新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優の継続的な創作活動を支援する映画製作プロジェクト『DIVOC-12』(読み方:ディボック-トゥエルブ)を、株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが立ち上げ、藤井道人監督、上田慎一郎監督、三島有紀子監督をはじめとした12人の監督が描く、12の物語からなる映画『DIVOC-12』。
藤井監督チームで表現した“成長への気づき”、上田監督チームの“感触”、三島監督チームの“共有”と各チームのテーマがそれぞれの作品の根底にしっかりと流れており、それぞれの監督とキャストの個性が縦横無尽に作品の中に表れている。
今回解禁となったのは、“成長への気づき”というテーマに込めた想いの詰まった藤井監督チームが描く4作品の予告映像。
予告映像は、藤井監督の『名もなき一篇・アンナ』からスタートする。アンナ(ロン・モンロウ)に 「今日はどこへいく?」と優しく声をかけられる男(横浜流星)。喪失感を抱き続ける男は時空を超える旅の中でアンナと出会い自分の運命と向き合っていく。優しく、美しい時間が流れる中で「忘れないよ、忘れない」と涙を流す男の再生の 物語となっている。また、スタッフを最小限に抑え、感染対策を万全に撮影された本作は、沖縄・京都・函館・東京と、 5000 kmの大移動を経て撮影され、男とアンナの時空を超える旅に相応しいロケーションの美しさも見どころの一つだ。
続けて、志自岐監督の『流民』。あるホテルに泊まることにした女(石橋静河)は、ドアを空けても自分の部屋が見つからな い。部屋それぞれに異文化の世界が作り上げられたこのホテルの中で、流民となった女は本当の自分の居場所を見つける ことができるのか?
続く、林田監督の『タイクーン』は、酔っぱらって釣り船の上で寝てしまった移民のシェフ・シン(小野翔平)とある男(窪塚洋介)の2人。シンはその男から「地球人だな」とおもちゃの銃を向けられる。男は「海は次に何をするか見つける場所。お前は陸に着いたら一番に何がしたい?」と問いかけ、夜の海の上で出会った男とシンの不思議な時間の交流を描い た映像となっている。
ラスト4作目は廣監督の『ココ』。佳奈(円井わん)から妊娠したことを聞かされる熙舜(笠松将)だったが、「困るよ」と佳奈を突き放す。料理人を目指している熙舜は父親との間にも確執を持っていた。そんな彼は、佳奈と真剣に向き合うことも、父親になる決心もつけられない。思い悩む熙舜は、父との確執を乗り越え、佳奈と向き合うことができるのか?
藤井道人監督コメント
藤井監督は、“成長への気づき”というテーマについてこう語っている。
「自分が解釈したのは“道のり”だったのかなと。自分たちで カメラを買って、最初に 10 万円とかで自主映画を撮っていたのですが、その中で確実に “成長”というものはあるわ けで。あの辛い時期があったからこそ、自分が若い作家たちにしてあげられることは自分にしかできないことだと思いま す。今回やる自分の作品もそういうものを大事にしてできたらなと思っています。ただ、非常に難しいテーマだとも思っています」
藤井監督チーム予告映像
藤井監督チームあらすじ
■藤井道人監督『名もなき一篇・アンナ』
出演:横浜流星、ロン・モンロウ
......どうせ退屈な一日。 喪失感を抱えたまま生きている男の前に、突然現れた一人の女性、アンナ。ふたりは時空 を超えて旅に出る。果たして、旅の終わりに出会うふたりの運命とは――。「今」を生き るすべての人たちに捧げる再生の物語。
■志自岐希生監督『流民』
出演:石橋静河
幼少時代を過ごした家の上にそびえ立つホテルの中で、女は自分の部屋が見つからない。
■林田浩川監督『タイクーン』
出演:小野翔平、窪塚洋介
無理して飲んだ酒と、衝動買いした腕時計。周りの流れに追いつこうとする中華街のシェ フ・シンは気が付くと知らない男と釣り船の上にいた。
■廣賢一郎監督『ココ』
出演:笠松将、円井わん、渡辺いっけい
料理人として働いていた青年・熙舜(フィスン)は念願であった仏蘭西への料理人研修留学を 控えていたが、ある日、都合の良い関係だと思っていた女・佳奈から妊娠を告げられる。田 舎で床屋を営む父親との間で、確執を持っていた彼は、佳奈と真剣に向き合うことも、父親 になる決心もつけられずに、思い悩む。
『DIVOC-12』とは?(プロジェクト概要及び作品情報)
「DIVOC」は COVID を反対に並べた言葉です。「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい。」という想いが込められている。また、DIVOC のそれぞれの文字が表す下記の意味を軸にプロジェクトを進めていく。
Diversity(多様性)/Innovation(革新)/Value(新しい価値)/Originality(個性)/Creativity(創造)
『DIVOC-12』は、ソニーグループが立ち上げた「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」の支援活動の一環として、コロナ禍で映像制作活動において大きな影響を受けているクリエイターたちを支援するプロジェクト。映画制作を牽引していく3人の監督は、『新聞記者』(19年)で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとした主要3部門を受賞した藤井道人監督、世界中で社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』(18年)の上田慎一郎監督、第41回モントリオール世界映画祭で審査員特別大賞を受賞した『幼な子われらに生まれ』(17年)の三島有紀子監督。日本映画界を代表する3監督たちそれぞれの元に、一般公募より選ばれた新人監督含めた9名が集い、3チームごとにテーマを掲げ、映画制作を行っていく。
そんな監督たちの元に集い、共に映画制作を行うのは、“成長への気づき”というテーマを掲げる藤井道人監督チームの志自岐希生(しじききお)監督、林田浩川(はやしだひろかわ)監督、廣賢一郎(ひろけんいちろう)監督、“感触”というテーマでメガホンを取る上田慎一郎監督チームのふくだみゆき監督、中元雄(なかもとゆう)監督、エバンズ未夜子(えばんずみやこ)監督、“共有”というテーマで制作する三島有紀子監督チームは山嵜晋平(やまさきしんぺい)監督、齋藤栄美(さいとうえみ)監督、加藤拓人(かとうたくと)監督。世界を沸かす、日本映画界の新たなる才能たちが集結した。
藤井道人監督作品『名もなき一篇・アンナ』の主演は横浜流星。志自岐希生監督作品『流民』(るみん)の主演は石橋静河。林田浩川監督作品『タイクーン』の主演は、オーディションにより発掘された、小野翔平。共演に窪塚洋介。そして、廣賢一郎監督作品『ココ』の主演は笠松将。コロナ禍で思うような制作活動ができない中、今回、藤井監督チームは“成長への気づき”をどう表現するのだろうか。
上田慎一郎監督作品『ユメミの半生』の主演は松本穂香、共演に小関裕太。ふくだみゆき監督作品『魔女のニーナ』の主演は安藤ニコ、共演に、YouTube チャンネル「HIMAWARI ちゃんねる」で 260 万人以上のチャンネル登録者数を誇る、家族 YouTuber のおーちゃん。中元雄監督作品『死霊軍団 怒りの DIY』の主演は、清野菜名。共演に高橋文哉。そして、エバンズ未夜子監督作品『あこがれマガジン』の主演は小川紗良と横田真悠。コロナ禍で人と触れ合いぬくもりを感じる機会が減った今、“感触”をテーマに掲げる上田監督チームは、映画を通じ私達に何を伝えてくれるのか、期待が高まる。
三島有紀子監督作品『よろこびのうた Ode to Joy』の主演は富司純子と藤原季節。山嵜晋平監督作品『YEN』の主演は蒔田彩珠、共演に中村守里。齋藤栄美監督作品『海にそらごと』の主演は中村ゆりと髙田万作。そして、加藤拓人監督作品『睡眠倶楽部のすすめ』の主演は前田敦子。ベテランから旬の若手、そして『DIVOC-12』が掲げる若手俳優支援の一環で開催されたオーディションで選ばれし俳優まで、個性豊かな役者が顔を揃え、彼らが作品の中で一体何を“共有”するのか、注目が集まる。
映画『DIVOC-12』
10月1日(金)全国ロードショー
キャスト:横浜流星 / 松本穂香 小関裕太 / 富司純子 藤原季節
石橋静河 / 小野翔平 窪塚洋介 / 安藤ニコ おーちゃん / 清野菜名 高橋文哉
蒔田彩珠 中村守里 / 中村ゆり 髙田万作
笠松将 / 小川紗良 横田真悠 / 前田敦子
監督:藤井道人 上田慎一郎 三島有紀子
志自岐希生 林田浩川 ふくだみゆき 中元雄 山嵜晋平 齋藤栄美
廣賢一郎 エバンズ未夜子 加藤拓人
主題歌:yama「希望論」(MASTERSIX FOUNDATION)
製作・配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc.
【DIVOC-12 公式サイト】https://www.divoc-12.jp
【公式 Twitter】@divoc_12
【公式インスタグラム】@divoc_12