最新作で掘り下げられるボンドのヒーロー像とは?
今回解禁された映像では、ケーリー・ジョージ・フクナガ監督が本作におけるジェームズ・ボンドというヒーロー像について初めて語るもの。本映像は、「スクリーンに白い丸が現れるとアドレナリンが吹き出してくる」、007シリーズ伝統とも言える銃口の中からジェームズ・ボンドのシルエットが登場し、ボンドがスクリーンの観客に向かって銃を撃つという007ファンなら胸が熱くなるシーンから始まる。
監督は前作『007 スペクター』(15)から5年経ち、「脚本家、そして監督としてボンドを捉え直すことに重点をおいた。」と、ボンドという人物が流れた年月でどう変わったのかということを描くことが重要だと明かす。また、「00の任務にもがく姿は傷ついた獣のようだ。」「世界は変わった。そしてルールも変わった。非対称戦争時代のスパイのルールも複雑になった。ボンドが家族のように想う仲間も皆が脅威に晒されている。」という監督のコメントとともにボンドの恋人マドレーヌ(レア・セドゥ)の思いつめた表情が映し出され、『007 カジノ・ロワイヤル』(06)でのヴェスパーの悲劇が繰り返されるのではないかと思わずにはいられない。
また、本作でラミ・マレックが演じる役は、因縁の敵スペクターよりも頭脳派でシリーズ史上最凶の敵と語る監督は、「(今作は)最初から最後までノンストップ。レースさながらだ。」と、本映像内にもある激しいカーチェイス、バイクチェイス、銃撃戦や肉弾戦といった息つく暇のない大迫力のアクションシーンが収められていることも明かす。そして「世界と人類の命をも救う。『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』はボンドの集大成だ。彼が出会ったすべて、トラウマや失ったものまでも。最も挑戦的で困難な任務。それが今作の狙いであり、特別なものにしたかった。」
と、本作でボンド役引退を公言したダニエル・クレーグの最後にふさわしいフィナーレを迎えることを示唆。クレーグ演じるボンドが過去4作で追ってきた事件がすべて関連していたことが明かされた前作に続き、これまでの事件に隠されたさらなる新事実が明らかになることも想像を広げる。「007シリーズの根底にあるもの、危険であり感情が揺さぶられるもの、そして語られることのなかったもの、全てが明らかになる。ダニエル・クレーグにとっての最終章だ。」とコメントを寄せ、ダニエル版ボンドの集大成、約60年に渡り続いてきたシリーズの重要な転換点となることへの期待を膨らませずにはいられない映像に仕上がっている!一体どんな意味が込められているのか?
前作に続きジェームズ・ボンドにはダニエル・クレーグ、製作陣からは「007」シリーズを牽引してきたバーバラ・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソンらが参加。監督に、ドラマ『ビースト・オブ・ノー・ネーション』、TVシリーズ「トゥルー・ディテクティブ」のケーリー・ジョージ・フクナガ。さらに、2019年に『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー賞主演男優賞を受賞した実力派俳優ラミ・マレックを悪役として抜擢、レア・セドゥ、ラシャーナ・リンチ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、ビリー・マグヌッセン、アナ・デ・アルマス、ロリー・キネア、デーヴィッド・デンシック、ダリ・ベンサーラ、ジェフリー・ライト、そしてレーフ・ファインズらシリーズ続投の出演者に加え、フレッシュな顔ぶれ含め豪華キャストが出演。シリーズお馴染みのビッグアーティストの主題歌には本年度のグラミー賞で主要4部門含む5部門を弱冠18歳で獲得したビリー・アイリッシュを起用し、さらなる話題を呼んでいる。