ファン悶絶です!マイケル・パレの取れたてインタビューです!34年ぶりにデジタル・リマスター版でリバイバル公開される80年代のロックンロール魂映画「ストリート・オブ・ファイヤー」。いまもこの映画を熱狂的に愛して止まないファンがたくさんいる永遠の名作。なんでこの映画は今も輝いているのか、なんで主人王トム・コーディは今もファンの心をひきつけてやまないのか、それを知りたい人はぜひこの機会に劇場で大迫力でこの映画を見てほしい。そしてSCREENは主人公トム・コーディを演じたマイケル・パレに独占インタビュー。さあご覧下さい!    文:まつかわゆま

1984年に公開され、SCREENの読者選出ベストテンで1位に輝いた「ストリート・オブ・ファイヤー」。いまでも熱烈なファンがいる作品で、この度デジタルリマスターによるリバイバル上映が実現。7月21日からシネマート新宿で大きなスクリーンにトム・コーディが甦る!! というわけで、トム・コーディを演じたマイケル・パレの独占インタビューをお送りします。

インタビューはインターネットを介して行われました。モニターに現れたのは、にこやかなマイケル・パレ。59歳になった今も、甘さと精悍さがないまぜになったハンサムなルックスは変わらず、ナイス・ミドルな深みを増して、いい感じ。

シューティングの合間を利用してのインタビューということで、マイケルは車の中、助手席に座っているところでした。

「ストリート・オブ・ファイヤー」のすべてを覚えている。
プレッシャーもあったけど最高の思い出だよ

――シューティングの途中、ということですが、今撮っていらっしゃるのはどんな作品ですか?

「テレビ・シリーズの撮影で、『SEVEN DAYS ALIVE』というタイトルの作品です。『96時間』のようなストーリーで、私はラスベガスの刑事を演じています。中国系の二人の友人が、それぞれのガールフレンドと娘を誘拐されて、その行方を追います。僕の役は、グッド・コップだけどちょっとバッド・コップでもある、というところかな。2月からオンエアの予定です。日本でも見てもらえるといいですね」

――では、さっそく「ストリート・オブ・ファイヤー」のことを。日本では本当に熱烈なファンのいる作品ですが、マイケルさんにとっての「ストリート・オブ・ファイヤー」とは、どんな作品だったのでしょうか。

「『ストリート・オブ・ファイヤー』は僕にとって初めてのビッグバジェットのハリウッド映画でした。僕はまだ24歳で、わずか3作目の出演作でした。大規模な作品の主演で、とにかく圧倒されましたが、自分にとって一番の思い出の作品ですね。撮影中、いろんなことがありましたが、毎日何があったかを全て鮮明に覚えています。最高の思い出です。
もちろん、もの凄いプレッシャーがありました。当時のユニバーサル作品の中でも大規模予算の作品でしたし、ダイアン・レインはローレンス・オリヴィエと仕事をしていたようなベテランでした。ブロードウェイの舞台出身の俳優もいたし、監督のウォルター・ヒルはすでに何本もののビッグヒットを出していたし。そんなすごい人たちに囲まれて、自分は2年前までニューヨークのレストランで働いていた24歳のただの男で、それがわずか2年でハリウッド映画の主演になっていたのですからね」

――ダイアン・レインとのラブシーンに苦労したというお話を聞いたことがあります。セリフはアフターレコーディングになってしまったとか

「共演者に恋することはよくあることのようですが、僕もまさにトム・コーディのようにダイアン・レインに恋をしました。トム・コーディになりきっていましたからね(笑)。 でも、マイケル・パレという自分自身では彼女にとって役不足だということもわかっていました(笑)。
実はこれが僕の映画人生における初のラブシーンだったのです。ダイアン・レインは17歳の少女、まわりに3台のカメラがあって、スタッフがたくさんいて、そんな中我々はほとんど裸のような状態でベッドにいる…。キスシーンではその瞬間に我を見失いましたね。本当に、想像したこともないストレンジな状況でした(笑)」

家族のために僕が料理を作ることもよくあるよ。
フレンチとかイタリアンとかね

――「ストリート・オブ・ファイヤー」には日本でも熱狂的なファンの人がいて、映画の中で使われた車がいま日本にあるのをご存知ですか?

「赤い1955年型マーキュリー・コンパーチブルですね。もちろん知っています。日本のファンクラブの方に聞きました。僕はあの車で初めてスティックシフトの運転法をおぼえ、バタフライナイフの使い方を覚えました。おかげで料理の時にナイフを使うのもより上手くなりました(笑)。このバタフライナイフと、ウィレム・デフォーとの戦いに使ったハンマーはまだ持っていますよ。引っ越しが多かったのでNYの弟の家に預けていましたが、またLAに戻ったので返してもらおうかな。ああ、それからトム・コーディが履いていたブーツ、まだ自分で履いてます(笑)」

――物もち、いいですね~(笑) 今、料理の話をしてらっしゃいましたが、今でもよく料理なさるんですか?

「料理は大事ですよ。家族のためにもね。家族と一緒に朝食をとり、夕食をとるのが楽しみです。僕が作ることも多いんですよ。イタリアンやフレンチが多いかな。最近は女房が中華やビーガン料理に凝っているのでそういうのも作れるようになりました。今挑戦しているのはパエリア、ですね。
息子が一人いて、25歳になったので学業と仕事のため独立していますが、ちょうど明日誕生日なんですよ。だから明日は職場まで迎えに行って、僕が料理して誕生日を家族で祝おうと思っています」

――じゃあ、いつか副業にレストランを開いたりして?

「ははははは。トム・コーディ・イタリアーノ、とかね(笑)。でも自分ではやらないな、人を雇ってやらせることはあるかもしれないけど(笑)。
今は俳優としてのキャリアに邁進したいですね。テレビと映画の両方で。プロデュースもやってみましたが俳優業と両立させるのは難しい。それでも動きそうな企画もあります。「John Becker Mystery」というテレビ・シリーズです。いくつかのエピソードで監督にも挑戦する予定もあるんですよ」

――それは楽しみですね。仕事と家族以外で、なにか夢中になっていることなどありますか?

「そうですね、サーフィン、だな。もう12年間しています。ヴェンチュラのシー・ストリートというビーチでいつも海に入っています。他はね……、やはり仕事かな。結構忙しくしています(笑)」

途中で撮影のため中断したり、衣装替え(といってもTシャツを変えただけでした)のため中座したりと、ほんとに撮影中!!という感じでしたが、始終にこやかで陽気なマイケル・パレ。ファンに長~く愛されているわけがわかった気がしました。

掲載用にマイケル本人が送ってくれた「最近の僕の写真」です。
作品の舞台裏の写真が多いみたいですね。サンキュー!マイケル

「ストリート・オブ・ファイヤー」作品紹介

画像1: 「ストリート・オブ・ファイヤー」作品紹介

「ロックの寓話」「いつか、どこかで…」という字幕で始まる「ストリート・オブ・ファイアー」。架空の町リッチモンドに、この町が生んだロック・スター、エレン・エイムが帰ってくる。凱旋チャリティ・ライブの会場は盛り上がり、ブラスターズの演奏の次にいよいよ現れたエレンがシャウトする”Now here Fast”に聴衆が総立ちになる中、黒皮のライダーズジャケットに身を包んだバイカ-集団ボンバーズが現れ、舞台上のエレンを抱え上げ、連れ去ってしまう。
会場にいたダイナーの女主人リーヴァはエレンを助け出せるのはあの男しかいない、と今は町を離れている弟トム・コーディに連絡する。トムとエレンはかつて恋人同士だったが、歌手を目指すエレンのためにトムは彼女の前から姿を消したのだ。ロングコートにブーツといういでたちで町に舞い戻ったトム・コーディは、エレンのマネージャー、ビルの申し出を受けエレンの救出を請け負う。酒場で絡むバーテンをぶちのめした女兵士マッコイを相棒に、チンピラが置いていった真っ赤な1955年型マーキュリー コンパーチブルに乗り込んで、ボンバーズのアジトへと向かう。
ボンバーズを蹴散らし、エレンを奪回したトムたちだったが、エレンはトムがビルの申し出た報奨金目当てに救出に来たと誤解してしまう。しかし、その誤解が解けたとき、トムとエレンの間にはかつての恋の炎が再び燃え上がるのであった。一方でメンツをつぶされたボンバーズとそのリーダー、レイブンの怒りはトムだけでなく、リッチモンドの町に向けられていた。果たしてトムは町を救うことができるのか、そしてエレンとの恋の行方は…?!

監督 ウォルター・ヒル
出演 マイケル・パレ、ダイアン・レイン、ウィレム・デフォー、エイミー・マディガン、リック・モラレス、ビル・パクストン
7月21日公開。1984年度作品。1時間34分。アメリカ映画。コピアポア・フィルム配給

©1984 Universal Studios. All Rights Reserved.

画像2: 「ストリート・オブ・ファイヤー」作品紹介

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