「大いなる幻影」「恋多き女」リバイバル
神奈川県・川崎市アートセンターは10周年記念事業としてフランスのジャン・ルノワール監督の古典的名作2作を配給、公開する。一つはジャン・ギャバン主演の「大いなる幻影デジタル修復版」で3月2日まで同センターで上映中。この後、シネ・リーブル梅田など全国で順次公開。1937年製作の本作は、第一次世界大戦下、ドイツの捕虜収容所を舞台に、自由を求め脱走を繰り返すフランス人将校たちを描く。
もう一つはイングリッド・バーグマン主演の「恋多き女 デジタル修復版」。こちらは同センターで3月3日より公開され、やはりその後全国順次公開。20世紀初頭のフランスを舞台に、ポーランドから来た美しい公女が巻き起こす恋愛騒動を描く1956年作。共演はジャン・マレー、メル・フェラーほか。
マシュー・モリソンのコンサート開催
人気ドラマ「glee /グリー」のシュースター先生役で知られるブロードウェイ・ミュージカルスター、マシュー・モリソンが来日ソロ公演を行なう。2月24日に行なわれる『マシュー・モリソンinコンサート』は、16時開演の『ブロードウェイ/アメリカンソングブック バージョン』と19時30分開演の『ブロードウェイ/ポップヒッツ バージョン』の、それぞれセットリストが一部変わる2公演。会場は東京・渋谷文化村のオーチャードホールで、チケットぴあなどで発売中。
無声映画上映会で喜劇大会
第715回無声映画鑑賞会が2月27日、東京・日暮里サニーホール・コンサートサロンで開催。今回は“爆笑喜劇四連発! ”と題して中編「ロイドの巨人征服」(1923)はじめ、「キートンの警官騒動」(1922)、「ローレル&ハーディの二人の水兵」(1928)、「ルンペン人生 失恋の巻」(製作年不詳)の短編を上映する。弁士は澤登翠ほか。
新作キャンペーンで来日した映画人たち
テリー・ジョージ監督
20世紀の大罪と言われる、“アルメニア人大虐殺”という隠れた史実に翻弄された男女の運命を描く新作「THE PROMISE /君への誓い」(公開中)のテリー・ジョージ監督が1月22日来日。24日プレミア上映イベントを実施した。『私の「ホテル・ルワンダ」を見たことで日本で署名活動が起きたことを今回初めて知りました。こうして来日が実現し嬉しく思います』と挨拶し、『もし今回この映画を誰かに勧める機会があれば、単なる難民映画ではなく、“2018年最高のスーパーヒーロー映画だった”と伝えてほしいです。ここに描かれた人々はリアルなヒーローですから』と思いを述べた。
ダニエラ・ヴェガ
今回のアカデミー賞外国語映画賞候補になっている「ナチュラルウーマン」(2月24日公開)で主演を務めたダニエラ・ヴェガが1月29日来日。トランスジェンダーである主人公マリーナを演じたダニエラ自身もトランスジェンダーで、都内の高等学校で映画を見た生徒たちと本作についてディスカッションを行なった。
差別を受けても自分らしく生きるマリーナに感動したという生徒に、『これはマリーナが逆風に立ち向かうことで、愛する人を失った喪失感を乗り越え成長する物語です。春を迎える喜びがあるのは秋も冬も知っているから。見返りを期待しない愛を持つことが冬を乗り越える一番の方法。でも冬が来ても心配しないで。なぜなら雪の下には常に花が咲いているからです』とダニエラは訴えた。
日本アカデミー賞優秀作品賞発表
日本における映画芸術・技術・科学の向上を目指して誕生し、今回第41回を迎える日本アカデミー賞の優秀賞が発表された。優秀作品賞には「君の膵臓をたべたい」「三度目の殺人」「関ヶ原」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「花戦さ」が選出され、優秀外国作品賞には「ダンケルク」「ドリーム」「美女と野獣」「女神の見えざる手」「ラ・ラ・ランド」が選ばれた。またこれら優秀作から最優秀賞を決定する授賞式は3月2日開催。