高杉真宙初主演・1月31日公開映画『前田建設ファンタジー営業部』インタビュー

2020-01-30

高杉真宙前田建設ファンタジー営業部上地雄輔岸井ゆきの本多力町田啓太六角精児小木博明注目情報インタビュー

1月31日公開の『前田建設ファンタジー営業部』。主演を務める高杉真宙を直撃！見どころや撮影秘話など熱く語ってくれました。

見どころは、掛け合いと熱量ある演技！

――映画『前田建設ファンタジー営業部』の見どころを教えてください。
高杉　それぞれのいろんな職種の人が集まっているからこそ、バラバラな感じで、かみ合ってないんですが、この映画だから成り立っていて、笑えるところがたくさんあります。話が建設業界でわからないと思う人もいるとは思うんですけど、そこに重点を置いていないというか。この映画の見どころで言えば、掛け合いとキャストのみなさんの熱量ある演技だと思いますので、何も考えず観に来ていただければと思います。

――演じた役柄は今どきの若者という感じで、冷めたところから話が進むにつれ、熱量が上がる役柄でしたが、演じるにあたって難しかったですか？
高杉　ストーリーの流れにほぼ準じて、撮影したこともあり、クールな演技から熱量のある演技を行ったり来たりすることなく演じられました。熱量のバランスをみるのに少し時間が掛かったので、現場に入って調節しつつ熱量の冷め加減と乗っていくところは乗っていく、引くところは引くというバランスが難しかったです。キャストのみなさんの様子を見ながら徐々に熱量を上げていけたのは良かったです。

――キャストの掛け合いや個性のぶつかり合いのある現場では、どのように演じましたか？
高杉　基本的には台本に忠実なんですけど、割と自由に監督も許してやらせてくれるので、ライブ感があったかなと思います。元々かみあっていないのは、役でもあり、合わせに行かない感じが、いい感じにライブ感へと発展したと思っています。僕が演じたドイくんは上手く受け流していくキャラクターなので、みなさんの様子を見ながら演じられました。

――ライブ感があったということですが、アドリブが多かった方は？
高杉　大人チームのみなさんじゃないですか。勘弁してほしいです（笑）。僕は乗っていける役でなかったのが残念なくらいで、本当に面白かったですね。どこかで真似したいなと思いました。テンポと間というのを掴むのがなかなか難しいことなので、真似しようとしても難しいんですけどね。たくさん学ばせていただきました。

台本を読んでみての印象は・・・

――映画のタイトルを見ただけでは何の映画かわからないと思いますが、台本を読んでみてどういう印象を持ちましたか？
高杉　出演のお話をいただく前から、実は前田建設さんのことは知っていて、部署の名前は憶えていなかったんですが、何の話か分からないところから、台本を読んでみて、おもしろいなと、脚本がヨーロッパ企画の上田さんで、監督が英（はなぶさ）監督だったので、それだけでも演じてみたいなと思ったことを覚えています。

――高杉さんが実際にファンタジー営業部に属していたら、最初から熱意をもって取り組めますか？
高杉　最初から熱意をもってやりたいなと思います。企画・設計はするものの、実際には作らず心の中で作るという発想、僕はめちゃくちゃおもしろそうじゃんと思っちゃいます。他の業務もあって、残業になったり考えると、難しいのかもしれませんが、おもしろそうだけで動ける人でありたいと思ってます。普段働いている建設のみなさんでなければ、このファンタジー営業部はできないことで、知識と技術がないとできないことなので、やってみる価値があるんではないかと思いました。

――これまで学生役の多いイメージの高杉さんですが、スーツを着てのサラリーマン役ということで、何か役作りをしましたか？
高杉　気持ちの部分では調整はしましたが、見た目の部分では特に役作りということはしなかったですね。学生役よりもスーツを着て演じることのほうが多くなりました。

建設会社ならではのダムやトンネルの現場での撮影も

――普段は入れない・見られない建設現場での撮影いかがでしたか？
高杉　めちゃくちゃテンションあがりました。ダムもトンネルも感動しました。ある意味ファンタジーの世界に入ったような感覚でした。地中には大きいもぐらに、ダムでは大きなクジラに出会ったような感じです。ダムって精密機器なんですよ。石の塊だと思っていたんですが、計算されて作られていたんだというのもわかりました。建設物を見る見方が変わりますね。トンネルも掘るのにどれくらい掛ったんだろうとか、前田建設さんの建設現場に遭遇したりすると嬉しくなりますね。

――普段かかわることのない建設業界・建設会社での撮影、演じる前と演じた後の印象を教えてください。
高杉　なかなかか関わることのない業界ですが、トンネル、ダム、オフィスでの撮影をさせていただいてみなさんにお会いしてみると、楽しそうに仕事をしていて、素敵だなと思いました。こういうファンタジー営業部ができる会社だから、遊び心がある人が多いんじゃないかなと思うんですよね。自分の会社にファンタジー営業部ができるということは想像つかないと思うんですよ。そういう熱意が感じられる部分があって、楽しそうに仕事をしているという感じがすごくしました。映画の現場でもそうなんじゃないかなと思いますね。僕、そういう風に仕事を楽しんでやれる現場が好きで、高杉真宙個人でいえば小木（博明）さんの演じたアサガワさんが好きで、こういう大人になりたいなって思っていて、僕はそっち側の人間で。仕事を楽しんでやれるっていうのは、子ども心が必要なんじゃないかなと思います。

撮影現場の雰囲気は？

――共演のキャストのみなさんは濃いキャラクターの方々ばかりでしたが、現場の雰囲気はいかがでしたか？
高杉　濃かったです。役が濃いんでなく、一人ひとりの個性が濃くて（笑）。このメンバーでよく映画を撮るってことになったなあと（笑）。岸井（ゆきの）さんは2回ご一緒していますし、よくお話しました。監督も何度もご一緒させていただいているので、現場の雰囲気は素敵でしたね。

――今回の映画のお気に入りシーンはどこですか？
高杉　いくつかあるんですけど、六角（精児）さんとの2人でのシーンや小木（博明）さん演じたアサガワさんとの電車に乗ってるシーンも好きですし、挙げればきりがないくらい印象に残ったシーンが多かったですね。

――今回演じた役どころは建設会社のサラリーマンですが、子どもの頃になりたかった職業は何ですか？
高杉　僕はレスキュー隊員と幼稚園の先生ですね。割合が高いのは、幼稚園の先生です。この体型を見る限りレスキュー隊員になれる体型ではないんで（笑）。「君はレスキュー隊員になれない」と言われたのを覚えてますね。中学１年生の位の時に言われたんですが、ショックというより「ですよね」と（笑）。

――役どころとして途中から熱量が上がって、業務にのめり込んでいくキャラクターでしたが、最近高杉さんがのめり込んでいることは何ですか？
高杉　ゲーム一点ですね。今、ポケモンをやっています。友だちに勝つためだけにやっています。ポケモンを育てるのが好きなんです。

――では、最後に映画ファンに一言お願いします。
高杉　僕台本を見る前、タイトルだけでは何の映画かわからず構えたことを覚えているんですが、それで台本を読んで“面白っ”と思ったんです。なのでまずは映画を観ていただきたいと。本当に笑える部分が多くて、その上で感動もある作品で、無理ない感動なので。しかもそこが笑える人と感動できる人に分かれると思うんです。それって不思議な感覚だなと思います。大人になってしまった人に観ていただきたいです。熱意って伝染すると思うので、熱意が当てられたらうれしいなと思います。

＜STORY＞

2003年、前田建設工業のオフィスの片隅にある広報グループ。社会人になったら粛々と生きていく、と働くことに情熱を見いだせないでいたドイ（高杉真宙）が憂鬱そうにパソコンに向かっている。満面の笑みをたたえたグループリーダーのアサガワ（小木博明）の「マジンガーZの格納庫を作れるか」という問いに、適当に答えるドイ。そんな二人のやりとりに、同じグループのベッショ（上地雄輔）、エモト（岸井ゆきの）、チカダ（本多力）も入ってきて口々に持論を展開する。部下たちが話に乗ってきたタイミングを見計らい、アサガワの声が轟いた。

画像: 主人公ドイ役の高杉真宙 ©前田建設／Team F ©ダイナミック企画・東映アニメーション — 主人公ドイ役の高杉真宙
©前田建設／Team F ©ダイナミック企画・東映アニメーション

「うちの技術で、マジンガーの格納庫を作っちゃおう！」

驚く一同をよそ目にアサガワは、会社の広報企画としてウェブで『ファンタジー営業部』を立ち上げ、設計をし、工期を立て、見積もりも出すという。実際には作らないが「心の中に作る」と熱弁をふるうアサガワ。

「我が社は国家的に必要性もあり、ダム、トンネル、発電所など、数々の大プロジェクトをものにしてきた。しかし、昨今では、新規事業は明らかに縮小、民間営業は厳しいコスト合戦を強いられている。そんな中でも、どこかにブルーオーシャン（新市場）があるんじゃないか・・・。あったんだよ！それが、マンガやアニメの世界、つまり空想世界からの受注だったんだよ！空想世界では、毎週のように、さまざまな建設物が、作っては壊され、作っては壊され！そんな奇跡のようなニューフロンティアに、わが社がいち早く、乗り込もうじゃないか！」