーの色/下尾・山内
9 負け男/千葉・向井地・武藤・山根
MC
10 言い訳Maybe(※投票曲)
MC
11 君の嘘を知っていた
12 ダウンタウンホテル100号室
13 ハッピーエンド
MC
14 君だけが秋めいていた
──アンコール──
EN1 AKB参上!
EN2 運命の歌
MC
EN3 僕にできること
2月4日(日)初日公演 出演メンバー
岩立沙穂・大盛真歩・小栗有以・倉野尾成美・下尾みう・鈴木くるみ・田口愛佳・千葉恵里・徳永羚海・⻑友彩海・ 永野芹佳・向井地美音・武藤小麟・村山彩希・山内瑞葵・山根涼羽