撮影/久保田 司
インタビュー・文/辻 幸多郎
自分の大切なものとか、大切にしてきたものと重ね合わせて聴くと、グッとくるんじゃないかなって思います
──2025年も残すところ1カ月を切りました。
「なんか、年々早くなるというか、1年経つのが本当にあっという間だなって感じです。でも、ソロ活動をスタートして2年目なので、なんとなくで終わらない1年でよかったなって思います。刺激的で楽しい1年でした」
──特に印象的な出来事を挙げると。
「去年と大きく変わったのは、作詞家の方に書いていただいた楽曲を(シングル表題曲として)歌ったということ。これまでは自分で作詞をしてきたんですけど、そこは去年とは違いますね」
──自身で編んだ歌詞と作詞家の方が書かれた歌詞とではやはり違う?
「自分で作った歌は、自分の中で正解がわかって歌うから、歌詞に直接書いてはいないけど、こういうのを伝えたくて書いたんだっていうのがあるじゃないですか。作詞家の方に書いていただいた場合、“こういう気持ちで書きました”って言われないと、どうしても正解がわからないまま歌ってしまうんです。そこは違いますね。“いろんな曲を歌っていきたい”と思っているので、“自分の歌詞じゃないと……”っていう気持ちはないですけど。今回の「D∞ll」(ドール)は、(作詞は)普段から一緒にお仕事している方で、“こういうことを伝えたくて作ったよ”と教えてもらい、自分の中に落とし込めました」
──その新曲「D∞ll」は、人形目線で紡ぐ、大切な人と繰り返し繋がる絆を描いたコンセプトソング。これまでシングルとしてリリースしたアイドルソングの数々とは異なる曲調ですが、楽曲の優しい世界観から歌声まで、江籠さんにハマっていると思ったのですが、江籠さん自身は楽曲をもらった時の感想を聞かせてください。
「先に歌詞をいただいたんですけど、歌詞を書いてくださった方から“小さい頃から一緒にいたお人形とのハッピーエンドを描いた曲を作りたいんだ”と言われて、“すごく素敵!”と思ったんです。出来上がった楽曲は、歌詞もそうなんですけど、曲調も変わっていく感じとか今までになかった楽曲だったので、“新しいな”と思って。曲としては割と長めなんですけど、ストーリーがあるので長く感じない。自分の大切なものとか、大切にしてきたものと重ね合わせて聴くと、グッとくるんじゃないかなって思います」
──レコーディングで意識されたことはありましたか?
「人形の気持ちになって歌う曲なので、淡々と進んでいく感じで。人形目線になって考えたら(人形が)こう思っていることって、たぶん持ち主は気づいてないんです。それもあって、まっすぐ歌っているんですけど、感情を込めて歌う曲よりも、なんか切ないという。なので、大きな感情というよりは、人形にとっての喜びの部分だったり、細かい表現を意識しました」
──「D∞ll」の注目ポイントを。
「パッと聴くよりも歌詞を見ながら聴いたほうが、よりグッとくる歌だなって思うので、歌詞には注目してほしいです。私が好きなところは、“たくさんの涙の意味は分からないけど 私は君をどうにか抱きしめたかった“という部分。すごく優しい歌詞なんですけど、人形の気持ちになるとすごく切ない。もし本当に人形に感情があったらと思うと、グッとくるなって思いました」
──カップリング曲は「正義の仕方」。こちらはライブ映え間違いなしの楽曲ですね。
「そうですね。疾走感があるっていうか。これもまた今までにない感じの曲で」
──こちらは楽曲をもらった時、どう思いましたか?
「カップリング曲はどういう感じにしようかという話をした時に、バンドサウンドというか、“ジャカジャカ鳴ってるようなカッコいい曲がいい”というオーダーをしたんです。なので、どんな曲かと楽しみにしていたんですけど、アニメの主題歌になりそうな曲でお気に入りです」
──言葉数が多い歌詞ですよね。その歌詞を読み砕いていくと、〈アイドル・江籠裕奈〉と重なる部分もあって、“正義の仕方。なるほどね”と感じました。こちらの注目ポイントは?
「サビが耳に残るメロディーで、口ずさみたくなるような感じなので、そこがポイントです。本当に早くて言葉数が多いので、これからライブで歌う時に、ちゃんと歌詞を伝えられるように頑張って歌いたいなという気持ちです」


渡辺麻友さんは今でも自分の中でのアイドルの一つの理想像です
──「正義の仕方」にちなんだ質問を。「○○は正義」ってあるじゃないですか。「かわいいは正義」とか。ご自身の中で“これが正義”というものはありますか?
「うわっ、難しいな。なんだろう……でも、〈アイドルは正義〉というのは、私の中では占めてる割合が大きいです。人生の約半分アイドルですし」
──SKE48の5期生メンバーとしてお披露目されたのが2011年11月だから、アイドル人生15年目に突入。
──“人生がアイドル”って感じですよね(笑)。小さい頃に自分が“アイドルとはこうあるべきだ”と思ってやってきたことも、私にとってはそれが正義だったし。大人になってから、グループを卒業してソロになってアイドルをしている中で、新しく見つけたアイドルの形もあるんですけど、それもその時代その時代の自分にとってのベストというか、その時のアイドルの常に真ん中にいるつもりだし。アイドルって、それぞれかなって思いますけど、何にでもなれるし、それを受け入れてもらいやすいのがアイドルだと思うから、〈アイドルは正義〉って思います」
──SKE48に加入した小学生の頃は、どういう存在がアイドルだと思っていました?
「私は渡辺麻友さんが大好きで、“まゆゆがアイドル”と思っていたから、“あんな風にかわいいアイドルになりたいな”と思っていました。渡辺さんは今でも自分の中でのアイドルの一つの理想像です」
──江籠さんが思う、渡辺麻友さんの魅力は?
「かわいいの中にある芯の強さ。それを〈王道〉っていうのがいい表現なのかはわからないんですけど、そこにすごく憧れていたので、それは今でも(私の中の)どこかにあると思います。そんなにお話ししたことはないんですけど」
──AKB48グループ全体で活動した時も?
「(AKB48のシングルの)カップリング曲で一緒に歌ったりとかはあるんですけど、そこまでお話しする機会はなかったです。遠くから“かわいい!”って思っている感じでした」
──最後の質問をする前に、2025年のプライベートでの印象的な出来事も聞かせてください。
「パソコンを買いました。これまでの人生でパソコンが必要だって思ったことなかったんです。スマホで全部できていたから。YouTubeとかの動画編集を自分でするようになったので、パソコンを買ったんですけど、タイピングもできないし、そもそも使い方もわかんなくて。それで、YouTubeを見ながら編集の仕方とかを勉強して」
──今では使いこなせるようになって。
「いや、自己流なので、正しくできているかわからないです(笑)」
──どんな動画を編集して上げているんですか?
「ライブの裏側をメインに上げています。舞台裏で自撮りで撮ってたものと、本番の映像とかを編集して」
──ファンの方にとっては嬉しい動画ですね。
「はい。編集作業は大変なんですけど、来年も続けられるように頑張りたいなって思います」
──最後にメッセージをお願いします。
「これまでは“可愛い”を歌った曲が多かったんですけど、今回は違う角度からの曲というか、じっくり歌を聴いてほしいシングル曲になっているので、表題曲の「D∞ll」もカップリングも楽しんでいただき、新しい私の一面も感じてもらえたら嬉しいです。そして、これからもアイドルとして、その時のベストを出していきたいと思います」

PROFILE
江籠裕奈 YUNA EGO
2000年3月29日生まれ。愛知県出身
2011年、SKE48の5期生として11歳で加入。SKE48の17thシングル『コケティッシュ渋滞中』で初選抜入り、以降、31stシングル『好きになっちゃった』まで選抜メンバーとして選ばれる。2023年12月31日をもってSKE48から卒業。2024年1月1日より、ソロ活動開始。
リリース情報
5thシングル『D∞ll』
2025年12月3日発売

ZEST-0033
01.D∞ll
02.正義の仕方
03.D∞ll(off vocal)
04.正義の仕方(off vocal)
INFORMATION
2025年12月20日(土)
江籠裕奈 ファンクラブイベント~ないしょのカラオケデート♡vol.3~@万松寺のぶながホール
※FC限定イベント
2025年12月27日(土)
5th Single『D∞ll』発売記念ミニライブ+トーク会+握手会@HMV栄
2025年12月28日(日)
5th Single『D∞ll』発売記念ミニライブ+トーク会+スマホ撮影会@HMV栄
2026年1月9日(金)
LEGEND FES@Zepp Haneda(TOKYO)
オフィシャルファンクラブ「ないしょばなし」
https://egoyuna.com
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2025年12月17日(水)23:59まで

