オープニングを飾る特別招待作品はシルヴィア・チャン監督の「相愛相親」で、クロージングはアッバス・キアロスタミ監督の遺作「24フレーム」を上映。ほかにウォルター・サレスなど5か国の監督によるオムニバス「時はどこへ?」、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督の「サムイの歌」、ヴィヴィアン・チュー監督の「天使は白をまとう」、ワン・ビン監督の「ファンさん」に加え、日本から原一男監督の新作「ニッポン国VS泉南石綿村」、園子温監督の連続ドラマの特別編集版「東京ヴァンパイアホテル 映画版」といった注目作品が集まった。
またこの原一男監督が審査員長を務めるコンペティション部門では、キルギスタンのアクタン・アリム・クバト監督の「馬を放つ」はじめ、インドネシアのカミラ・アンディニ監督の「見えるもの、見えざるもの」、フィリピンのアドルフォ・アリックス・ジュニア監督の「暗きは夜」、台湾のホアン・シー監督の「ジョニーは行方不明」、中国のシュー・ビン監督の「とんぼの眼」など9作品が最優秀作品賞などを競う。
クラシック作品も見逃せない!
特別招待作品のクラシック部門ではドキュメンタリーの父、ロバート・J・フラハティ―監督が妻と共同でサモアの生活を描くサイレント映画の製作50年後に、島を再訪した娘モニカの尽力で完成したサウンド版「モアナ(サウンド版)」をデジタル修復版日本初上映。またキン・フー監督の傑作をデジタル修復版で贈る「山中傳奇」を特別上映。さらに没後40年となるジャック・ターナー特集上映と題し、代表作「私はゾンビと歩いた!」「夕暮れのとき」を紹介する。
聴覚障碍者向け鑑賞会、批評フォーラムなども
このほかにもフランスの映画評論家ジャン・ミシェル・フロドンを招いて国際批評フォーラム『映画批評の現在、そして未来へ』を開催。親子で映画&聴覚障碍者向け日本語字幕付き鑑賞会(事前予約制)として、「グーグーだって猫である」などを上映。映画祭中に様々なトークイベントやセミナーを開催する。チケットは11月3日より発売される。詳しくはホームページを参照してほしい。