原作は、『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』などで有名な古屋兎丸による同名コミック。『女子高生に殺されたい』は、古屋兎丸が画業20周年記念作品として発表し、その衝撃的な内容かつ圧倒的な読み応えで話題を呼んだ作品だ。
女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人の9年間に及ぶ、前代未聞の “自分”殺害計画を描かれている。
そんな衝撃的な原作コミックの映画化『女子高生に殺されたい』が、2022年4月1日に公開。
主人公・東山春人を演じるのは田中圭。
一見、常識的な人間でありながら、自らに潜む衝動を抑えられない男という難しい役どころを、不気味さと色気を併せ持つ狂気を孕んだキャラクターとして体現し、見てはいけない人間の深層心理まで浮かび上がらせる。春人を囲む高校生役には南沙良、河合優実、莉子、茅島みずき、細田佳央太といった若手俳優陣が揃った。さらに、春人の過去を知る元恋人で臨床心理士の深川五月役で大島優子が出演。
メガホンをとるのは、Vシネマから劇場公開映画まで幅広いジャンルを手がけ、2020年公開の『性の劇薬』『アルプススタンドのはしの方』で立て続けにヒットを飛ばす城定秀夫監督。
4月2日(土)に行われた『女子高生に殺されたい』公開記念舞台挨拶に登壇したのは、田中圭、南沙良、河合優実、莉子、茅島みずき、細田佳央太、城定秀夫 監督の総勢7名。
周りの反響
田中圭「(友人と初日1日に観たのですが、友人たちに)めちゃくちゃ評判が良かったです。何が嬉しかったって、友達みんなが、全部を褒めてくれたんですよ。僕の友達なんで僕のことは一
切褒めないんですけど(笑)、『監督凄いよね』とか『映像がカッコイイ』とか、若いキャストみんなお芝居が良いとか。僕はそれが最高に嬉しかったですし、実際、僕がスクリーンで観たのは3回目になるんですけど、冷静に観れば観るほどクスクス笑えますし。みんなに馴染みのある簡単な言葉で言うと、春人は“変態”なんですけど(笑)。それでも『応援したくなった』って言われたのが凄く嬉しかったです。『頑張れ!』と。ヒガシー(春人の劇中での愛称)を応援されるのは、僕的には凄い褒め言葉をいただいたなと思います」と喜びのエピソードを語った。さらに「(本作の出来は)自信作どころじゃないです!みなさんが面白いと思ってくれたら嬉しいですし、『何を見せられているんだろう』と思う方もいると思います。でも1つだけ言えるのは、この作品は日本映画の傑作になると思うので、もし今後『最近面白い映画あった?』って聞かれたら『「女子高生に殺されたい」 面白いよ』って言えば、みなさん『センス良いね』って言われます」
田中圭との共演エピソード
南沙良「お芝居している中で普段とのギャップが凄いと感じていました。演じている狂気さ、変態さは、普段の田中さんからは想像できないものになっています。役柄的に現場でお話しはあまりできなかったですが、ただ田中さんが朝、現場に入られるときに、寝癖が凄いのは印象的でした(笑)」
田中圭「そんな沙良ちゃんの演技はまさに怪演、本当に素晴らしかったです。ちょうど撮影の途中で沙良ちゃんが賞をいただいたというニュースを見て凄いなと思いつつ、実際に現場で衝撃を受けたシーンがあって。『この演技 なら(賞を)取っちゃうでしょう!』みたいなハイな感じになりました」
河合優実「完成披露の時に田中さんが年下の方たちとの現場で罪悪感があったと仰っていて、でも 現場でそんなことを感じさせない、余裕というか、お忙しい時期だったはずなのに色んな場で和ませたり笑わせ てくれたりという姿を見ていました。笑わせる...ナチュラルボーンかもしれないですけど(笑)、高いところに上らなきゃいけないシーンで凄く恐がられていましたが、それを利用しながら良い空気感をつくっていらっしゃっ た。ご自分でも気づいていないレベルで、空気ができていました」
田中圭「本当?良かったぁ」
細田佳央太「僕もそう感じました。でもその大きな原因 は、その前のセリフ事件だったと思います。圭さんが発した言葉をその場にいたみんなが『これ面白い!』と言 っていたので、それもあると思いました。あと、お芝居していて凄く汗をかきました。動きがあったというのも ありますが、お互いの出しているエネルギー量だったり熱量があって、凄くやっていて楽しかった。キャッキャ する楽しいシーンではないんですけど、それでもお芝居していてすごく高揚しました。エネルギー量に凄く感化されました」
田中圭「最初はみんなの目を見るのも恥ずかしいほどで、若くてキラキラしていたので...。しかもしゃべりかけると言ってもなにを話して良いかわからない。役をまとった 状態ではもちろんコミュニケーションは取りますし、コロナ禍ということもあってそれに徹するのも良し。と思っていたり。でも、本当に高くて、古い木でできているところでのお芝居があり、狭くて怖いところだったんで すけど沙良ちゃんが『田中さん、なにが恐いんですか?』って。きょとんとしていて、肝座りすぎだろって思いました(笑)」
莉子「2人のシーンが多かったので、その合間に『TikTokってどうやるの?最近の流行りの音源ってなんなの?』って聞かれたのが印象的でした。私たちの世代にも目線を合わせてくださる田中さんはプロだなと思いました」
茅島みずき「私も2人のシーンがあって、ゴルフの話をしてくださって、少しずつ打ち解け られました」
田中圭「会話の糸口を見つける努力を、プロデューサーとグ ルになったりして(笑)。僕はTikTokをやらないですけど、プロデューサー発案で映画の宣伝用にみんなでやることになって。みんなは慣れているのかなと思ったけど、めちゃめちゃみんな戸惑っていました」
城定監督「いま改めて知って、感動しました。現場では自然と東山春人先生と生徒たちがリアルにそこにいた。映画としてはリアリティを強く重視はしていませんでしたが、本当の教室のような空気がありました。新人教師がやるように田中さんが努力してくださっ ていたんですね」
「女子高生に殺されたい」という主人公の特異な願望にちなんで“誰にも理解されないこと”
細田佳央太「ハンバーガーの包みをキレイに畳んでから捨てます」
南、河合「私も」
会場「挙手する人多数」
茅島みずき「食について理解されない。外食するときに 好きなものしか食べたくないので、お寿司屋さんではイカ、焼肉屋さんではタンを食べ続けます」
田中圭「じゃあコース料理とか地獄だ。食べたくないもの食べさせられるんだもん。極端ですね」
莉子「私はお仕事が好きで、休みが要らない人なんです。毎日お仕事やっている方が、自分で充実感が得られます。だからマネージャーさんに『仕事をください』って毎日話しているんですが、このことを話すと周りからあまり理解されないです」
田中圭「ここで 下手な発言をすると、事務所の人が聞いているので...(笑)」
城定監督「僕も休みがあるとなにして良いかわからないので。だから仕事は詰められるだけ詰めたいタイプです」
河合優実「理解しがたいくらいの方向音痴かもしれないです。道でコンビニに入って、出たらどの方向から来たかわからないとか、建物の中でも全く覚えられない。あと友達の家とか慣れ親しんだ場所でも、トイレだと思って開けたら収納で驚きました。もう、ちょっと助けてほしいくらいです」
南沙良「これは理解して くださる方もいると思いますが、巨大生物が好きで、特に水の中にいる巨大生物が。最近はマッコウクジラが自 分の中で来ているんです。家にいるときも、海の強い生物ベスト30とか、そういう動画をずっと観ていて。それをたまに理解してもらえないことがあります」
田中圭「いくらでもありますけど、お話しできることだと、サンダルからサンダルに履き替えることですかね。家からサンダルで出て移動車に乗って、現場についたら現場サンダルに履き替えるんです。履き替える意味がないと(笑)」
河合優実「車に乗ったタイミングでなんで履き替えるんですか」
田中圭「正確には、車の中では裸足。サンダルで行って、降りる時に違うサンダルに履き替える」
河合優実「なるほど。...いや、なるほどじゃないか」
最後にメッセージ
田中圭「本日は足をお運びいただきありがとうございました。今から観ていただく『女子高生に殺さ れたい』という作品は、監督、スタッフ、キャスト、みんなの良いところがぎゅっと詰まった、面白くカッコイイ作品になっています。ストーリーも、春人の危険な願望と、9年にも及ぶ”自分”殺害計画という見ごたえのある 仕上がりです。どうなってしまうんだろうと話が展開し、伏線回収もあり、面白いサスペンスになっています。 みなさんにぜひ楽しんでもらいたいと思いますし、面白いと思った方はみんなに広めてもらえると嬉しいです」
STORY
女子高生に殺されたいがために高校教師になった男・東山春人(田中圭)。人気教師として日常を送りながらも“理想的な殺され方”の実現のため、9年間も密かに綿密に、“これしかない完璧な計画”を練ってきた。彼の理想の条件は二つ「完全犯罪であること」「全力で殺されること」。明るく平和な学園内で、静かに着実に男の計画は進んでいく―。
映画『女子高生に殺されたい』
2022年4月1日(金)全国ロードショー
出演:田中圭 / 南沙良 河合優実 莉子 茅島みずき 細田佳央太 / 加藤菜津 久保乃々花 キンタカオ / 大島優子
原作:古屋兎丸「女子高生に殺されたい」(新潮社バンチコミックス)
監督・脚本:城定秀夫
企画・プロデュース:谷戸豊
制作プロダクション:ダブ
企画・配給:日活
©2022日活
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