映画『超高速!参勤交代』シリーズ等数多くの大ヒット作の脚本を手掛ける土橋章宏が、実在するパラカヌー日本代表選手との交流を通して作り上げたオリジナル脚本映画『水上のフライト』。事故で歩けなくなった主人公の遥を裏方で支える仲間・颯太役を『居眠り磐音』やドラマ「ハケンの品格」などで注目を集める杉野遥亮が演じている。杉野にとって兼重淳監督と2度目のタッグとなる本作の撮影秘話や、現場で感じたことなどを語ってくれた。
撮影/奥田耕平(THE 96) スタイリスト/伊藤省吾(sitor) ヘアメイク/速水昭仁 文/奥村百恵

――杉野さんの俳優デビュー作『キセキ -あの日のソビト-』の兼重監督と今回久々にご一緒できると知った時はどんな心境でしたか?

「まず『キセキ -あの日のソビト-』を初めてスクリーンで観た時のことを思い出しました。それと同時に“兼重監督のこういうところが素敵だったな”とか“この作品に参加できて本当に良かった”という当時感じた思いも鮮明に蘇りました。初めて大きなスクリーンに自分の姿が映った時は“不思議だな”と純粋に思いましたし、自分のお芝居を見るのも少し恥ずかしかったんです。でも、そのあと様々な現場で経験を積んで、少しずつ色んなことに慣れていって。今回また兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

画像1: 杉野遥亮:映画『水上のフライト』インタビュー「兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

――今回の兼重監督の現場はいかがでしたか?

「前回もそうだったのですが、役者の考えを大事にしてくれて、現場で寄り添ってくださる方なんだなというのを改めて感じました。例えば、遥から見た颯太や、颯太が言いそうな台詞を監督は一緒に考えてくれて、僕に意見を聞きながら肉付けしてくださるんです。“これは違うよね”と削ったり“これをやってみようか”と足したり。それはすごく楽しい作業でした」

画像2: 杉野遥亮:映画『水上のフライト』インタビュー「兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

――口数は少ないけれど遥をしっかりと支える颯太を、杉野さんはどう捉えて演じられましたか?

「小澤征悦さん演じるカヌー教室のコーチ宮本先生はネグレクトを受けている子供達に真摯に接してカヌーを教えているので、そんな宮本先生を慕っている颯太もまた親からネグレクトを受けていたんじゃないかなと。映画では颯太のバックボーンは描かれていませんが、監督とそういった話はしました。颯太は辛いことを経験しながら生きてきて、だからこそ遥の痛みや彼女が抱えている心の傷に寄り添える。そういったことを軸にしながら演じていました」

画像: ©2020 映画「水上のフライト」製作委員会

©2020 映画「水上のフライト」製作委員会

――撮影で印象に残ったことがあれば教えていただけますか。

「本作の現場は一日のうちに撮るシーン数が割と少ないほうだったので、時間がすごくゆっくり流れていたのが印象に残っています。これまで決まった日数の中でカツカツなスケジュールで進行していく現場が多かったので、これほどゆったりした現場というのは珍しいなと。もちろんお芝居に関しては必死なんですけど、現場の雰囲気や空気がのんびりしていてとても心地よかったです」

――カヌーシーンはロケーションも良かったですしね。

「そうですね。山中湖で撮影していたので、富士山がよく見えましたし、綺麗な景色に囲まれながらお芝居ができて幸せでした。自然豊かな中でゆったりと過ごしたせいか、自分を見つめ直したりもしたんです」

画像3: 杉野遥亮:映画『水上のフライト』インタビュー「兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

――では最後の質問になりますが、本作を通してどんなことを伝えたいですか?

「本作は“ありのままの自分を受け入れる”ことがテーマになっていて、遥は下半身に麻痺を抱えて生きる自分を受け入れることで前向きになれたり、大切なものに気づけたりするので、そんな彼女の成長を見守って欲しいなと思います」

画像4: 杉野遥亮:映画『水上のフライト』インタビュー「兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

PROFILE

杉野遥亮 YOSUKE SUGINO

1995年9月18日生まれ、千葉県出身。

〈近年の主な映画出演作〉
『キセキ -あの日のソビト-』(2017年)
『兄に愛されすぎて困ってます』(2017年)
『覆面系ノイズ』(2017年)
『きらきら眼鏡』(2018年)
『あのコの、トリコ。』(2018年)
『春待つ僕ら』(2018年)
『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(2019年)
『居眠り磐音』(2019年)
『羊とオオカミの恋と殺人』(2019年)

〈公開待機作〉
東京リベンジャーズ(近日公開)

画像5: 杉野遥亮:映画『水上のフライト』インタビュー「兼重監督とご一緒できると知った時はすごく嬉しかったです」

杉野遥亮さんの挑戦したいことなど、グラビア&インタビュー詳細は10月15日発売の「SCREEN+Plus(スクリーンプラス)Vol.69」本誌にてご紹介しています。

画像: 杉野遥亮さん:映画『水上のフライト』コメント youtu.be

杉野遥亮さん:映画『水上のフライト』コメント

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本編入り予告映像

画像: 映画『水上のフライト』本編映像(11月13日公開) youtu.be

映画『水上のフライト』本編映像(11月13日公開)

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数多くのヒット作の脚本を手掛ける土橋章宏が作り上げたオリジナルストーリーに、兼重淳監督がメガホンをとり、観る人の心の奥底に届く、一人の女性の成長を描いたヒューマンドラマ『水上のフライト』。主人公の遥を演じたのは、女優、モデルとしても活躍の中条あやみ。遥を裏方で支える仲間の颯太役に「ハケンの品格」で新入社員の井手役の好演が記憶に新しい人気俳優の杉野遥亮。心配しながらも温かいまなざしで包み込む遥の母親に大塚寧々、父親代わりに厳しく指導していくコーチの宮本役に小澤征悦ら、第一線で活躍の俳優陣が顔を揃える。

STORY

自分の実力に絶対の自信を持つ高慢な遥は、走高跳で世界を目指し、有望スポーツ選手として活躍していた。だがある日、不慮の事故に合い、 命は助かったものの二度と歩くことができなくなってしまう。将来の夢 を絶たれた遥は、心を閉ざし自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられ カヌーという新たな夢を見つける―。 きらめく水面を背景に、母の愛、淡い恋心、恩師との約束・・・そして、 大切な人の想いを乗せて、どん底から道を切り開いていく。中条あやみ がカヌーなどの難演技に挑む、実話から着想を得た感動作。

映画『水上のフライト』

2020年11月13日(金)全国公開

監督:兼重淳『キセキ ―あの日のソビト―』
企画:土橋章宏 脚本:土橋章宏『超高速!参勤交代』・兼重淳
主題歌:「ひとりで生きていたならば」SUPER BEAVER

出演:中条あやみ / 杉野遥亮 高月彩良 冨手麻妙 / 大塚寧々 /小澤征悦

製作幹事:カルチュア・エンタテインメント
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:KADOKAWA
宣伝協力:シンカ
TSUTAYA CREATORS’ PROGRAM FILM 2017 審査員特別賞受賞作品
©2020 映画「水上のフライト」製作委員会

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