ミュージシャンの渡辺俊美による感動のお弁当エッセイ「461 個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)が原作となる映画『461個のおべんとう』。
ミュージシャンでありながら息子のためにお弁当を作り続けることを決意する、シングルファザーの主人公・鈴本一樹を井ノ原快彦、そして一樹の息子、虹輝(こうき)を関西ジャニーズJr.のユニット「なにわ男子」に所属する道枝駿佑が演じる。メガホンをとったのは、『キセキ -あの日のソビト-』などを手掛けた兼重淳監督だ。
親子試写会イベントに出席したのは、井ノ原快彦、道枝駿佑、渡辺俊美、渡辺登生(とうい) の4名。劇中で親子役を演じた井ノ原&道枝の2人に、原作者であり本作のモデルとなった渡辺俊美、息子・渡辺登が2人のもとに応援に駆け付け、思春期でもしっかりと絆を作った親子とおべんとうとの関係性や映画が出来るまでの裏舞台など語った。
演じる上で心掛けたこと
MCーーミュージシャンの渡辺俊美さんと息子の登生さんの実話がベースになっていますが、演じる上で心掛けたことはありますか?
井ノ原快彦「(道枝は)実際、登生くんには」
道枝駿佑「今日初めて会いました」
井ノ原快彦「僕は(渡辺)俊美さんには、撮影が始まる前から約1年前にお会いして、一緒にギターの練習をさせていただいたりとか、役作りでは、役名も違うしあんまり僕に寄せなくていいからねと言ってくださっていたんですけども、とても温かい方なので、例えばちょっと福島のイントネーションが出たりとかそういう柔らかさというのは盗ませていただいたこともありますけども、基本的に僕に寄せなくていいからねと言ってもらえたので、楽に自分なりにやりました」
道枝駿佑「初めて(渡辺)登生さんに会ったので、自分でも撮影の時はどうなるのかわからなかったですけど、監督と話しあった時に、中学生の頃は声をちょっと地声より高くして、あとはちょっと猫背な感じ、高校生活も猫背な感じで姿勢を悪くして、それを気をつけてみようかという話はしたので、気をつけたとこでした。僕猫背じゃないので、普段からは。だから猫背にするのが大変でした」
井ノ原快彦「めちゃくちゃ背伸びたしね」
道枝駿佑「伸びましたね!」
井ノ原快彦「去年の今頃、撮影が始まって」
道枝駿佑「174cmくらいだったんですよ」
井ノ原快彦「僕と同じくらい、あんまり変わらなかったと思うんですよ、撮影終わる頃にもう結構、あれデカくなったなって、ちょうど成長期のいい時に演らせていただきましたけど。ね。」
道枝駿佑「そうですね」
井ノ原快彦「だから想像でしかないんだよね。登生くんとお会いしてないからね
道枝駿佑「全然お会いできてなかったので、こうかな、こうかなって自分でも合っているのかわからないまま、試行錯誤しながら」
井ノ原快彦「原作が、小説とかではなく、お弁当のレシピとかエッセイも含めた原作なので、そこから読み解いていくって本当に想像力が育てられるというかね。だから2人で居ながら、撮影現場で話しながら作っていった感じですかね」
MCーー映画の中で親子の絆、仲間との絆が描かれていたなと思うんですけども、出演者のみなさんと絆を感じたエピソードはありますか?
井ノ原快彦「ある?特にない?」
道枝駿佑「いや、特にないっていう方向に持っていくん?あるから!」
井ノ原快彦「(笑)。ある、ちょっと聞かせていただきましょう」
道枝駿佑「若林時英くんと森七菜ちゃんと3人でお弁当を食べるシーンがあったんですけど、そこで、このセリフだけは言ってというのは決めて、ほかはアドリブだったんですよ。そこで本番の時にみんなアドリブで話してるんですけど、みんながほかの人が言葉が詰まったりしたらほかの人がフォローするとか、フォローし合いながらしていので、絆を感じましたね。だから3方向から撮ってたんですけど、監督が言ってたんですが、もう毎回違うことを話すから編集が大変だって言っていて、それは申し訳ありませんでした」
井ノ原快彦「あれはすごく自然なシーンになっていたなと思って。後から聞いたんですけど、あ、そういうことだったんだと。アドリブというかエチュードというか、自分たちで作り上げてきたんだという。一度支度場所がカラオケボックスだった時あったじゃん」
道枝駿佑「あったね」
井ノ原快彦「ライブハウスのシーンで、支度場所がなかなかなかったから近くのカラオケボックスを貸し切ってそこでメイクしたり衣裳を替えたりしてたんですけど、3人がボックスの中にいて、なんかしゃべってるのかなと思ったら突然歌いだしたから、ちゃんとカラオケで楽しんでて」
道枝駿佑「最初森七菜ちゃんと(若林)時英くんがカラオケをしていて、で、ちょっとうらやましそうに出口から見ていたら“入っちゃいなよ”ってパパ(井ノ原快彦)が言ってきてくれたんで」
井ノ原快彦「あ、俺が言ったんだっけ?!」
道枝駿佑「そうそうそう、行っちゃえよって、それで入っていきました」
井ノ原快彦「そうか、心配になってまた見にいったらニコニコ座って聴いてるから、歌えばいいのにっと思って。その後、歌ったんだっけ?」
道枝駿佑「歌った歌った、歌いました!」
井ノ原快彦「3人の空気感がとてもよくて、本当の友だちみたいな感じで、ね」
MC——井ノ原快彦さんは、絆を感じた瞬間はありますか?
井ノ原快彦「やっぱりね、僕卵焼きを作る練習をしていたんですけども、毎日3個くらい作ってたかな。さすがに1人で食べる訳にいかないんで、(撮影)現場に持っていったら(道枝が)ちゃんと食べてくれて、感想を言ってくれるっていうね。そうしたらまた作りたいと思うじゃないですか、“これはおいしかったよ”って、言ってくれるんですよ。じゃ、次はこの味にしようかなって。絆というかワクワクする毎日を与えてくれたって感じですかね、彼(道枝)は!」
MC——今聞いていると、すっかり親子の関係性が生まれているような気がするんですが
井ノ原快彦「そう言っていただけるのは、うれしいですね」
MC——ちなみに道枝さん、井ノ原お父さんはどんなお父さんでしたか?
道枝駿佑「めちゃくちゃ優しくしていただきましたね」
井ノ原快彦「またまたー」
道枝駿佑「またまたって、何?」
井ノ原快彦「どういうところが?いいこと言って」
道枝駿佑「毎日お昼ご飯を一緒に食べたりとか、すごい貴重な時間でしたし、それこそ誕生日が過ぎてたんですよ、2ヵ月くらい。僕の誕生日7月25日なんですけど、撮影が10月で。僕の誕生日覚えてくれていて、撮影中にスニーカーをプレゼントしてくれたんですよ。だから後輩の誕生日が過ぎてても、過ぎてまでもプレゼントをもらえるっていうのはすごい優しいなって思いました」
井ノ原快彦「この間、履いてくれてたよね」
道枝駿佑「今日も履いてきてる」
井ノ原快彦「ホントに!あーうれしわー。なんかね、“このスニーカー好きなんですよ”とか言ってたんですよ、それで確かに似合うなーっと思ってネットで探してたら、いい感じのが。でもサイズ聞いたらみるみるデカくなってるから、これちょっと大丈夫かなと思って。去年あげたんですよ、今年この間、履いてきていて絶対キツイと思ったの、あれ。絶対無理して履いてるでしょ」
道枝駿佑「無理して履いてないよ」
井ノ原快彦「つま先パンパンじゃないの」
道枝駿佑「全然余裕、余裕」
井ノ原快彦「余裕だとか言ってくれるんですけど、あ、ちょっとこれ言っといたほうがいいんじゃない?タメ口協定結んでるって」
道枝駿佑「あ、そうだ、映画の撮影前にタメ口協定を結びました、驚いている方もいらっしゃるかもしれないですけど」
井ノ原快彦「前回の舞台挨拶で、みんなザワついたっていうね」
道枝駿佑「すっかり、今忘れてました」
井ノ原快彦「あの若いの、どういうことだっていう話になってるんだって」
道枝駿佑「と思われたら嫌なので」
井ノ原快彦「もう大丈夫ですから」
MC——井ノ原さん共演していて道枝さんは息子さんとしてどういう感じですか?
井ノ原快彦「こっちに気を遣わせないというか、いい意味ですごく無理をしていない子なんですよ。たぶんしているのかもしれないんですけど、無理しないで例えば、僕が座ってたら“お茶飲みますか?”とかっていう人も後輩でいるじゃないですか。そうじゃなくて、隣に座ってくれるっていうだけなんですけど、今日も一日昼間っからいろんな取材を2人でしてきたんだけど、僕がちょっと疲れたなって座ると、横座ってくれるんですよ。それだけで、距離感をこっちから詰めなくても縮めてくれたっていうのがとても僕としては演りやすかったですね」
MC——言葉はいらない関係、ステキですね
井ノ原快彦「そうなんですよ、その通りでございます」
原作者の渡辺親子が映画を観た感想
渡辺俊美(親)「自分の本が映画になるというのは夢のような世界を観ていて、(井ノ原、道枝)2人が親子のような感じで、撮影期間はそんなに長くはないんだけどもタメ口協定もあって、すごい仲いい親子で、僕ら親子も仲いいんですが、そういった雰囲気もあるし、あとは家族というか、お弁当もそうですが、恋愛、学校のシーンとかもあるし、とても見応えのある作品です。お弁当っていっぱい入ってるじゃない、だから映画もいろんな要素が詰まっているそんな映画になっているような気がします、とてもいい作品で本当にうれしいです、ありがとうございます」
渡辺登生(子)「今日初めて道枝くんとお会いしたんですけど、僕よりも身長が20㎝以上も高くてそんな感じで、中学校の時からこの映画で描かれている時から身長が変わらないんですけど、理想の異世界転生みたいな、異世界転生した自分を観ている感じの体験でおもしろかったです」
MC——道枝さん、そう言われてどうですか?
道枝駿佑「いやー、異世界転生って(笑)、そんないいもんじゃないです、僕は。そう言っていただけてうれしいですね」
井ノ原快彦「でも試写会の時に俊美さんがちょっと涙していたような気がしたんですけど」
渡辺俊美(親)「はい、涙しました」
井ノ原快彦「なんかいろんなことを思い出しました?」
渡辺俊美(親)「観てもらうとわかるんですが、自分としては親子のね、物語というか記録として本を出したんですけど、それをちゃんと物語になってるっていう、ちゃんとメッセージにもなってるところが、それが自分なのに、自分にも返ってきて。あとは本当に一生懸命っていったらあれですけど、伝わってきて最後泣いて、監督と握手しました」
井ノ原快彦「さっき楽屋でお話ししていたら、登生くんも最初こんな感じかって観てたら知ってる人が出てきてびっくりしたって」
渡辺登生(子)「そうですね、僕現実の話で観ていて現実と違う部分もありつつ観ていたら、急にお父さんが出演してきてそこで一気に現実に引き戻された感じが。その時は井ノ原さんをお父さんとしてみてるんですけど、本当のお父さんが出てきて、ごちゃごちゃになりました」
影響を受けた人
MC——映画の中でいい意味で虹輝くんはお父さんの影響を受けてますが、自分の人生で受け継いでいる、影響を受けた人、または言葉はありますか?
井ノ原快彦「ちょっとシンキングタイムいただいてもよろしいですか?誰からいきますか?」
道枝駿佑「じゃあ、僕から。僕の憧れのHey! Say! JUMPの山田涼介くんですね。これは変わらず言っているんですけど、山田くんが「金田一少年の事件簿」というドラマの主演を演っていまして、それを観た時に、ジャニーズに入りたいと思ったので」
井ノ原快彦「じゃ、じっちゃんの名にかけてという言葉で」
道枝駿佑「言葉で。謎はすべて解けた。それがカッコよくて。俺もジャニーズ入りたいって思ったので」
井ノ原快彦「さっきからね、明日のめざましテレビの取材とか受けててね、明日はHey! Say! JUMPの伊野尾(慧)くんが出るんですけどどうですかって言われてるんですけど、いや、山田くんが一番好きですってずっと言い続けてて」
道枝駿佑「すみません!」
井ノ原快彦「伊野尾くんのいの字も言わなかった」
道枝駿佑「ホントすみませんでした」
MC——それだけ絶大なる影響を受けたってことですよね
道枝駿佑「そうです」
井ノ原快彦「彼(山田涼介)がいなかったら、今ここにいないってことだもんね」
道枝駿佑「そうですね」
MC——ほかにどなたかいきますか?
渡辺登生(子)「お父さんは音楽活動をしていて、TOKYO No.1 SOUL SETっていうグループの3人とか、その周りの大人たちに囲まれて僕は育ったので、スチャダラパーさんですとか、電気グルーヴですとかあとその周りのスタッフさんたちに囲まれて育ったって感じで、その人たちの空気感というのにものすごく影響されています」
井ノ原快彦「いい環境ですよ」
渡辺俊美(親)「息子より(登生)よりゲームやってましたからね」
渡辺登生(子)「保育園の時にスチャダラパーのBOSEさんが、ゼルダの伝説の新作やってないの?遅れてるって言われて、その時BOSEさん30歳くらいだったんですけど」
井ノ原快彦「そういうおじさんに囲まれてたんだねー」
渡辺登生(子)「カッコいいなって、こういう大人になりたいなって!」
渡辺俊美(親)「僕やっぱり、親父かな。全然(自分とは)違うんだけど、親父は農家やってたりとか、村育ちで。親父ができないことを、本当はやりたかったことを(僕が)やっている感じで。だからあまり親父が言うことは聞かなかったんだけど、なんとなくしぐさとか、真似はいっぱいしてるし」
井ノ原快彦「お父さんがやりたいことはどんなことを」
渡辺俊美(親)「村祭りで太鼓たたいたり、横笛吹いたり、民謡歌ったりとかしてたし、本当はそういう舞台でやりたかったんではないかなって」
井ノ原快彦「のちの活躍とかは見てなんて言ってらっしゃるんですか」
渡辺俊美(親)「喜んでますよ。必ず電話くるし」
井ノ原快彦「印象に残っている言葉ってありますか?」
渡辺俊美(親)「小さい時から言われてるのが、必要なものと欲しいものは違うぞって、それは言われてました」
井ノ原快彦「その時どう受け止めたんですか」
渡辺俊美(親)「何言ってんのかなって。でも大人になるとわかるよね。登生(子)にもそう必要なものと欲しいものは違うよって言っちゃっている自分もいるし」
井ノ原快彦「想いがちゃんと受け継がれてるんですね」
渡辺俊美(親)「だから影響されてるんだなって思いますね」
井ノ原快彦「すっごいステキな話過ぎて、僕・・・」
MC——締めでございます
井ノ原快彦「どうですかね。やっぱり年上の人の言葉っていうのは響くなって思って。なんでしょうね、うち(V6)のリーダー(坂本昌行)ですかね。坂本くんはなんか僕が40歳超えたくらいかな」
渡辺俊美(親)「いくつ違うんでしたっけ?」
井ノ原快彦「5歳違うんですよ。大人だなーって思ってたら、40(歳)超えたら同い年みたいなことを言っていて(笑)。それなんとなくわかるなって、急に自分も40歳超えた時に、あまりカッコつけても、グループ内でカッコつけてもなってなってきたような気がしますね。リーダー(坂本昌行)は割といくぞーという感じよりもフワーという空気出して引っ張るタイプなので、その辺は感謝してますね」
学生時代のお昼の時間の思い出は?(会場からの質問)
MC(代読)——学生時代のお昼時間の思い出がありましたら教えてください。そしてコロナで一緒に食事ができない学生に伝えたいことは何ですか?
井ノ原快彦「まさに(道枝は)学生」
道枝駿佑「学生です」
井ノ原快彦「(お昼は)どうしてるの?」
道枝駿佑「昼休みは僕の学校もソーシャルディスタンスを守って、食堂とかは規制されてますし。だから僕たちも守ってそれに対応してご飯食べたりとか」
井ノ原快彦「ちょっと寂しくない?」
道枝駿佑「1席離れてるから、いつもとは遠い感じはするかな。今日ちょっと遠いなとか」
井ノ原快彦「今までだったらその距離で食べることなかったから、全体的に見れるね」
道枝駿佑「確かに、視野が広くなる。寂しいけど、それはそれで慣れたらあまりいつもと変わらない感じがしますし、もうグラウンドでサッカーしたりとか、輪になってボールをパスし合って」
井ノ原快彦「あ、踊るんじゃなくって?」
道枝駿佑「踊れない」
井ノ原快彦「やっぱりおなか空くんでしょ?」
道枝駿佑「おなか空くね」
井ノ原快彦「量はどれくらい食べるの?」
道枝駿佑「えっとねー、きつねうどん1杯くらい」
井ノ原快彦「きつねうどん1杯?全然食べてないじゃん。OLくらいだよ」
道枝駿佑「(笑)。それで結構満たされるから。胃がちっちゃい。だからガリガリなんだろうけど」
井ノ原快彦「スラッとしてるから。でも食べそうな感じなんですけどねー、意外に」
道枝駿佑「いや、食べる時は食べます」
井ノ原快彦「そう!?焼肉奢れ、焼肉奢れって言ってくるけど」
道枝駿佑「いや、焼肉は本当に食べます。この前もなにわ男子のほかのメンバーとご飯行きましたよ、焼肉」
井ノ原快彦「どれくらい?食べたの」
道枝駿佑「えっとね、だいぶ結構食ったかな。うーんとね、明確には覚えてないけど」
井ノ原快彦「確かにね、難しいけど、何人前とかっていうのも」
渡辺俊美(親)「ごはんは?」
道枝駿佑「ごはんはその時食べなかったんで、肉中心で。肉だけ!カルビとかシャトーブリアンだったりとか」
渡辺俊美(親)「すごいね」
井ノ原快彦「そんないい肉食べてんの?」
渡辺俊美(親)「牛一頭食べてるね」
井ノ原快彦「牛一頭食べてますね」
道枝駿佑「違う、違う、違う。これ言ったあかんかったかな、やっちゃったな」
井ノ原快彦「そんないい肉食べてんの」
道枝駿佑「メンバーに許可取ってないな、これ」
井ノ原快彦「いいんじゃない、食べたいもので」
道枝駿佑「食べたいから」
井ノ原快彦「僕もお弁当だったんですけど。高校の時はお弁当だったんですよ。でもお弁当じゃ足りなくて、学校の前にコンビニとお肉屋さんがあったんですよ。お肉屋さんはコロッケとか揚げ物出してるから、コロッケは毎日80円のやつ食べてましたかね。お弁当と。そうじゃない時は、みんなで友だち5、6人で6枚切りの食パンを買ってそのコロッケを挟んで、お肉屋さんにソースだけちょっとくださいって言ってかけて食べたっていう思い出がありますね。弁当の前に」
渡辺俊美(親)「小腹にね。僕も同じです。こっち(子)は僕の弁当食べてたから。僕も高校の時同じで、ただ周りにコンビニとか田舎なかったから、人の弁当食べてました。本当ダメな奴なんですけど、おいしそうに作る子がいたんですよ、男でも女性でも。そいつの(弁当を)ちょこっとだけ」
井ノ原快彦「市場にごはんだけ持って回る人いますよね(笑)。(登生(子)は)お父さんの弁当を毎日食べてたんだもんね」
渡辺登生(子)「毎日食べてました」
井ノ原快彦「しかもめちゃくちゃ凝ったお弁当じゃないですか」
渡辺登生(子)「そうですね、凝ったっていうか。家では(弁当以外に)ごはんも作ったりもしているんで、それを含めるともっと」
最近父親に似てきたなと思うこと(SNSからの質問)
井ノ原快彦「(道枝に)どうある?」
道枝駿佑「えー、父親に」
井ノ原快彦「お父さん、おいくつなんだっけ?」
道枝駿佑「お父さん、えっとねー50歳になりました」
井ノ原快彦「若い!うち(V6)のリーダーの1個違いですからね」
道枝駿佑「え、父さんと似てきたところ!?」
井ノ原快彦「そう感じないんじゃないの、逆に。似てると気づかないものだったりするんですよ」
道枝駿佑「たぶんそういうのを意識して普段生活してないから」
井ノ原快彦「確かにね。今一緒に暮らしてるから」
道枝駿佑「一緒に暮らしてると、なんやろな」
井ノ原快彦「お父さんとなんか約束してるんじゃなかったっけ?」
道枝駿佑「えっと、車買ってくれっていう」
井ノ原快彦、渡辺俊美「(笑)」
道枝駿佑「将来、車買ってくれって。お父さんに言われました!ハイブリッド車とかの今どきの車ででなく、昔のお父さんが乗ってたスポーツカーを買ってくれって」
井ノ原快彦「逆に価値がある、高価なやつね」
道枝駿佑「今、なかなかないから買ってくれって言われまして(笑)」
井ノ原快彦「この話、僕大好きで、ホントもう」
道枝駿佑「(笑)」
渡辺俊美(親)「いい話だね。お父さんが買ってくれってね」
井ノ原快彦「モチベーションになるじゃないですか、ね」
道枝駿佑「喜ぶ顔が見たいんですよね」
井ノ原快彦「いい子!ぜひ買ってあげて」
道枝駿佑「買います、お父さん」
井ノ原快彦「(笑)」
渡辺俊美(親)「俺も買って」
渡辺登生(子)「あ、買います」
井ノ原快彦「(笑)。うれしいなー、みんな同じ車乗っちゃて」
道枝駿佑「お揃いの」
井ノ原快彦「お揃いでねー。(お父さんににてきたことろは)まだわからないかー」
道枝駿佑「まだ、わからないですかね」
井ノ原快彦「確かに、この質問なかなか難しいなと思うけど、でもなんか、僕なんかは、例えば誰かが何かできないとするじゃないですか、それをやってあげる時どれ?とかじゃなくてどら?って言って。ずっと子どもの時から思ってたんだけど、いつの間にか僕もどらって言ってて、あっ、こういうの似ちゃうんだなとか、しゃべり方とかあれ、ちょっと今の親父っぽいって結構あるんですよね」
渡辺俊美(親)「似てくるよね。俺、咳が親父そっくりで」
井ノ原快彦「(笑)。それは意識してるんじゃなくて、(咳を)してしまった後にあっ、親父の咳だって」
渡辺俊美(親)「あと、頭の刈り上げの部分とか、うわ、親父そっくり」
井ノ原快彦「やっぱ似るんだな。へー。今、まさに息子さんいますけど、よく言われるよね」
渡辺登生(子)「よく言われますね」
井ノ原快彦「どういうところが、よく言われるの」
渡辺登生(子)「見た目以外だと、僕も音楽をちょっとやってるんですけど、声の波形が似ているって」
渡辺俊美(親)「今だとレコーディングで、波形が出るじゃん、一緒なの!声」
井ノ原快彦「すごい!ゆらぎが一緒」
渡辺登生(子)「今回の映画で波形がほとんど一緒でした。あんまり意識しているとかじゃないんですけど、似てくるんですね」
井ノ原快彦「映画の中で、「Lookin' 4」っていう曲があるんですけど、お2人もライブでやるじゃないですか、僕も動画でしか見てないですけど、めちゃくちゃ相性いいんだなって思います。ハモリの感じとか」
渡辺俊美(親)「ね」
渡辺登生(子)「ね」
渡辺俊美(親)「ぼぼリハーサルしないんだけど、なんかすぐできちゃう」
井ノ原快彦「へーー。そこはやっぱ、俺たちめっちゃ練習したよね」
道枝駿佑「めちゃくちゃ練習した、撮影の合間でもハモリの練習とか一緒にしてくださったんで」
渡辺俊美(親)「でも上手だったね」
井ノ原快彦「俊美さんが全部レコーディングしてくださったんで」
渡辺俊美(親)「すごい頑張って練習してた」
井ノ原快彦「もっと厳しくされるのかなと思ったんですけど、頑張って歌うとなんでも100点満点って言ってくれる」
道枝駿佑「言われた!(笑)」
井ノ原快彦「それでうれしくて頑張っちゃうみたいなね」
最近絆を感じたこと(会場からの質問)
MC——読み上げますね。(代読)親子の絆、友人との絆などあると思いますが、最近絆を感じたことがあれば教えてください
井ノ原快彦「グループでもいいしね、なにわ男子」
道枝駿佑「前にジャニーズJr.全体でミュージックステーションに出させていただいたんですけど、出番直前になにわ男子で円陣を組みまして頑張ろうぜって言っていうのをやったんで、そこは絆を感じましたね」
井ノ原快彦「俺もめっちゃ見てたよ」
道枝駿佑「ありがとう!」
井ノ原快彦「よかったよー」
道枝駿佑「ボアの赤の衣裳着て、顔に掛かるんですよ」
井ノ原快彦「僕らの曲歌ってくれてたよね」
道枝駿佑「「Can do! Can go!」を歌わせていただきました」
井ノ原快彦「それはちょっと前に、パパって呼んでくれてるんですけど、パパーCan do! Can go!歌うよって。マジかよって。見させてもらって、めちゃくちゃよかった!そういう円陣とか組むと気合も入るしね」
道枝駿佑「気合入りますね」
井ノ原快彦「一緒につながってるって気になるよね」
道枝駿佑「頑張ろって」
井ノ原快彦「僕もやっぱり、グループでもうちょっとで25周年経つんですけど、最近よく一緒にいることが多くて、リハーサルとかでも一緒だし、あと細かい打ち合わせとかそういう時も一緒なんですけど、その時なんか、昨日かなーリーダーが俺ここの歌っていうより俺じゃないほうがいいんじゃないかなみたいなことをリーダーが言った時に、みんな絶対リーダーがいいよって、絶対リーダーの歌のほうがいいよって、みんなが同じ意見だったことが、みんなが同じ意見って、うちのグループ珍しいんで、おっ、みんな同意見じゃんみたいな感じで。リーダーがまんざらでもない顔しててとってもうれしかったです」
渡辺俊美(親)「僕もバンドですかね、(TOKYO No.1 )SOUL SET30周年なんで、そういう昔のやった曲もリメイクしたりして、なんか仲いいんですよ」
井ノ原快彦「なんですかね、その空気感って」
渡辺俊美(親)「なんだろうね、安心もするし、もちろんこういう合わなかった時期も、休んだ時期もあったんだけど、お互いやっぱりあなたがいて俺がいる、今の僕がいるみたいなのを、お互いが暗黙の了解で、(TOKYO No.1 )SOUL SETは。確認しなくてもお互いわかってきたんじゃないかな」
井ノ原快彦「よく聞かれるかもしれないんですが、家族とか友だちとか、そのカテゴリーがあるけど、何に近いですかって言われても、なくないですか?」
渡辺俊美(親)「ない」
井ノ原快彦「なんですかね」
渡辺俊美(親)「ホントそれに近いバンドのメンバー」
井ノ原快彦「今回(TOKYO No.1 )SOUL SETじゃないですけど、KREVAくんとやつい(いちろう)くんと3人でやりましたけど、(TOKYO No.1 )SOUL SETってこんな感じなんじゃないかなって」
渡辺俊美(親)「あんなにはしゃがないです」
井ノ原快彦「(笑)。めっちゃはしゃいでましたね、僕たち」
渡辺俊美(親)「それがよかった。みなさん映画を楽しみにしててもらいたいんだけど。一体感を出すのって、30周年ですよ。会ってちょこっとであの雰囲気は難しいですよ。それを3人の力っていうか、KREVAくんとやつい(いちろう)くんといのっちのトーク、お客さんとの一体感って」
井ノ原快彦「ほぼ3人で会うのは初対面だったんですけど、みんな25周年目だったんですよ。だからというのもあって」
渡辺俊美(親)「それ絆だわ!」
井ノ原快彦「絆ですね!その絆、確認していただきたいなと思います。登生(子)くんは?」
渡辺登生(子)「最近音楽の活動をやっていて、1人暮らしをしていてちょっとお金が最近ちょっとないなって感じなんですけど、お金がないってことをTwitterに書いたら大阪の友だちが何も言わずに米10㎏送ってくれて、絆だなーって」
井ノ原快彦「(笑)。言ってみるもんだね」
渡辺登生(子)「ありがとう、米って」
井ノ原快彦「すげーなー、言ってみるもんだね。それ絆だわ」
渡辺登生(子)「その人に(メッセージを)送ったわけじゃないのに、そんな感じで」
井ノ原快彦「最後いい感じで締めてくれる」
道枝駿佑「すごいなー」
井ノ原快彦「できた人だわ、ホントに!」
最後にメッセージ
渡辺俊美(親)
このような自分の本がですね、もう少しで上映開始になるということは、とても幸せでございます。僕がお弁当を作ったのはただ息子を守りたかっただけです。ただそれがお弁当だったような気がします。みなさん楽しみにしていてください。今日はどうもありがとうございました。
井ノ原快彦
今日は本当にみなさんありがとうございます。やっとここまできたかなという気持ちでいます。みんなで力を合わせて作った作品、今(渡辺)俊美さんの言葉にもあったように、お弁当を食べたことがない方っているのかなというくらい、日本にはお弁当の文化があって、1つ1つのお弁当を作るその過程1つ1つにいい思い出があれば、ちょっと切ない思いでもあるし、いろいろな物語があるんだなと思っております。だからこの作品を観て、自分の時はどうだっただろうなとか、あっ今まさにこういう思いをしているなとか、お母さんに改めて感謝しようとか、そういうことも単純に感じていただければなと思います。今こういう時代になったからこそ、なかなか感じられなかったことが感じられる時代なんじゃないかなって思いますので、この映画を観てまたお家に帰ってから明るい気持ちで明日を迎えていただきたいなと思います。何よりもおいしそうなものがいっぱい出てきますので。みんなでいっつも言ってたんですよ、(劇場を)出たところにお店出しておいたほうがいいんじゃないかなって、お弁当屋さんとかね。もうそれくらいおなか減りますんでね、みなさん存分に楽しんでいただきたいと思います。ありがとうございました!
STORY
長年連れ添っていた妻と別れることを決意した鈴本一樹(井ノ原快彦)。父を選んでくれた息子・虹輝(道枝駿佑)が15歳と多感な時期を迎えていた時期の離婚なだけに、一樹は虹輝に対する罪悪感に苛まれていた。そんな時、重なるようにして虹輝が高校受験に失敗したという悪い知らせが届く。これまで自由に生きてきた一樹は、虹輝に対し“学校だけがすべてではない。自由に好きなように育ってくれたらそれでいい”と思っていた。しかし、虹輝の出した答えは「高校へ行きたい」だった。そして翌年の春、見事に高校に合格。ここで一樹はある質問をした。「学校の昼食なんだけど虹輝はどっちがいいの?お金渡して自分で買うのと、父さんが作るお弁当」「父さんのお弁当がいい」この瞬間「3年間、毎日お弁当を作る!」「3年間、休まず学校へ行く」という“大切な約束”が生まれたのだった。 慌ただしい毎日の中、お弁当を通して交錯する父と息子の想い。 ライブの翌日も、二日酔いの朝も、早出の朝も...一樹の怒涛 のお弁当作りが始まる――。
映画『461個のおべんとう』
2020年11月6日(金)全国ロードショー
出演:井ノ原快彦、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズ Jr.)、森 七菜、若林時英、阿部純子、野間口徹、映美くらら、 KREVA、やついいちろう、坂井真紀、倍賞千恵子
監督:兼重 淳(『キセキ -あの日のソビト-』)
脚本:清水匡 兼重淳
原作: 渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET)「461 個の弁当は、親父と息子の男の約束。」(マガジンハウス刊)
企画・製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ
製作幹事:ハピネット
配給:東映
© 2020「461 個のおべんとう」製作委員会