STORY
米ソの冷戦が激化していた1974年。相手より少しでも優位に立つため、両国は地球上のあらゆる未開地を探検しその開発に力を注いでいた。そんな中で発見されたのが謎の島“髑髏島”。特務研究機関“モナーク”の上級工作員ランダ(グッドマン)は科学者と軍人からなるチームを編成し島へと向かう。表向きは資源開発、だが彼にはもう一つ隠された目的があった─軍人の調達はベトナムで行なわれた。ちょうどベトナム戦争が終わり、今も戦いから離れられない強者たちがあふれていたからだ。元英国陸軍特殊部隊員のコンラッド(ヒドルストン)、百戦錬磨の武闘派パッカード大佐(ジャクソン)、戦場カメラマンのメイソン(ブリー)ら。重装備を施した彼らに敵う者などいないはずだった。
ところが、軍用ヘリで島に上陸した彼らの前に凶暴な巨大猿コングが出現し、あっという間にヘリ部隊を全滅させてしまう。かろうじて生き残った者たちは、救援隊が待つ海岸を目指して島を縦断することに。だがこの島の脅威はコングだけではなかった。あらゆる生き物が巨大で獰猛、歴戦の勇士たちでさえ彼らの前では最弱のエサにすぎなかった。恐るべき凶獣の前に命を落とす兵士たち、怒りに燃えるパッカード、一行を守るべく命を賭けるコンラッド。最後に彼らを待つ運命は!?
CHECK
モンスター×ベトナム戦争
▶これまでのコング映画は“髑髏島の王コングがニューヨークに運ばれてそこで大暴れする”というのが基本ストーリーだった。だが本作は舞台を髑髏島に限定し、未知のワンダーランドの恐怖をたっぷりと味わわせてくれる。面白いのは時代設定を1974年にして、「地獄の黙示録」をはじめとするベトナム戦争映画のタッチを盛り込んでいること。戦いにとりつかれた人間たちの狂気までもが浮き彫りにされ、それがさらなるスリルを生むのだ。
髑髏島はどこで撮影された!?
▶美しさと恐怖に満ちた神秘の島“髑髏島”。文明の力が及んでいない未開の島の撮影地として選ばれたのはハワイのオアフ島、オーストラリアのゴールドコースト、そしてベトナムのジャングルだった。ハワイの撮影地は「ジュラシック・パーク」でも使われたが、今回クルーを最も感動させたのはベトナム。ここに撮影隊が入ったのは本作が初めてだそう。セットはあまりに山奥だったため車では行けず、クルーは現場まで船で通ったそうだ。