公開記念舞台挨拶に登壇したのは、EXILE NAOTO、土屋太鳳、石黒賢、寺門ジモン監督の総勢4名。
本作は、構想から7年という長い年月を経て完成した寺門ジモン初監督作品。
新型コロナウイルスの影響により、全国の飲食業界、映画業界でも厳しい状況が続く中、映画から食を応援するとともに、食を通して人々が支え合い、食を囲む幸せの日々が続くように願いを込められている。
主演はEXILE NAOTOと土屋太鳳が務める。
新人編集者・静香(土屋太鳳)と共に「本当に美味しいものを本当の言葉で紹介するサイト」の立ち上げを任されることになった良人(EXILE NAOTO)。その矢先、疎遠になっていた母・安江(りょう)が倒れたとの知らせが入る―。幼い頃の母との思い出とともに幻の人気焼肉店「根岸苑」を通して繋がり、食を通して出逢う人々それぞれの想いをのせ、焼いて、食べて、ちょっと泣いて、また食べる、極上の焼肉ハートフルストーリーだ。
冒頭の挨拶
寺門監督「こんなコロナ禍に来ていただきありがとうございます。映画が上映できるだけでも嬉しいです。日本には美味しいものを食べたくなるような映画が少ないなと思っていて、そんな映画を撮りたいなという夢が叶いました。無事に公開できて良かったです」
NAOTO 「撮影して1年半くらい経っていて、去年の5月頃、ちょうど令和に時代が変わる記念すべき時にクランクインし、やっと皆さまの前にこうして届けられたことを嬉しく思います」
土屋太鳳「この作品が撮影された後、世界は難しい状況に突入いたしまして、皆様にお届けできるか心配でしたが、まさにお肉のように熟成することができました。美味しく召し上がっていただけたでしょうか!?」
会場「(拍手)」
石黒賢「コロナの時は撮影も中断して、どうしたらいいんだろうと思いました。これまで思ってもみなかったけど、こうやってみんなとスタッフと一緒に作れることは当たり前のことじゃないんだよなと思いました。無事にこのように公開できて、たくさんの方に観に来ていただけて嬉しいです」
寺門ジモン監督の実体験
映画に実体験が入っているか問われて。
寺門監督「全部、実体験です。リアルなことは感動するので、こうやっていろんなお店であったリアル な体験を映画にすることができて嬉しいです」
NAOTO「映画の中で出てくるタレを盗むシーンも本当にあった話なんですよね?」
寺門監督「そう!お店で食べていた時に本当に隣のテーブルでタレを盗んでいる人がいて、店長が出てきて「盗め!」と言ってタレを渡しているのをみてカッコいいなと思って。他にもいろんなエピソードがあって、ぬか漬けも今は無くなってしまったお父さんとお母さんでやっていたステーキと一緒にぬか漬けが出てくるステーキ屋があったんだけど、お母さんがガンで亡くなられてしまって。ぬか漬けをお母さんが漬けていたので、どうするの?と心配していたけれど、3年後くらいにお父さんが「漬けた漬物食べてみてよ」と言って出してくれたぬか漬けの味がお母さんの味で、食べた瞬間、そこにお母さんが立っているような気がした。お母さんが亡くなったけれど、3年後にぬか漬けで生き返ったと思ったんです。そういう風に、ぬか漬けや人の気持ちがこもったものは時間を越えて届くものなんだなと思って、映画にも入れたいなと思って。だから焼肉の映画なんだけど伏線的にぬか漬けも出てくるんです」
役作り
NAOTO 「撮影に入る前に食べ方とかお箸の持ち方を気を付けようと思って、お箸の持ち方を矯正する箸を買って使ってみたら全然食べられなくて、こんなに箸の持ち方がダメだったのかと驚きました。でも毎日、その箸を使って食事していたらその箸でも 食べられるようになって、この映画のおかげで箸の持ち方がきれいになりました」
“食”を通じて、親子の愛と人生の悲喜こもごも描く
互いに大事に想いながらも疎遠になり、微妙な関係の親子(NAOTO とりょう)。
その2人の仲を取り持つ土屋太鳳演じる静香の役柄について。
土屋太鳳「(突然声を詰まらせ涙を流し)愛情が深い分、すごく切ないなとおもいました。母がよく言うんですが、親だからできることもあるけれど、親だからこそできないこともある、とよく聞かされていて、これってそういう事なのかなっておもって観ていました。撮影中は役として良人さんのところに行ったり、お母さんの所に行ったりしていたので、本気で良人さんのことを引っ張りたい気持ちでいました」
石黒賢、EXILE NAOTOとの初共演
石黒賢「NAOTOくんとは初共演だったけど、俳優が持っている集中力やアプローチと違う、心でやるっていう気持ちを感じてすごいなと思いました。とてもよかったです」
土屋太鳳「でもジモンさんも現場で、賢さんのお芝居をみて「さすがだな〜。絶対撮っておこう」と言ってましたよ」
寺門監督「現場でいきなり竹中という役名を“たけちよちゃん”と呼んで、一瞬ぎょっと驚いたんだけど、そういう風にあだ名で呼ぶ編集者もいるよなと思って、そういった遊びの部分も自然に入れてくるところがさすがだなと思いました」
食がメインの作品、出演して発見したこと
NAOTO 「千切りキャベツに肉を載せて食べるっていう食べ方があるって知って、それは発見でした」
土屋太鳳「この映画では本物のお店や人が出てきて、撮影もお店を使わせてもらっているんですが、映画の中で美味しくないお店として登場するお店の方が、そのお店は本当はとても美味しくて本物のお店なんですが、「ジモンさんの為なら」といって撮影に協力してくれていて、そんなことがある!?と驚きました。毎日の撮影で、“食運”を頂いているような気持でした」
石黒賢「ご覧いただいた皆さまはご存知かとおもますが、僕は映画の中でアジフライしか食べていなくて...。ちょっと肉については分かりません!」
会場「(笑)」
11月25日に58歳の誕生日を迎える寺門監督
各キャストから寺門監督へのメッセージ
石黒賢「映画監督は最高の職業の一つだとおもいます。監督の熱意についていって、この作品は初日を迎えました。どうか皆さん、この映画を何度も観ていただいて、監督に2本目を撮らせてあげたいと思います」
NAOTO「4年前、滋賀県の山奥で一面雪の中で初めてジモンさんにお会いして、その時に、今こういう話を考えているんだけどやらない?と言われ、その時はまだ実現するか分からない状況 だったけれど、もしも実現する時はぜひやらせてくださいと答えて、それから4年が経って、本当にこうやって素晴らしいキャストの皆さんと一緒にその時の話を実現することができて本当に嬉しいです」
土屋太鳳「私は本当にお肉が好きで、移動中もお肉の映像を観てしまうくらいなんですが、お世話になっていたこの映画のプロデューサーの方が寺門さんとたまにご飯行くから一緒に会ってみる?と誘っていただき、初めてお会いしたんですが、その時、いっぱい焼肉を食べたんですが、その後にお好み焼きを食べたっていうことは一生忘れません。情報番組で、ジモン さんが、お店の方がその店の食材に似てくるとその店は美味しいと見たんですが、ジモンさんが牛に見えてきました」
寺門監督「牛!嬉しいです!」
58歳の誕生日にちなみ、飾りつけされた5.8kg の巨大ローストビーフがサプライズ登場すると、寺門監督は自分のスマホを取り出し巨大ローストビーフと記念撮影。
初監督作品公開と誕生日を祝う、大盛況の舞台挨拶は幕を閉じた。
あらすじ
下町に店を構える人気焼肉店「根岸苑」をひとり切り盛りする母・安江。ひとり息子・良人の毎日の楽しみは、母の手料理を食べるこ とだった。ある事件がきっかけで店は閉店し、成長した良人は家を飛び出し、うだつがあがらないライターとして自堕落な生活を送っていた。ある日、 グルメ情報サイトの立ち上げを任されることになった良人のもとに、疎遠になっていた母が倒れたとの報せが入り...。
映画『フード・ラック!食運』
大ヒット公開中
原作・監督:寺門ジモン
原作協力:高橋れい子
脚本:本山久美子
音楽:Amar
出演:EXILENAOTO 土屋太鳳
石黒賢 松尾諭 寺脇康文 白竜 東ちづる 矢柴俊博 筧美和子 大泉洋(特別出演)
大和田伸也 竜雷太 りょう
主題歌:ケツメイシ「ヨクワラエ」(avex trax)/
製作・配給:松竹株式会社 / 制作プロダクション:株式会社ギークサイト/
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