マーベル史上最高のアメコミから生まれた、史上最強の女性ヒーロー
2011年に公開されたシリーズ第4作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』では1960年代、2014年の第5作『X-MEN:フューチャー&パスト』では1973年と2023年の2つの時代を描いた。2016年公開の前作『X-MEN:アポカリプス』では紀元前2600年から1983年へと舞台を変え、人類初のミュー
タントで最恐のパワーを持つアポカリプスとのシリーズ最大級の壮絶な戦いが繰り広げられた。この時、巨大なる脅威に大打撃を与えたのが今作『X-MEN:ダーク・フェニックス』の主役となるジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)だった――。
⼈類を救う戦いから10年。巨⼤な脅威・アポカリプスへの壊滅的な⼀撃を与えたのは、サイコキネシスとテレパシーの特殊能⼒を持つX-MENのメンバーであるジーン・グレイだった。しかしジーンは、宇宙ミッションでの事故が原因でダークサイドが増殖し、内に封じ込められていたもう一つの人格<ダーク・フェニックス>を解き放ってしまう。そして訪れる、世界の危機。全宇宙の破滅を⽌めるため、X-MENがジーンの〈悪〉に⽴ち向かう。
『X-MEN:ダーク・フェニックス』の原作「ダーク・フェニックス・サーガ」は、1980年代の初頭を飾った重要エピソードであり、現在でも半世紀に及ぶ『X-MEN』の歴史の中でも代表的な、不朽の名作として知られる。シリーズ中ではもちろん「アベンジャーズvs.X-MEN」など、その後のアメコミ界隆盛の礎となった伝説的作品であることから、映画化への期待が最も高かった。今回、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』以来シリーズ全作品のプロデューサーを務め、満を持して初監督作に挑んだX-MENのすべてを知る男、サイモン・キンバーグが、自身もかねてからファンだったという原作について語るコメントが到着した。
監督はまず「私にとって、ダーク・フェニックスはX-MEN史上というか、あらゆるコミック史の中で特にお気に入りのコミックだった」と、自身も「ダーク・フェニックス・サーガ」のファンであったと明かす。さらに「今回、このシリーズのために脚本を書き、製作をするというすばらしいチャンスを手にしたが、ストーリーテラーとしての私の究極の目標は、以前からずっと、いつの日か監督をすることだった。もしスーパーヒーロー映画を監督することになったら、“ダーク・フェニックス”を第一選択肢にするつもりだった」と、「ダーク・フェニックス・サーガ」を題材とした作品について、以前から監督作としての構想があったと語る。
監督するにあたって「今までの作品とは違って、オリジナルのコミックにもっと寄り添った忠実な形で、ダーク・フェニックスのストーリーを考えることから始めた。そうして、自分なりの作り方を感触で分かるようになった。考えるのではなく、映画にする方法を感じとして理解したという意味だ」と、製作や脚本の経験から、これまとは違う独自の演出スタイルを確立した。
「もっとキャラクターを中心にして、ジーンがダーク・フェニックスに変身することに焦点を当てるやり方にした。当然ながら、これは非常にSF的であると同時に、地に足がついたリアルなものにしなければならなかった。でも、これは自分を制御できなくなる人の話であって、その人の身近な家族への影響を描いた感じにする必要があった。そして、この家族はたまたま、スーパーパワーを持ったX-MENと呼ばれる人たちなんだ」と、彼らの物語をスーパーヒーローの遠い話だととらえずに、家族や仲間という非常に身近なテーマをリアルに感じてほしいと強調している。
マーベル史上最高のコミックを基に、史上最強のヒーロー、ダーク・フェニックスが覚醒する『X-MEN:ダーク・フェニックス』はシリーズ最終章として壮絶なクライマックスを迎えることになる。仲間として戦ってきたジーン・グレイの悪=ダーク・フェニックスに立ち向かうX-MENたち。果たして彼らは、無事に彼女の暴走を阻止することができるのか?
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