パンク全盛期のロンドン。不思議な女の子に出会ったパンク少年は一瞬で恋に落ちる。だが彼女は四八時間後には去って行く運命だった……
TV「アメリカン・ゴッズ」の原作者でもあるニール・ゲーマンの短編小説を、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」のジョン・キャメロン・ミッチェルがフィリッパ・ゴスレットと共同で脚色、監督したファンタジックなラブストーリー。
主演は「20センチュリー・ウーマン」のエル・ファニングと、ジュリアード音楽院卒業後すぐに抜擢された舞台『夜中に犬に起った奇妙な事件』で史上最年少のトニー賞主演男優賞受賞者となった注目の新鋭アレックス・シャープ。「LION/ライオン 25年目のただいま」のニコール・キッドマンが地元のパンクのゴッドマザー的存在で共演している。ほかに「フランス組曲」のルース・ウィルソン、「パディントン」のマット・ルーカスといったベテランが脇を固めている。
1977年のロンドン。エリザベス女王在位25周年に人々が沸く中、パンクにはまっている少年エン(シャープ)は、親友のヴィック、ジョンと共にライブハウスへ繰り出す。そこはこの界隈のパンクシーンのボス的存在であるボディシーア(ニコール)の店だ。ライブの後、エンたちは打ち上げパーティーに潜り込もうとするが道に迷ってしまい、かすかに聞こえる音楽を頼りに古い一軒家にたどり着く。
そこはお目当ての場所ではなかったが、ドアを開けたステラ(ルース)がヴィックを気に入り三人を入れてくれた。エンはパーティーで女の子に話しかけられないので家を探索し、反抗的な瞳が美しい少女ザン(エル)と出会う。おずおずと会話を交わすと、ザンはパンクを気に入ったようだ。家にいたのは風変わりな海外からの旅行者のような人々だったが、ザンは出発まで四八時間しか時間がないと、エンに同行してパンクを体験しようとするのだが……
2017年度作品。1時間43分。英=米映画。ギャガ配給
©Colony Films Limited. 2016