⽣涯を美術品に捧げた男がたどり着いた、真に値打ちある⼈⽣とは?
本作は、⻑編デビュー作でベルリン国際映画祭クリスタル・ベア賞受賞、過去4作品がアカデミー賞®外国語映画賞フィンランド代表に選出され “フィンランドを代表する監督”と称され名⾼いクラウス・ハロ監督の最新作。
主人公は、家族よりも仕事を優先して⽣きてきた年⽼いた美術商のオラヴィ。ある⽇、⾳信不通だった娘から電話がくる。問題児の孫息⼦オット―を職業体験のため数⽇預ってほしいというお願いだった。
その⽮先、オラヴィはオークションハウスで⼀枚の肖像画に⽬を奪われる。価値ある作品だと確信したが、絵には署名がなく、作者不明のまま数⽇後のオークションに出品されるという。オットーとともに作者を探し始めたオラヴィは、その画⾵から近代ロシア美術の巨匠イリヤ・レーピンの作品といえる証拠を掴む。どうしても「幻の名画」を⼿にいれたいオラヴィは資⾦繰りに奔⾛するが、その過程で想像もしていなかった娘親⼦の過去を知る――。
アカデミー賞®ショートリスト選出、ゴールデングローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた監督の前作『こころに剣⼠を』の脚本家と再タッグした本作は、トロント国際映画祭へ正式出品、その後、世界各地の映画祭で上映され喝采万来。国宝級の絵画を多く所蔵するフィンランド国⽴アテネウム美術館や現地ギャラリーの全⾯協⼒のもと、街とともに歳を重ねたオラヴィの⼈⽣を愛でるかのように、ひとりのプロフェッショナルの⽣きざまを丁寧に描き出した。
⽣涯を美術品に捧げた男がたどり着いた、真に値打ちある⼈⽣とは? 「幻の名画」に込められた真実が明かされるとき、すれ違う家族の秘めた想いが絆を紡ぎだす。
ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像
2020 年2 ⽉28 ⽇(⾦)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか公開
配給:アルバトロス・フィルム、クロックワークス
© Mamocita 2018