この日の“主役”となった「ラ・ラ・ランド」はミュージカル/コメディー部門の作品賞はじめ、デーミアン・チャゼルが監督賞、ライアン・ゴスリングが主演男優賞、エマ・ストーンが主演女優賞を獲得し、さらに脚本賞、オリジナル歌曲賞、オリジナル作曲賞と候補となった七部門すべてで受賞という圧勝に終わった。これで本作は次期アカデミー賞の最有力候補に躍り出たといってもいいだろう。
ドラマ映画部門の作品賞を受賞したのは、「ラ・ラ・ランド」と全米各地の批評家賞でしのぎを削るバリー・ジェンキンズ監督の『ムーンライト』。昨年のオスカーで問題視されたブラックパワーの巻き返しが期待される一本だ。本作は製作にブラッド・ピットが名を連ねていて、最近はなかなか公の場に出てこない彼が会場に姿を見せたことも注目された。また同部門の主演男優賞を『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でオスカーも本命視されるケーシー・アフレックが受賞。主演女優賞はフランスのベテラン、イザベル・ユペールが『エル』で受賞となり、ライバルとされる『ジャッキー /ファーストレディ最後の使命』のナタリー・ポートマンに競り勝った模様。
映画部門の主な受賞結果は以下の通り。
作品賞(ドラマ)…『ムーンライト』
作品賞(ミュージカル/コメディー)…「ラ・ラ・ランド」
監督賞…デーミアン・チャゼル(「ラ・ラ・ランド」)
主演男優賞(ドラマ)…ケーシー・アフレック(『マンチェスター・バイ・ザ・シー』)
主演女優賞(ドラマ)…イザベル・ユペール(『エル』)
主演男優賞(ミュージカル/コメディー)…ライアン・ゴスリング(「ラ・ラ・ランド」)
主演女優賞(ミュージカル/コメディー)…エマ・ストーン(「ラ・ラ・ランド」)
助演男優賞…アーロン・テーラー・ジョンソン(『ノクターナル・アニマルズ』)
助演女優賞…ヴィオラ・デーヴィス(『フェンシズ』)
脚本賞…「ラ・ラ・ランド」
オリジナル作曲賞…「ラ・ラ・ランド」
オリジナル歌曲賞…“シティー・オブ・スターズ”(「ラ・ラ・ランド」)
アニメーション賞…「ズートピア」
外国語映画賞…『エル』(フランス)
セシル・B・デミル賞…メリル・ストリープ