「恐怖の報酬 オリジナル完全版」BD特典に完全新作映画が収録!
9月18日に国内初ディスク化となるウィリアム・フリードキン監督の「恐怖の報酬 オリジナル完全版」<最終盤>がリリースされる。そのブルーレイにフリードキン監督の映画キャリアを描いた最新ドキュメンタリー映画「フリードキン・アンカット」(2018/イタリア)が緊急収録されることが決定。完全な新作映画がこの商品で日本初登場となる。
「フリードキン・アンカット」は2018年べネチア映画祭でワールドプレミア上映され、最優秀ドキュメンタリー賞にノミネート、イタリアのアカデミー賞ともいわれる2019年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞、最優秀ドキュメンタリー賞にもノミネートされた長編ドキュメンタリー映画。アメリカでのリリースが8月に予定されている完全な新作映画だ。
「フレンチ・コネクション」(71)でアカデミー作品賞・監督賞ほか5部門受賞、「エクソシスト」(73)で全世界にオカルト・ブームを巻き起こしたフリードキンのインタビューを軸に、エレン・バースティン、ウィリアム・ピーターセン、ウィレム・デフォーなどのフリードキン作品出演者のほか、盟友のフランシス・フォード・コッポラ、フリードキンを敬愛するクェンティン・タランティーノやエドガー・ライトなど錚々たる面々がフリードキンについて語り、映画監督として、また一人の人間としてのフリードキンを浮き彫りにしていく。監督はフリードキン監督の最新作「悪魔とアモルト神父 現代のエクソシスト』(17)でラインプロデューサーをつとめたイタリアの俊英フランチェスコ・ジッペル。
フリードキンは世界的なヒット作や「恐怖の報酬」のような作家性を爆発させた作品など多くの重要作品を映画史に刻んできたが、ひとつのジャンルを突き詰めたスペシャリストとはならず、あらゆるジャンルに挑戦してきた監督。それゆえに“フリードキンとはいったいどんな監督なのか”という輪郭が見えづらかったのも事実。本作はドキュメンタリー映画から映画製作をスタートさせたフリードキンの映画監督としての姿、そしてフリードキンという人間がどういう人物なのか、ということに初めて迫った記録映画となった。
特に日本では未公開のフリードキンのデビュー作、テレビ・ドキュメンタリー『People vs Paul Crump』(62)は、実際に死刑宣告を受けた黒人ポール・クランプの無実を信じるフリードキンがそれを訴えるために製作した作品。あまりのパワフルさにポール・クランプが減刑されたという事実は非常に興味深く、フリードキンの人間性の一端を垣間見られる出来事だ。またフリードキンは妥協を許さない映画作りの鬼ともいわれているが、本作でも存分に吠えており、まさにフリードキンを理解する最良の作品ともいえる出来になっている。
さらにフリードキン×レフン監督の対談も収録!
そんな本作が緊急収録されるのが「恐怖の報酬 オリジナル完全版」<最終盤>ブルーレイ。40年前に監督に無断で約30分もカットされ、編集も完全に変更された不本意なバージョンで公開されていた「恐怖の報酬」が監督の意図する【オリジナル完全版】として日本で初めて劇場公開されたのが昨年11月。旧作の再上映としては異例の観客動員を記録する大ヒットとなり、今回のブルーレイは待望の国内初ディスク化となる。
その豪華版2枚組ブルーレイの<最終盤>には「フリードキン・アンカット」以外にも「ドライヴ」(11)のニコラス・ウィンディング・レフン監督がフリードキンの心の内に迫ろうとして窮地に立たされる緊張感あふれる約77分の対談のほか、フランスの映画評論家による解説、ニューヨークでの撮影時の貴重な現場映像(音声なし)など、200 分を超える映像特典が収録。さらにはフリードキンの日本独自の最新インタビュー記事を含む全 88P の解説書が付属するなど、「恐怖の報酬」だけでなく、ウィリアム・フリードキン監督を知るうえでの全映画ファン必携といえるアイテムだ。