撮影/加藤 岳 、スタイリスト/[木竜]神田百実、[藤原]八木啓紀、ヘアメイク/[木竜]主代美樹、[藤原]須賀元子、文/タナカシノブ
衣裳/[木竜]パンツ¥48,500 malamute(ブランドニュース 03・3797・3673)、靴¥33,000 trippen(トリッペン原宿店 03・3478・2255)、ネックレス¥15,400、イヤリング¥11,000-共にpetite robe noire(petite robe noire 03・6662・5436)、他スタイリスト私物
――オリジナル脚本で監督デビュー作。描きたかったこと、どのようなことを大切にしていましたか?
加藤監督「僕が演劇で大切にしている芝居のルールは大切にしたいと思っていました」
――脚本を読んだ時の感想を教えてください。
藤原「本作に限らず、加藤さんの作品には絶対的な面白さがあります。思わず“面白い!”って言っちゃうような感じです。加藤さんの脚本はいつもそんな気分にさせてくれますね。年齢を重ねるにつれ、考え方や臨み方に変化は出ますが、基本的には加藤さんの物語に乗っかるうえでは何もしないことを心がけています。せっかく乗っかるなら、全部染められちゃったほうがいい。そうすることで見たことのない景色が見られるかもしれない。結果、今回も“やっぱサイコーじゃん!”って思えたので、乗っかってよかったです(笑)」
木竜「今まで触れてきている脚本とは違うと感じました。藤原さんと監督はいくつか作品を一緒に作っている地盤、共通言語があって、最終的に目指していることがお互いに通じ合っているように見えました。撮影序盤は監督の言っていることが理解できず、多くを語らなくてもいつの間にか同じラインに乗っている2人の関係に、“なんでだーー!!”と叫びたくなることもありましたが(笑)、徐々に私にも共通言語ができていった気がします」
――優実、直哉の関係について。お互いにどんなところに惹かれたと思いますか?
木竜「最初、優実は例えば料理ひとつをとっても、楽しんでやっているのですが、どこからか直哉にしてあげているという気持ちが芽生え、してあげているのに…と変わっていきます。優実から見れば直哉が変わってしまったみたいに言っていたけれど、直哉にも周囲との関係の変化や、やりたいことを諦めるとかいろいろなことが起きていたわけで…。人の感情は変わるものだよね、と客観的に見ていました」
藤原「僕は演じる人の心情はあまり想像しないようにしています。直哉が優実のどこに惹かれたのかも考えなかったです。サークルで出会って、演劇デートして、飲みに行って、そういう流れになっちゃったんだね、と捉えていました。この作品に限らず、僕も普段から、役を客観的に見ながら演じるようにしています」
――本作は、リアリティを追求した恋愛映画ですが、客観的に捉えて演じていたお二人はリアルを感じるところはなかったのでしょうか?
藤原「客観的に演じているはずなのに、演じている自分の心と体が急にクロスオーバーする瞬間があります。役者をやっていて、そこに葛藤します」
木竜「その話、よく出てくるね」
藤原「クロスオーバーね(笑)。書かれた台詞を喋っていて、急に手が震え出して、“あれ?俺、泣いてる?”という瞬間が予期せずやってくる時、サイコー!ってテンションが上がります」
木竜「私がクロスオーバーしたのは……このワードに引っ張られちゃいますね(笑)。試写で作品を観た時に、自分の知らない表情や声をたくさん発見しました。自分じゃないと感じたシーンは、役とクロスオーバーしているところだと思います」
加藤監督「出来上がったものを観て、リアルだと感じることはあるかもしれないです」
藤原「僕がクロスオーバーしたのはラストシーンの長回しです。自分が意図していないタイミングで感情が湧き出てきて、驚きました。撮影したのも最後のほうだったので、積み上がったものもあったと思います。プロなので、クロスオーバーがなくても、たとえ初日でも求められればあの演技ができる自信はあります」
木竜「この撮影順でよかった、ありがたいって言ってたよね?何カッコつけてるの?」
藤原「バラされた。正直、めちゃくちゃやりやすかったです(笑)」
木竜「私は、シーンというよりも映画全体からする匂い、肌感のようなものをふと感じることがあって。映画の中の出来事が、自分の普段の生活と近いところにあるような感覚のクロスオーバーでした」
――タイトルにちなみ「大人だなと感じること」「まだまだ大人じゃないなと感じること」を教えてください!
藤原「光熱費などの支払いをうっかり忘れてしまった時、まだまだ大人じゃないなって。と同時に、そういうことに対して“大人じゃない”と悩めている時点で大人になったのかなとも思います」
加藤監督「“大人になろうよ”という言葉がありますが、大人=我慢という意味で使われていて、そういう意味ならなれたりなれなかったりします」
木竜「実家に帰った際に、母から相談事をされた時に大人になったと感じます。子ではあるけれど、子供のままじゃないと感じる瞬間です。まだまだ大人じゃないと思うのは、加藤監督や藤原さんにイジられて、いちいち本気で返してしまう時ですね(笑)」
PROFILE
木竜麻生 KIRYU MAI
1994年7月1日生まれ、新潟県出身。
藤原季節 FUJIWARA KISETSU
1993年1月18日生まれ、北海道出身。
加藤拓也 KATO TAKUYA
1993年12月26日生まれ、大阪府出身。
映画『わたし達はおとな』
メ〜テレと、制作会社ダブのタッグでおくる等身大の女性のリアルをつむぐ映画シリーズ(not) HEROINE movies。もがいて生きている“ヒロイン”になりきれない“ヒロイン”たちの物語を、次世代を担う映画監督と俳優たちが描く。(not) HEROINE moviesの第一弾となる本作の監督・脚本を「劇団た組」の主宰であり、人気ドラマの脚本を手がけた加藤拓也が担う。主人公・優実を演じる主演の木⻯麻生をはじめ、藤原季節、菅野莉央、清水くるみ、森田想、桜田通、山崎紘菜らが出演。
STORY
大学でデザインの勉強をしている優実(木⻯麻生)には、演劇サークルに所属する直哉(藤原季節)という恋人がいるが、ある日、自分が妊娠していることに気付く。悩みながらも優実は直哉に妊娠とある事実を告白する。直哉は将来自分の劇団を持ちたいと願っていた。現実を受け入れようとすればするほどふたりの想いや考えはがすれ違っていく……。
映画『わたし達はおとな』
2022年6月10日(金)より、新宿武蔵野館ほか全国公開
木⻯麻生藤原季節
菅野莉央 清水くるみ
森田想 / 桜田通 山崎紘菜
片岡礼子 石田ひかり
佐戸井けん太
鈴木勝大 山脇辰哉
上村侑 中山求一郎 諫早幸作 伊藤風喜 鳥谷宏之 平原テツ
監督・脚本:加藤拓也
音楽:谷川正憲
製作:狩野隆也 松岡雄浩 宇田川寧
エグゼクティブプロデューサー:服部保彦
プロデューサー:松岡達矢 柴原祐一
撮影:中島唱太 照明:土山正人(JSL)録音:小野川浩幸 紫藤祐弥
美術:宮守由衣 装飾:桑田真志 編集:田巻源太
衣裳:加藤みゆき ヘアメイク:内城千栄子 助監督:土岐洋介 ラインプロデューサー:谷川詩織
製作幹事:メ〜テレ 配給:ラビットハウス 宣伝:フィノー 製作プロダクション:ダブ
(not)HEROINE movies 第一回作品 メ〜テレ60周年
©2022「わたし達はおとな」製作委員会
【(not) HEROINE movies とは】
『勝手にふるえてろ』『寝ても覚めても』『愛がなんだ』『本気のしるし』を手掛けたメ〜テレと、制作会社ダブがタッグを組み、“へたくそだけ ど私らしく生きる”、等身大の女性のリアルをつむぐ映画シリーズであり、次世代を担う映画監督と俳優たちを組み合わせ、それぞれの感覚と才能 を思う存分発揮できる場を生み出し、輩出するプロジェクトです。
何ドンもされない。
胸キュンもしない。
恋とか愛とか生きるとか自意識とか、考えすぎてこんがらがって。 それでももがいて生きている“ヒロイン”になりきれない“ヒロイン”たちの物語。
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