世界三大映画祭のひとつカンヌ国際映画祭が7月6日より開催される。第74回カンヌ国際映画祭の最高賞のパルムドールを競う部門として最も注目が集まる「コンペティション部門」に正式出品を果たした濱口竜介監督作の『ドライブ・マイ・カー』。主演の西島秀俊をはじめとしたキャストとメガホンをとった濱口竜介監督が7月4日(日)都内会場に登壇し、カンヌに向かう濱口監督らの壮行会イベントを行った。

村上春樹による珠玉の同名短編小説を実写映画化。メガホンをとった濱口竜介監督は、この村上春樹の「ドライブ・マイ・カー」に惚れ込み映画化を熱望し自ら脚本も手掛けた。
俳優であり演出家の家福は、愛する妻と満ち足りた日々を送っていた。しかし、妻は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう。2年後、演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。行き場のない喪失を抱えて生きる家福は、みさきと過ごすなかであることに気づかされていく――。
主演を務めるのは西島秀俊。俳優であり演出家の家福を演じる。そして、専属ドライバーのみさきを三浦透子が演じるほか、岡田将生、霧島れいか、ら俳優陣が顔を揃えた。

画像1: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会 

7月4日に行われた壮行会イベントに登壇したのは、主演を務める西島秀俊と、共演の三浦透子、霧島れいか、さらには『寝ても覚めても』以来、2度目の同映画祭コンペティション部門出品を果たした濱口竜介監督の総勢4名。

カンヌ国際映画祭コンペティション部門への出品について

濱口監督「発表の時も嬉しかったのですが、今日改めて喜びを感じました。自分でも嬉しく、誇らしいです」

画像2: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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カンヌにて作品が上映される思い

西島秀俊「世界が注目していて、これからもっと大きく飛躍していく監督と一緒に仕事が出きて光栄で嬉しいです。一俳優として素晴らしい体験ができました。 カンヌでは世界中の人に作品を観て欲しいです」

画像3: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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三浦透子「今回海外キャストの方 とも初めて仕事をして、特別な体験をしました。海外の多くの方に観て頂けることも有り難い気持ちでいっぱいです」

画像4: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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霧島れいか「日本から素晴らしい作品が生まれたんだと、心が震えました」

画像5: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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完成した作品を観て

西島秀俊「架空の登場人物のなかに“真実”と思える部分が描かれているので、観ている人の心に突き刺さりました。今の日本人の心も映していると思うし、それは海外の人が今観たい日本だと思います。(上映時間に関して)監督から、『3時間切ったよ!』と言われたんですが2時間59分だったんです(笑)。ただ、没頭して観られるのであっという間に感じると思います。体感的には1時間半ぐらいかな」

霧島れいか「あっという間でびっくりした。観終えた後は感動でうまく言葉にできなかったです」

三浦透子「目も耳も全てから離せない緊張感を味わえました。凄い映画体験ができました」

村上春樹の作品を描いたことについて

濱口監督「原作は短編小説だがそれぞれのキャラクターが長編にできる魅力を持っています。 1つの問いかけを受け取って、それにどう応えるか。役者のみんなが役をどう喜んで演じられるかを考えて、撮影に臨む環境を整えました」

濱口監督との演出・撮影についての印象的なエピソード

西島秀俊「今までと違う演出方法が本当にたくさんあって、本読みをひたすら続けたり、本編にはない登場人物たちの“かつてあったであろう”場面をリハーサルしたり、刺激的な体験をしました。そうした体験を海外キャストたちとも共有できたのが嬉しかった。中でも本読みは本当に好きになりました」

画像6: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会 

三浦透子「運転シーンが多いので、上手に見える様準備しました。運転している時間が役作りに直結できました」

画像7: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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霧島れいか「今では本読みがないと物足りないぐらい好きになりました。本読みがあったので、安心して演技に入れる部分がありました。貴重で楽しい経験でした」

7月6日から開催されるカンヌ国際映画祭に濱口監督、三浦透子、霧島れいかが参加

残念ながら、カンヌ行きへの予定が合わなかった西島秀俊から3人にメッセージ

西島秀俊「(カンヌに出発する3人に)世界中の人の反応が知りたい、意外な反応なども含めどうだったか是非聞かせてほしいです」

画像8: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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濱口監督「西島さんと一緒に参加できないことは本当に残念です。本当に西島さんあっての映画なので、日本にこんな素晴らしい俳優がいるんだという事を世界に広めたいです」

三浦透子「楽しみ方が分からないくらいとっても楽しみ、目に焼き付けたいです!」

画像9: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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霧島れいか「とっても楽しみです!世界中の人 に早く観てもらいたいです」

画像10: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

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濱口作品の魅力とは

西島秀俊「人の心がちゃんと映っている。相手の心の分からない部分と、諦めずに言葉にして向き合い、乗り越える部分の希望も映してくれるところ」

三浦透子「言葉の恐ろしさを映しているところ。普段から監督はとても言葉を丁寧に選んで話してくれる人。キャラクターに選んでくれた言葉にもエネルギーや不思議な力がこもっています」

霧島れいか「言葉が真実を突いていて自分でも分からない何かを見つけてくれる力があると思います」

村上春樹さんにどのように本作の魅力を伝えるか

西島秀俊「個人的に高校生の時からずっとファンだったので 今回の話を聞いた時、どうしても自分で演じたいと思った。毎日全身全霊込めて演じたので、観て頂けたらとても嬉しいです」

濱口監督「(村上春樹さんが、本作を公開後に観る予定と聞いて)そのように言って頂いたことは大変有難いです。感想は誰よりも気になるし、楽しみで、どこかで感想が聞けたらこんな嬉しいことはないです」 

画像11: ©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会

©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会 

STORY

舞台俳優であり、演出家の家福悠介。彼は、脚本家の妻・音と満ち足りた日々を送っていた。しかし、音はある秘密を残したまま突然この世からいなくなってしまう――。2年後、演劇祭で演出を任されることになった家福は、愛車のサーブで広島へと向かう。そこで出会ったのは、寡黙な専属ドライバーみさきだった。喪失感を抱えたまま生きる家福は、みさきと過ごすなか、それまで目を背けていたあることに気づかされていく...

映画『ドライブ・マイ・カー』

8月20日(金)より、TOHO シネマズ日比谷ほか全国ロードショー

西島秀俊
三浦透子 霧島れいか
パク・ユリム ジン・デヨン ソニア・ユアン ペリー・ディゾン アン・フィテ 安部聡子 岡田将生

原作:村上春樹 「ドライブ・マイ・カー」 (短編小説集「女のいない男たち」所収/文春文庫刊)
監督:濱口竜介
脚本:濱口竜介 大江崇允
音楽:石橋英子
製作:『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント、ビターズ・エンド
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント 配給:ビターズ・エンド

©2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会 2021/日本/1.85:1/179 分/PG-12
公式サイト dmc.bitters.co.jp

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