【ストーリー】
人を喰らわないと生きられない【喰種】が跋扈する街・東京。
不慮の事故により【半喰種】になってしまったカネキ(窪田正孝)は、
葛藤を抱えながらも喰種たちが集う喫茶店「あんていく」でトーカ(山本舞香)や、芳村(村井國夫)や四方(栁俊太郎)、ヒナミ(桜田ひより) とともに、ささやかながら幸せな毎日を送っていた。
そんなある日、突然現れた男・月山習(松田翔太)からとある場所に招待されたカネキ。
なんとそこは秘密の【喰種レストラン】で、月山は美食家〈グルメ〉と呼ばれる史上最悪な喰種だったのだ… 。
喰うか、喰われるか─。様々な思惑が交差する中、月山とカネキの生と正義を賭けた、
喰種VS喰種のバトルアクションが始まる。
トーカの“大切な何かを守りたい”という部分は凄く共感できました
2011年より「週刊ヤングジャンプ」にて連載が開始された「東京喰トーキョーグール」。
2014年からは「東京喰種トーキョーグール:re」として新編が連載され、全世界発行部数は累計4400万超え、アニメ・ゲーム・舞台といった様々なコンテンツで熱狂的な人気を誇る。
2017年には映画『東京喰種 トーキョーグール』が公開され大ヒットを記録。待望の続編となる
『東京喰種 トーキョーグール【S】』では前作に続き主人公・金木研(カネキ・ケン)役を窪田正孝が続投しており、ヒロイン・霧島董香(キリシマ・トーカ)には山本舞香、そしてカネキの宿敵・月山習(ツキヤマ・シュウ)を松田翔太が演じている。更に鈴木伸之、小笠原海、白石隼也、木竜麻生、森七菜、桜田ひより、知英など若手実力派キャストが集結。
今作で挑戦したアクションシーンや共演者とのエピソード、最近観たオススメ映画などについて
山本舞香が語ってくれた。
ーー山本さん演じるトーカのアクションがとてもカッコ良かったのですが、練習はどのぐらいされたのでしょうか?
「練習期間は3日間で、基礎練習から始まり腹筋や背筋を鍛えるトレーニング、あとワイヤーアクションの練習など1日3時間ぐらいやっていました。中でもワイヤーが凄く難しくて、自分の力をどの程度ワイヤーに任せていいのかとか、どうしたら自分の力で回転(バク宙をしているように見せるように)できるのかということを考えながらかなり練習するのは難しかったです。ワイヤーアクションは自分の動きが制限されるので、思うように動けないことも多くて…。でも、コツが掴めてくると本当に自分の体が浮いているような感覚になるので、少しずつ楽しみながら練習していたのを覚えています」
ーーちなみに普段からジムで体を鍛えていたりしますか?
「いえ、ジムに通ったことはないです(笑)」
ーー意外です! 体の動きにキレがあったので普段から鍛えてらっしゃるのかと思いました。
「きっと編集でトーカの動きにキレがあるように見せてくださってるんだと思います(笑)。トーカがカネキを特訓するシーンは現場で振りをつけてもらいながら窪田さんと撮影していたのですが、窪田さんは凄くアクションが上手なので、おかげで私まで上手く見えたんじゃないかなと(笑)。それは実際に現場でも痛感しました。それからトーカは肩から赫子と言われる喰種特有の武器を出したり相手の赫子と戦ったりしますが、それは実際には無いものなので想像力でお芝居するしかなくて。でも、そういう感覚でお芝居することは凄く勉強になりました」
ーー現場での窪田さんはどのような感じでしたか?
「普段はフワッとした優しい雰囲気なんですけど、カネキとしてカメラの前に立った途端に声や空気感が変わるんです。優しいだけじゃなく、“ザ・座長”というドッシリとしたオーラも放ってらっしゃって、更に周りを気遣う素敵な方だなと思いました」
ーー月山習を演じた松田翔太さんはいかがでしたか?
「翔太さんは凄く現場を盛り上げてくださいました。と言っても“ウェーイ!”という軽いノリではなく(笑)、ボソっと面白いことを言うので、それがツボにハマってキャストもスタッフさん達も爆笑するみたいな。“もしかして翔太さん、本当にこういう人なのでは?”と思ってしまうぐらい自然なお芝居だったので(笑)、月山は翔太さんにしかできない役だと思いました。現場では“習様”と現場で呼ばれていて、翔太さんがクランクアップしたあとみんな“習様ロス”になってました(笑)」
ーー(笑)。お二人とのお芝居から沢山刺激を受けたのではありませんか?
「それは凄くあります。お二人が現場を盛り上げてくださったからこそ、私は気持ち的に楽にお芝居できたように思います。先輩方を相手に緊張してしまうこともなく、逆に楽しすぎてトーカ役に戻るのが大変といった感じで(笑)。今作で私と翔太さんは初めてこのシリーズに参加していますが、月山というキャラクターを全力で演じている翔太さんを見て“負けた…”と感じる自分がいました。もしも今後再びトーカを演じられる機会があるならば、今作の経験を活かして、トーカと山本舞香の成長を感じて頂けるようにしなければいけないなと思っています」
ーートーカに共感できる部分はありましたか?
「トーカは心を許したはずの親友・依子が人間であるという理由から突き放したりしますけど、それは依子のためでもあり、喰種を守るためでもあるんです。私自身も仲間を大切にしたい気持ちが強いので、トーカの“大切な何かを守りたい”という部分は凄く共感できました」
ーー喰種という存在をどんな風に捉えながら演じていましたか?
「人間は鳥や豚、牛を当たり前のように食べますけど、それと同じ感覚で喰種は人間を当たり前のように食べていると思うんです。なので赫子で戦うとき以外は喰種ということをあまり意識せずに、人間と同じ感覚でトーカを演じていました。とは言えカネキを守りたいとか喰種を守りたいという気持ちは大事にしていたので、凄く複雑な部分もありますけど、“喰種として生きるトーカ”というところに重きを置いて演じることはなかったです」
ーー完成を観てどう思われましたか?
「“これで正解なのか”“観た人はどう思うのか”“期待に応えられたのか”というのは自分ではわからないのですが、私なりのトーカは演じられたんじゃないかなと思います。というのも、試写を窪田さんと一緒に拝見したのですが、観賞後に“頑張ったね舞香”と窪田さんがおっしゃったので涙が出そうになって。カネキが痛みで苦しんでいる表情や、顔を真っ赤にして血管を浮かせているシーンは完成で初めて観たのですが、そういう窪田さんのお芝居は凄く勉強になったので、そういう方と一緒にお芝居ができて良かったなと試写を観て改めて実感ました」
ーーここからはSCREEN ONLINE読者のためにオススメの映画をご紹介頂きたいのですが、最近ご覧になった洋画や海外ドラマで面白かった作品を教えて頂けますか。
「Netflixで何か観ようと思って探していたらサンドラ・ブロック主演の「バード・ボックス」が目にとまって、観始めたらすっごく面白かったので“アタリ”だなと思いました(笑)。ずっとゾワゾワしながら観ていたのですが、ラストは少しホッとできて良かったなと思って。サンドラ演じる女性の子供達が凄く可愛いかったので“絶対に目隠しはずしちゃダメ〜! 助かって〜”と声を出しながら観てしまいました(笑)。オススメなのでまだご覧になってない方は是非観て欲しいです!」
ーーサスペンスやホラー映画はよくご覧になりますか?
「基本的に怖い映画は苦手なので、「バード・ボックス」のような作品は普段あまり一人では観ないんです(笑)。観たあとにお風呂に入る時とか怖いですし、カーテンの隙間から誰かと目が合ったらどうしようとか考えてしまって(笑)。でも「バード・ボックス」は一人でも観れました」
ーー普段はどんなジャンルをよくご覧になりますか?
「アクション映画に出ているアンジェリーナ・ジョリーが好きで、『ソルト』とか『Mr.&Mrs. スミス』とか観るとテンションが上がります。あと『キル・ビル』のユマ・サーマンも好きです。刀を使ったアクションがめちゃくちゃカッコ良くて! 実家にホームシアターがあるんですけど、小さい頃から『キル・ビル』と『キル・ビル Vol.2』を爆音で観ていました(笑)。 その頃からユマ・サーマンのことを“カッコいい女優さんだな”と憧れていたので、いつか『キル・ビル』のようなアクションに挑戦してみたいです!」
(インタビュアー・文/奥村百恵)
『東京喰種 トーキョーグール【S】』
7月19日(金)全国公開
監督:川崎拓也 平牧和彦
脚本:御笠ノ忠次
原作:石田スイ「東京喰種トーキョーグール」 (集英社ヤングジャンプ コミックス刊)
出演:窪田正孝 山本舞香 鈴木伸之 小笠原海 白石隼也 木竜麻生 森七菜 桜田ひより 村井國夫/知英 マギー ダンカン 栁俊太郎 坂東巳之助/松田翔太
配給:松竹
©2019「東京喰種【S】」製作委員会 ©石田スイ/集英社