「職なし、夢なし、居場所なし」のNY女子をレナ・ダナム本人が熱演
海外ドラマ『GIRLS/ ガールズ』の大ヒットや、ファッション誌ヴォーグの表紙を飾るなど、今や世界中の注目を集めるレナ・ダナム。 長編劇場デビュー作である本作『タイニー・ファニチャー』では、2010 年にわずか24歳で SXSW 映画祭でグランプリに輝き、インディペンデ ント・スピリット・アワードでは最優秀初脚本賞にも選ばれ、次世代を担う映画監督・脚本家として彼女の名を一躍世界に知らしめた。
「職なし、夢なし、居場所なし」。そんな主人公のニューヨーク女子をレナ・ダナム本人が、そして彼女の実際の母親であり芸術家であるローリー・シモンズが母親役を、実際の妹も妹役を演じ、さらにレナ自身の自 宅を撮影に使用するなどして撮られた本作は、自伝的要素が色濃く反映されている。 本作の作風は『GIRLS /ガールズ』の原点とも言えるもので、ドラマファンにとっても注目の作品だ。
主人公は大学を卒業し、彼とも別れてニューヨークの実家に戻ってきたオーラ。芸術家として成功を収めた母と、スマートで才気に溢れた妹の間に挟まれ、家には居場所がない。ネット上の有名人であることを鼻にかけている変人ジェドとパーティーで意気投合するが、特に恋愛に進展する様子も無さそう。ようやく始めたバイト先のイケメンシェフとデートの約束を取り付けるもすっぽかされ…。行き場のない想いとぽっちゃり系の体を持て余し、オーラはどのように自分の進む道を選択するのか…。
『GIRLS/ ガールズ』と同様、これまでメディアで描かれてきた女性像を軽やかに塗り替えて新たな 20代女性のリアリティを描いたことで、国境を越えて若い女性を中心におおきな共感を呼びました。
東京でわずかなイベント上映のみだった本作は、チケット完売が続出、女性中心の観客で満席となり、映画ファンから高い関心を集めてきた。製作から8年、待望の正式なロードショーが実現する。
タイニー・ファニチャー
8月、シアター・イメージフォーラムにてロードショー