今年もサンディエゴ・コミコン(SDCC)に行ってきました。本来、コミコン=コミック=アメコミのイベントですが、いまやオタク系ポップカルチャーの祭典。SDCCがここまで注目されるようになった理由は2つあると思います。1つは昨今のアメコミ原作の映画&TVドラマの一大ブームで、ハリウッドを始めとするエンタメ企業がアメコミの存在を無視できなくなったこと。もう一つはSNSの発達。SDCCに参加して最新情報をゲットしたファンがFacebookやツイッターを通じてガンガン情報発信・拡散し、SDCCで何が発表されたかは世界中のファンの関心ごとになりました。
重要な存在となってきたTVドラマ、配信ドラマの新作たち
今年は7月19日(水)の前夜祭を皮切りに23日(日)まで開催。SDCCはすごく大雑把に言うと、2つの要素で構成されていて、1つは展示。各エンタメ企業が展示ブース(物販もできる)を出店。もう1つがパネルと呼ばれるプレゼンテーション。会場内のホールを使って行われます。一番大きい会場が6000人ぐらい収容できるホールH。マーベルやDCの大きな発表はいつもここで行われます。
さて今年のSDCCの僕なりの印象ですが、TVドラマや配信ドラマの存在感が強まったこと。例えば会場近くのヒルトン・ホテルの壁面を使った巨大屋外広告は、数年前までは映画作品でしたが、今年は「レギオン」(X-MENをベースにしたドラマ)。また街の屋外広告もマーベルの「ザ・ギフテッド」(映画X-MENとつながる新ドラマ、「レギオン」とはまた別)「インヒューマンズ」「ザ・ディフェンダーズ」が目立ちます。マーベルのブースも例年は映画推しですが、今年はここで発売の限定アイテムが「インヒューマンズ」に登場するロックジョーという超犬のぬいぐるみ! 数年前、ここでは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のロケットのぬいぐるみを売っていましたから、つまりそれくらい重要キャラということでしょう。
DCブースでは「ジャスティス・リーグ」のフラッシュ、アクアマン、ワンダーウーマン、バットマン、サイボーグのコスチュームが飾られている!熱心に写真に撮るファンたち。コスプレの参考にするのかな?コスプレと言えば、去年は圧倒的にハーレイ・クインが多かったのですが、今年は映画公開のタイミングもあってワンダーウーマン、スパイダーマンが続々!ワンダーウーマンのアマゾン族のコスプレイヤーも多い!また新シリーズが始まる「スタートレック:ディスカバリー」あわせでトレッキーも。
マーベルのパネルでは「マイティ・ソー」だけでない新作情報が山盛り状態!
パネルの話題にいきましょう。22日(土)のホールHは11時からDC(ワーナー)&17時30分からマーベルのパネルというゴールドカード!そこに入場するために1日前から並びました(前日から整理券=リストバンドを配るので、そのために並ぶ)。ずっとこのホールHの取材をしていますが、今年が最も競争率が激しかった気がします。
DCのパネルは「アクアマン」「ジャスティス・リーグ」、マーベルは「マイティ・ソーバトルロイヤル」「ブラックパンサー」がメイン。「ジャスティス・リーグ」「マイティ・ソーバトルロイヤル」については公式に予告編・映像がネットにUPされたので見てみてください。
マーベルのパネルで上映された「ブラックパンサー」の映像+予告に会場は熱狂。詳しくはネタバレになるのでここでは控えますが、このキャラクターならではのしなやかなアクションが見事!またアンディー・サーキス演じるクローが原作通りの凄い義手を入れたヴィランになっています!期待しすぎていいです!(笑)印象的だったのはこの映像が流れたとき、一番興奮していたのは、登壇ゲストであるこの映画の出演者たち。実は彼らも初見だったらしくその出来栄えに大喜び!監督をその場で大絶賛!
ここで終わりと思いきやクリス・ヘムズワース、トム・ヒドルストン、マーク・ルファロー、チャドウィック・ボーズマンらがステージに戻り「ここにアベンジャーが3人(ソー、ハルク、ブラックパンサー)もいるぜ」と言ってサプライズ的に「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」の特別映像上映‼ 会場はロック・コンサート状態!これもネタバレを避けますが1つだけ!キャプテン・アメリカが髭面に!(笑)
さらにこのパネルでは僕というか会場が狂喜した発表も。マーベル・スタジオの社長ケヴィン・ファイギが「アントマン」の続編「アントマン&ワスプ」には初代ワスプ役にミシェール・ファイファー、ビル・フォスター(原作ではブラック・ゴライアスというヒーローに)役になんとローレンス・フィッシュバーンとアナウンス! フィッシュバーンはDC映画にペリー編集長役で登場していますよね! お披露目になった「アントマン&ワスプ」の映像も良かったのですがこのニュースに興奮です!
さらにブリー・ラーソン出演の「キャプテン・マーベル」は、1.90年代が舞台、2.この時代サミュエル・L・ジャクソン演じるニック・フューリーは片目を失う前の姿、なので両目、3.原作で人気のエイリアン、スクラル人がついにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に登場!このスクラル人については会場からどよめきが。というのも権利関係の問題でMCUに出ないと言われていたヴィランなのです!
『ジャスティス・リーグ』の中でもガル・ガドットに一際大きな声援が
DCのパネルも「ジャスティス・リーグ」の出演者たちが客席から登壇!その予告編がまた素晴らしく「アクアマン」映像もワクワクもの!ですが僕が興奮したのは、今後のDC映画のラインナップがロゴを提示する形で発表され、映画「フラッシュ」のタイトルが「フラッシュポイント」と告知されたこと! 本エピソードは原作でも衝撃的な話で要はフラッシュが時空を超え歴史を変えたことで世界が大変に。TVシリーズ「フラッシュ」シーズン3もこれがベース。つまり本作はDCの映画世界をゆるがす作品になる?
ステージ上の白いコーデのガル・ガドット様も美しすぎて(笑)。彼女はファンに対し「ワンダーウーマン」の成功を「あなたたちのおかげ」と感謝のコメント!ガルへの声援はひときわ大きく「ジャスティス・リーグ」をひっぱるのはワンダーウーマン!なお去年はここにちゃんとスーパーマンことヘンリー・カヴィルがいたのですが今年はいない!スーパーマンの姿はまだ先のお楽しみですね!
この他、僕が参加したパネルは「レギオン」「インヒューマンズ」。ホールHの次に大きい“ボールルーム20”で開催。「レギオン」の主役デビッド役のダン・スティーヴィンズはTVドラマ「ダウントン・アビー」を経て映画「美女と野獣」の主演でもあり人気絶好調!「インヒューマンズ」はマーベルのTV部門のトップ、ジェフ・ローブが司会となって出演者たちや映像を紹介。ジェフ・ローブは「レギオン」のパネルにも参加。マーベルは、映画はケヴィン・ファイギ、ドラマはジェフ・ローブの二強体制のようです。
「インヒューマンズ」とは超人族。僕はこのコミックスに出てくるメデューサという美女が好きなのですが、今回上映されたフッテージでメデューサが、赤い長い髪の毛を自由自在に操り相手を倒すシーンがお披露目!原作のイメージ通りで僕は興奮しました!この作品は1話と2話がIMAXで劇場公開され、続きをABCテレビで放送という大胆な試み。日本でもこの方式でリリースしてほしいです。
興奮して会場の外に出ると「キングコング:髑髏島の巨神」の巨大な骨が!去年この場所は映画「バットマンvs スーパーマン ジャスティスの誕生」に登場したスーパーマンの銅像とバットモービルが飾られていました。SDCCはこのように他のコンテンツも充実しており、僕が参加できたのはその一部です。現地に行っていてもその全貌がつかめないビッグなイベントです!