椰月美智子のどこにでもいる母と子供たちの、リアルで壮絶な物語を描いた『明日の食卓』が原作。メガホンをとったのは、瀬々敬久監督。
【石橋ユウ】という子供を持つ、住む場所も環境も全く違う母親3人を、元フリーライターで二人の息子を育てる留美子役の菅野美穂、シングルマザーで大阪に暮らす加奈役を高畑充希、一見何不自由なく幸せを手に入れているあすみ役を尾野真千子が演じる。
話題の“3人の母”の夫役に和田聰宏と大東駿介が発表された。
菅野美穂演じる石橋留美子の夫でフリーランスのカメラマンである石橋豊を演じるのは、瀬々組に腰を据えて参加するのは 14 年ぶりとなる和田聰宏。妻に寄り添っているように見せながらも“父親になりきれない”男性をリアルに体現。
また、尾野真千子演じる石橋あすみの夫・石橋太一を演じるのは大東駿介。郊外にある実家の敷地内にマイホームを建て、絵に描いたような幸せな家庭と優雅な暮らしを送っているように見えるが、実は心の底で母親に依存しているという無意識の中で闇を抱えた複雑な役どころ。
また、太一の母で、あすみの姑・石橋雪絵を真行寺君枝が、高畑充希演じる石橋加奈の母親・石橋よしえを烏丸せつこが「3人の石橋家」の母親を見守る“母親”を演じる。
主人公の母親たちに関わる鍵となる登場人物に、尾野演じるあすみの心の拠り所となる友人・若杉菜々を山口紗弥加が、高畑演じる加奈の息子・勇の同級生の母・西山明奈を山田真歩が、加奈の風来坊な弟・石橋正樹を藤原季節がそれぞれ演じる。
さらには瀬々監督作に多数出演の渡辺真起子が、菅野演じる留美子の先輩編集者である成田依子を、菅田俊が被災地で生きるあすみの父・藤崎恒雄を、水崎綾女が加奈の息子・優の同級生であるレオンの母・竹内かおりを、そして加奈の息子・勇の学童保育の担当教諭・安田を『罪の声』(20)で日本アカデミー賞・優秀助演男優賞を受賞した宇野祥平が務める。
キャスト コメント
●和田聰宏(石橋豊役)
瀬々組に、腰を据えて参加させて頂くのは 14 年ぶりとなります。
家族のあり方、そして親子のあり方を描いたこの作品に、家族を持ち子供を育てる親となった、今の自分が関われたのは、とても嬉しいことでした。
撮影中は、主演の菅野さんと〝子育て〟について話をする中で、互いの価値観を自然に共有出来たことが、夫婦役としての信頼関係にも繋がったと思っています。
豊を演じさせて頂き、〝無償の愛〟の素晴らしさを改めて感じられたことに感謝します。
●大東駿介(石橋太一役)
人を傷つけることに、大切なものを壊すことに悪意はいらないんだなぁと。役を通して無関心の脅威を痛みを持って感じる撮影でした。
なかなか苦しいシーンが続いていた撮影の合間に、ふと遠目で現場を眺めていたとき、『映画が大好きだなぁ』という想いが溢れる瞬間がありました。
瀬々監督の作品や映画に対する情熱を肌で感じ、そこに集ったスタッフ、キャスト一同とこの作品に参加出来たことに、幸福感が込み上げてきた瞬間でした。
あらすじ
同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち。 神奈川在住・フリーライターの石橋留美子(菅野美穂)43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇10歳。 大阪在住・シングルマザーの石橋加奈(高畑充希)30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日、息子・勇10歳。
静岡在住・専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)36歳、夫・太一は東京に通い勤務するサラリーマン、息 子・優10歳。 それぞれが息子の【ユウ】を育てながら忙しく幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけで 徐々にその生活が崩れていく。無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。住む場所も家庭環境も違う【3つの石橋家の】行き着く運命は...?
映画『明日の食卓』
5月28日(金)角川シネマ有楽町ほか全国公開
監督:瀬々敬久
脚本:小川智子
原作:椰月美智子『明日の食卓』(角川文庫刊)
菅野美穂 高畑充希 尾野真千子
柴崎楓雅 外川燎 阿久津慶人 / 和田聰宏 大東駿介 山口紗弥加 山田真歩 水崎綾女 藤原季節 真行寺君枝 / 渡辺真起子 菅田俊 烏丸せつこ
製作幹事:WOWOW
配給:KADOKAWA/WOWOW
公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/ashitanoshokutaku/
(C)2021「明日の食卓」製作委員会