これぞ水中の「スター・ウォーズ」!
アクアマンはすでに『ジャスティス・リーグ』にヒーローチームの一員として登場しているが、単独映画はこれが初めて。当初から注目度が高かったわけではないが、批評家から『これぞ水中の「スター・ウォーズ」!』『「ダークナイト」以来の最高のDC映画』と絶賛評が相次ぎ、全米をはじめ42か国で初登場一位を獲得する特大ヒットを記録。世界中で異例の盛り上がりをみせている。
このヒットの立役者ともいえるのが、アクアマンを演じるジェイソン・モモアとヒロイン役のアンバー・ハード。アンバーの役どころは海底王国の王女メラ。一匹狼として生きてきたアクアマンは、メラと反発しながらも、地上征服を狙うアトランティス帝国の野望を打ち砕くべく、危険と隣り合わせの旅路を行くことになる。このインタビューでの掛け合いからも、映画に欠かせない二人の相性の良さが感じられた。
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この作品で描かれる“海底の世界大戦”は圧巻の一言に尽きるよ
ーーこのプロジェクトを引き受けたとき、どういうお気持ちでしたか?
僕は「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」を監督したザック(スナイダー)と6、7年前にサインしたんだけど、そのときは単独の映画をやることになるとは思っていなかった。だから、とてもクールだよ。
それは知らなかったわ。
「バットマンvsスーパーマン」では僕はほんの一瞬出ただけだけど、ザックはこれから何をやりたいかについて僕に話してくれた。僕たちは次に「ジャスティス・リーグ」を作った。それから、ジェームズ(ワン監督)が引き継いで、次のレベルに持っていったんだ。そして、僕はついにバットマンを負かした(笑)
ーー実際に完成した本作をご覧になってみていかがでしたか?
英雄のオリジン・ストーリーがみごとに綴られていたよ。一人の少年が超人的な能力を身につけ、一人前の男に成長し、最後は王になる。けれどもこの男は片時もユーモアを忘れない。命がけで戦っている最中でもね。ジェームズが描く“海底の世界大戦”は圧巻の一言に尽きるよ。
製作チームはメラを“かよわいプリンセス”にしなかった。それがこの作品の素晴らしいところね。メラをこんなふうに描いてもらって本当に感謝しているの。メラは独立した女性で、自主性も行動力もある。観客の皆さんも強い女性キャラクターをもっと見たいと思っているんじゃないかしら。メラはあらゆる点でたくましい。アクアマンと互角にわたりあえるのよ。彼に救われることもあるけれど、それと同じくらい彼を救うの。
ーースーパーヒーローのスーツの着心地はいかがでしたか?
僕は多分、セットで最も過剰に騒ぐ人だったと認めるよ。僕は「カット!」と言われた途端、すぐにスーツを脱いだ。このかわいそうな女性(アンバー)は、スーツを着たままだった。多分あなたが脱いだのは一度だけだよね。なぜって、脱げなかったわけだから。
そうよ。基本的にランチタイムだけ脱いだの。トイレに行かないといけなかったから。トイレに行くにも全部脱がないといけなかったのよ。
ヘンリー(カヴィル)も同じだった。「バットマンvsスーパーマン」のとき彼は一日中ずっとトイレを我慢しないといけないんだと言っていた。僕は「ノー!」って感じだったよ。だから僕はスーツを脱ぎ着できるようにしてもらった。僕は間違いなく、大騒ぎするやつだからだよ(笑)
映画の私たち二人の関係はセットでの関係ととても似ていたの
ーー現場は和気あいあいとした雰囲気だったようですね。
彼女はとても熱心な読書家なんだ。現場でも彼女はずっと本を読んでいた。でも僕はそういう人を見るとちょっかいを出したくなるんだ。「ヘイ。何を読んでいるの? 何をしているの?」って。それである日、僕は彼女の本を取って、最後の方のページをちぎったんだ。彼女はその本をほとんど読み終えかけていたのに。
あなたはそれを撮影が終わってから返したのよね?
そうだよ。でも最後のページが残っていなかった(笑)
そのとき私は言ったの。「スタジオは私を首にするかもしれないけど、私はアクアマンの命を奪う」って(笑)。でも、とてもおかしかったわ。映画の私たちの関係は、セットでの私たちの関係ととても似ていたの。私たちのキャラクターにもそれが反映されていたのよ。そういったことがね。
まったくそうだよ。