ルーク・エヴァンズ主演の伝記ドラマ
DCコミックの世界一有名な女性ヒーロー、ワンダーウーマンはいかにして誕生したのかを解き明かす、原作者ウィリアム・マーストン教授の生活を追った伝記映画であり、愛情物語だ。
マーストンは心理学教授だったが、互いに愛情を持つ二人の女性と生活するため職を失い、自らの研究理論を世間に伝えるためコミックブックの作者となって“ワンダーウーマン”を生み出したのだ。
監督・脚本のアンジェラ・ロビンソンはTV「Lの世界」で知られているが、本作でも女性同士の愛情を不自然さを感じさせることなく描き、同時にマーストン教授の心理学的信念を伝えることに成功している。
「美女と野獣」のルーク・エヴァンズがマーストン教授に扮し、「ザ・ギフト」のレベッカ・ホールがその妻エリザベスに、「ネオン・デーモン」のベラ・ヒースコートが彼らと生活を共にするオリーブに扮している。
〝地上最強の美女〞はいかにして生まれたのか?
ラドクリフ大の心理学教授だったマーストンはDISC理論という学説を主張し、妻エリザベスと共に研究を行なっていたが、新年度に講義を受けていたオリーブが助手になる。
3人は研究を進め、夫妻が試作していたウソ発見器もオリーブのインスピレーションで完成する。そして3人は互いの気持に気づくようになっていく。3人が3人とも、ほかの二人に対して愛情を持っているということに。
紆余曲折を経て3人は共同生活を送るようになり、子供たちも生まれるが、世間は常識外の彼らに対して不寛容だった。マーストンは職を奪われ、エリザベスも研究生活を離れて秘書として働かざるを得なくなる。
やがてマーストンは自らの心理学理論の世間への実践のため、コミックブックにすることを思いつく。「ワンダーウーマン」の誕生だ。作品は大人気になるが、その描写が良識団体のやり玉に挙げられてしまう……