イ・ジュンギ主演最新作となる百想芸術大賞5部門ノミネートの傑作「悪の花」のセル DVD-BOX2が、12月24日に発売となった。発売を記念し、主演を務めたイ・ジュンギのインタビューが到着した。

本作は、素性を隠し名前を変えた夫(イ・ジュンギ)と、彼の過去を追跡する刑事の妻(ムン・チェウォン)を描くサスペンス・ラブストーリー。

韓国でテレビ、映画、演劇を合わせた唯一で最大の総合芸術賞「百想芸術大賞」で5部門※にノミネートされ、キム・チョルギュ監督が演出賞を受賞。また、イ・ジュンギは本作での好演を受け2020 アジア アーティスト アワードで「アジアセレブリティ賞」「ベストアーティスト賞」の2冠を獲得。作品のクオリティーが証明された。
※「百想芸術大賞」ノミネート部門:作品賞(ドラマ)、演出賞、脚本賞、最優秀演技賞(イ・ジュンギ)、助演賞(キム・ジフン)

主演のイ・ジュンギが「クリミナル・マインド:KOREA」に続き共演したムン・チェウォンと息の合った演技で夫婦役に挑んでいる。

イ・ジュンギが演じるのは、過去を隠しペク・ヒソンとして生きる連続殺人事件の容疑者ト・ヒョンスの相反する二つの顔を持った役で、自分の感情がわからぬまま“愛を演じる男”。
そして刑事として愛する夫の過去を追うことになる妻チャ・ジウォンを、ムン・チェウォンが演じる。

画像1: © STUDIO DRAGON CORPORATION

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14年間愛してきた夫が連続殺人犯として疑われるとしたら?刑事である妻は殺人事件を捜査する中で、夫が過去に無惨な殺人を犯して身分を変えた犯罪者ではないかと疑い始める。
愛する夫の過去を知った時、刑事の妻はどのような決断をするのか?“愛を演じる男”と“危うさまで愛する女” ふたりの出す答えは――

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イ・ジュンギ インタビュー

Q.「悪の花」で日本のファンの方々にお会いすることになりました。まず日本のファンの方々に挨拶をお願いいたします。

“(日本語で)日本のファンの皆さん、こんにちは。皆さんの俳優、イ・ジュンギです。お久しぶりですね~!”「悪の花(原題)」でペク・ヒソンと、ト・ヒョンスの役を演じた、俳優のイ・ジュンギです。久しぶりにご挨拶します。嬉しいです。

Q.まず「悪の花」で演じたペク・ヒソンの役について簡単にご紹介をお願いいたします。

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はい、色々なメディアを通してご存じかもしれませんが、自分自身の残酷な過去を隠し、14年間身分を変えて、自分の人生を探そうと新しい家庭を築き、愛する妻さえ騙して生きていく愛さえ演じる男、ペク・ヒソンとして生きていくト・ヒョンス役です。16話の間、緊張感やスリルなど、ト・ヒョンスのストーリーを見ながら皆さんもありとあらゆる感情が生まれるのではないかと思いますし、そういうところに重きを置いて演じました。

Q.「悪の花」に出演を決めた理由は?

簡単には決められませんでしたね。僕には合わない人物なのではないか?、その人物の物語を描くにあたって、僕の人生や俳優としてのキャリアを考えた時に、まだこういう深い演技をするには若すぎるのでなないか?(笑)という気持ちもあって、かなり悩みましたし、負担も大きかったです。もちろん監督と制作陣が提案をしてくださったのですが、本当に悩みましたね。ただ、多くの方々が説得してくださいました。新たな挑戦ですし、俳優人生において、また違った転換点になるでしょうし。また、ムン・チェウォンさんも、応援の気持ちを込めた提案をしてくれました。ト・ヒョンスというキャラクターは、ドラマの中心となる役どころで、難しいだろうけれど、イ・ジュンギだからこそ可能であり、俳優としての幅も広げられる機会ではないかと。周りの多くの方々がそのような話をしてくださるので、そういった部分でとても悩み、台本も何度も見て長い間勉強しました。そうしている中で、非常に独特な作品でもあり、スリラーと恋愛の2つの価値観がぶつかるところのあるとても不思議な作品だと思い、これは挑戦だ、もっと成長できる、と。俳優としてのキャリアに挑戦したということだと思います。選択というよりは挑戦でした。

Q.作品に関する質問に移ります。ペク・ヒソン、ト・ヒョンス、そして妻のジウォン。ジウォンとはどんな存在なのか、どんなふうに想像しながら演技していたのですか。

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ヒョンスにとっては「光」ですね。光のような存在であり、希望でもある。そして、彼女と作ってきた家庭が自分にとって生まれて初めて作った居場所である。その中で安らぎや温かさを感じながら生きてきたわけです。あまりに辛かった子供時代、幼年期の、冷遇され愛情を注いでもらえなかったヒョンスの感情の喪失というか欠如した部分を少しでも埋めてくれる、そんな居場所を一緒に作ることになるわけで、それはとても大切な人です。自分にとって命にも等しい存在だ、と。

でも、ヒョンスが感情というものを持つまでは「彼女が自分を守ってくれるんだ」「彼女がいることで自分の人生は守られ、保証されるんだ」、14年間そんなふうに考えて生きていました。だから唯一の希望だったんです。

そして感情を持ったあとは「光」になるんです。だから、本当に大切な人だと思っていたはずです。失うことはできない。それを守るために、自分の家庭、愛する娘と愛する妻を守るためなら、この家庭を守るためなら何だってできる。自分の人生を捨てて他人になりすましてまで作った、必死に守ってきた人生です。そんな思いで全てを投げ打つことになります、そのあとも。光であり、希望であり、人生なんです。

Q.救いの存在なんですね。ジウォンがヒョンスにかけた言葉のなかで、ヒョンスの心、あるいはジュンギさん自身の心に響いた、心を動かされた台詞があれば教えてください。影響を与えた台詞とか。どんなものがありますか。

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たくさんの台詞があり、たくさんの場面もありました。ヒョンスが感情という機能を持つようになる前、ジウォンはいつも積極的に向かってきました。痛みを包み込んでくれるし、残酷な真実に直面しても、それを否定してまでも、あるいは、その事実を受け入れてまでも、僕を守るために奮闘します。そういった場面、僕は場面のほうが多かったと感じています。

それでも言えるとしたら、一番初め…、反社会性人格障害を抱えていて、感情がない、いつも人を遠ざけて、隠れて生きているト・ヒョンスにとって、初めて自分に興味をもち、愛情を表現してきたのがジウォンなんです。でもヒョンスはその感情が何なのか分からず違和感を覚えるばかりなのだけど、彼女の想いを初めて感じるのが、「あなたを愛し続ける」「幸せにするわ」と言ってキスをする。そのシーンがあって、自分が見ている幻影とか、脅迫観念のようなものとか、圧迫感のようなものがスーッと低くなっていく。そういったものが…、「あれ?どうして自分はこんなふうにリラックスしているんだ?この人は何なんだ?この人はどうして自分に対して何のてらいも、壁もなく自分を見てくれるのだろう。」

そんな無限の愛。無限の愛を初めて感じるきっかけになる台詞(第5話。第1話冒頭にも回想で登場)だったと思います。

Q.ヒョンスの心のスイッチ、守ってくれるジウォンの言葉だったんですね

スイッチを入れてくれたんですね。スイッチを押したり離したりしてたのかな。(笑)押していたのかな。

Q.今作ではモニタリングをせずに撮影をしたと聞きました。演技へのアプローチの仕方を変えたきっかけがあったのかどうか教えてください。

画像1: Photo by Kim Daun(STUDIO DAUN)

Photo by Kim Daun(STUDIO DAUN)

最初にシナリオを読んだ時、この人物をどんなふうに描き出せば視聴者の方たちが理解できて、また納得させられるか。すごく悩んだし、おじけづきました、今の自分がそれを描き出せる器になっていないというのもあったけど、ある面では、どう描けばいいのかスケッチすらできなかったんです。どんなに考えても、何度シナリオを読んでも、これまで数多くのサイコパスの人物が描かれてきていたので、プレッシャーが消えないんです。「また似たようなサイコパスのキャラが出てきたな」そうなったらスタートから視聴者の興味を引くことさえできません。納得させる以前に視聴者が集中できないような状況にもなってしまう。

それに、ドラマのコンセプトがサスペンスロマンスなので、そのロマンス自体を描くにあたってまったく別の部分がどこかになければいけないのだけど、一歩間違えれば、隠しているという部分が適当に流されてしまう。そう、これは芝居なんだから愛しているという部分は自然に演じればいい、でも振り返ったらサイコパスになる、というのも変ですよね。あまりに単調で、よくあるパターンだから。

そんなこととかに自分の意識が向いてしまって、これではダメだと思ったんです。それまでが徹底してモニタリングをするタイプ、カットがかかるたびにチェックして作っていこうとするタイプだとすると、今回は思い切って捨てようと思いました。「これじゃダメだ、自分の考えとか欲とか計算が入ってしまったら、バランスが崩れてしまうかもしれない」そんなふうに感じて、今回は一番力が抜けていて、淡々としていてドライな感じで、グッと落とした演技。そして、現場にいる監督を第一に信じて、現場にいる俳優たちについていく。彼らのリアクションについていくわけですしね。関係性の対比がとても大きいんです、ト・ヒョンスの場合。だから、そういうものも合わせなければいけないし。そっちに集中しよう。そして制作陣を信じる。現場を信じようという思いが一番大きかったと思います。だから、僕が演じるたびに何かを考えて何かを計算していたら、また僕が作り込んで力が入ってしまって固いものになると感じました。

だから、むしろ前日にたくさん考えてから(現場に)行って、何度もリハーサルをする。重要なのは本当にリハーサルです。さっき「信じる」と言ったすべての人たちと一緒に考えて作っていく、撮影に入る前、エンジンをかける前の準備ですよね、どんな方向にもっていくのか。だから、リハーサルにむしろもっと重点を置いて時間を割こう、集中しようと(思いました)。現場で集中することが何よりも重要で、そのあとは監督の判断に委ねる。

撮れば気になりますよね。俳優ならみんなそうだと思うのだけど、そこを捨てました。よかったからオーケーが出たんだ、と。たとえば台詞を噛んだり間違えたりしたというなら「あ、すみません。もう一度」とこのくらいはするけど、それ以外は監督のオーケーに委ねました。その代わり、リハーサルで監督と十分に話し合い、十分に自分の演技を見せました。オーディションのように。

そんなふうに互いにすり合わせてから撮影しました。監督はコンテをもっているわけだから。そうすると監督の考えに沿った、期待していた場面、またはそれ以上の場面が出来上がっていました。個人的に悪くない選択だったと思ってます。うん。

自分の演技にとらわれすぎるよりも全体を見て、自分は自分の人生、ヒョンスという人間の人生に入り込もう、自然に。そのあとのことは監督、編集監督、たくさんの人たちがするだろうと。そんなふうに考えました。

実際、僕も撮影が終わって、テレビで観ているファンの方や視聴者の方たちと同じ目線で、同じ感情で観ました。とても面白かったです(笑)。僕も泣いたり笑ったりしながら観ました。わあ、監督すごいなあ、と思いながら。そんな記憶があります。本当に放送時間を待ってました、ドラマのファンみたいに。ファン。まさにファンでした。何も知らないから。覚えていないし。どんなふうに撮影したか覚えていません。その時限りです。撮影を引きずることはなかったので。最後まで、最終回は泣きながら観ました。(笑)

Q.視聴者ですね。

よかったです。何というか、何かに引きずられながらやるよりもパッと手放して、ただ俳優として役柄にだけ集中していくのが、大きくプラスになったと思ってます。自分で見ても「ん?僕、変わった芝居をするな。こんな芝居は初めて見るぞ」と感じるほどでしたから。

Q.新たなチャレンジが今後の演技でも反映されそうですね。

しばらくはこのスタイルを固守しそうです。というのも、以前はとても…、どう言えばいいかな。俳優としても、そして俳優同士の…、うーん、どう言えばいいかな、礎石みたいな、そういう…。あるいは制作陣のようなマインド、演出家のマインド、そういうことも一緒に考えなきゃいけないといった、少し強迫観念のようなものがあったんです。主演俳優は演技だけをしていてはいけない、もうほとんど制作側のマインドです(笑)。それってもちろん多くの人から見れば、彼は責任感があるとか、見てていい感じだとか、よく見える、現場でこういうのはすごくいい、とか。

でも、時には僕をかわいがってくれている先輩の中にはそれがとても気になっていたのか、こんなふうに言われたんです。「ジュンギ、君は競走馬のように見る必要がある」他の俳優たちに逆に「こう開け」と言うそうなんですが、「ジュンギ、君は閉じろ」と。「そうですか?僕、現場でそんなにストレス受けてますか?僕は楽しいんですけど」「いや、今、君は開いてる時じゃない、閉じるべきだ。とても開きすぎてる」。

ともかくそんなふうに思いました。ああ、そんなふうにぎこちない所があったかな、と思ったのですが、今回思い切って手放してやってみたら、その方法に確信が持てたんです。新しい自分を発見する方法にもなっています。少し欲張るのをやめてみよう、というのが正しいところですね。

Q.ヒョンスの台詞で「俺は自分の人生がどういうものか分からない」というのがありますが、ヒョンスのように、自分でない誰か別の人間になって生きる人生をどう思いますか。そして、ジュンギさんはこれからの人生をどんなふうに生きていきたいのか気になります。自分でない他人の人生を…

画像2: Photo by Kim Daun(STUDIO DAUN)

Photo by Kim Daun(STUDIO DAUN)

僕の場合は仕事が…、他人の人生を生きていくことが仕事だ。こんなふうにシンプルに自分の仕事のためにしていることならば、僕にとっては幸せなことです。俳優イ・ジュンギにとって幸せなことだけど、僕がある状況に直面して自分を隠して生きていかなければならないとしたら、どうだろうか。

時々こんなことを考えます。よくないことがあるんです。僕はそのよくない状況を避けたい。だから違う国だとか違う空間に行って、まさに逃避生活をするとしたら…。ヒョンスがそうですよね。どうなるだろう。果たしてリセットするように新しい人生に合わせて生きることができるんだろうか。そう考えると僕はとてもつらく感じると思います。

もちろん人間は適応する動物だから、すぐに適応して、その社会の構成員になるとかその人生に合わせて生きていけるだろうけど、一番の根っこを作り上げている自分の居場所を離れて、新たな人生を歩むということ、逃げて。それは簡単なことではないと思うし、幸せではないと思う。結局は自分の根っこを取り戻しに、戻ってくるしかないと思います。それはただ逃避した生活にすぎないのであって、ト・ヒョンスがしたように自分の人生を振り返って戻ってくる旅なんじゃないかな(笑)。簡単ではない、難しいし、そういう人生では、ないほうがいいですよね。そんなふうには生きたくないし、本来のイ・ジュンギとして人生に正直に向き合いたいです。

Q 最後に「悪の花(原題)」をご覧になる日本のファンの方々にメッセージをお願いいたします。

皆さんの俳優、イ・ジュンギです。韓国では多くのファンの方々、視聴者の方々から、ありがたいことに多くの愛をいただきました。制作陣から監督、脚本家、スタッフ、そして一緒に過ごした俳優たち、皆が一生懸命、最善を尽くして本当に良いドラマを作りました。皆さん、その情熱を愛してくださったら嬉しいです。「悪の花(原題)」をたくさん視聴していただければと思います。必ず見てください!
日本にいらっしゃるファンの方々も、新型コロナウイルスで大変辛いと思いますが、どんな時も健康が第一です!感染予防対策ガイドラインを遵守し、健康を守り、早くお会いできることを祈っています。お元気で、いつも幸せでいてください。ありがとうございます。
“(日本語で)また会いましょう。”

STORY

金属工芸作家のペク・ヒソンは、愛する妻ジウォンと娘のウナに囲まれ、平凡だが幸せな日々を送っている。ただ ひとつ、刑事である嫁を厭う両親との関係だけが問題だ。そんなある日、ジウォンはひょんなことから知り合いの記者キム・ムジ ンにヒソンを紹介することに。18 年前の連続殺人事件に関する連載記事を手がけるムジンは、事件の犯人と同じ金属工芸作家で あることからヒソンに興味を抱き、彼の工房に足を運ぶ。だが、ヒソンの顔を見たムジンは...。

「悪の花」

<CAST>
イ・ジュンギ 「無法弁護士〜最高のパートナー」
ムン・チェウォン 「クリミナル・マインド:KOREA」
チャン・ヒジン 「空港に行く道」
ソ・ヒョヌ 「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」

<STAFF>
演出:キム・チョルギュ 「空港に行く道」
脚本:ユ・ジョンヒ 「九尾狐<クミホ>伝〜不滅の愛〜」

★セル DVD:全2BOX 各 BOX 15,000 円(税抜)16,500 円(税込)
DVD-BOX1:好評発売中
【映像特典】メイキング
【封入特典】ブックレット
DVD-BOX2:好評発売中
【映像特典】メイキング、イ・ジュンギインタビュー
【封入特典】ブックレット

★レンタル DVD:全16巻
Vol.1〜8:好評レンタル中
Vol.9〜16:1 月 7 日(金)よりレンタル開始
2020 年|韓国|音声:オリジナル韓国語・字幕:日本語|発売・販売元:エスピーオー
© STUDIO DRAGON CORPORATION

公式サイト:http://www.cinemart.co.jp/dc/k/akunohana/

画像: 【予告編】悪の花 youtu.be

【予告編】悪の花

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