男と女、2つの視点で描かれる物語に注目!
『ゲット・アウト』、『アス』などの製作でハリウッドのホラー映画を牽引するブラムハウス・プロダクションズと『ソウ』シリーズの生みの親リー・ワネルが監督、脚本、製作総指揮を手掛けた、本年度注目No.1の恐怖映画。主演は『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』でゴールデン・グローブ賞主演女優賞、エミー賞主演女優賞受賞のエリザベス・モス狂気の演技で、これまでのイメージを一新しサスペンスフルに「透明人間」を描き出した。
世界中で知られる“透明人間”を新たに描き出すにあたり、新たなアプローチが必要だったというワネル監督。最新技術を用いながら、「見えない」という状況をとことん突き詰め、観客を恐怖に陥れる革新的なえ「透明人間」を生み出した。映像内では、「見えない人物というのは観客の心の中で恐怖感を倍増させる。観客はどう逃げるか想像するだろう。」と明かしており、これまでの“透明人間”というイメージを覆す本作の出来栄えに自信を覗かせている。
「監督と私はホラー映画ファンなの。」と話すのは主演を努めたエリザベス・モス。彼女が本作で披露する演技は、まさに狂気という言葉がぴったり!次第に追い詰められていくモスが演じた女性・セシリアの表情からは、終始、超一級の恐怖を感じとれる。「二人とも恐怖感が大好きだから真正面から表現したわ」と語る通り、映像内では見えない相手“透明人間”と対峙する衝撃のシーンが次々と映し出されていく。
さらにモスは、「この映画には2つの視点がある。恐怖に陥れる男とひとり狂う女。」と明かしていて、透明人間の視点がメインで描かれてきた過去作とは一線を画す、重要なポイントが“視点”であることが分かる。というのも、H.G.ウェルズの原作では透明人間となった科学者が狂気に陥る話だったが、ワネルが本作を手掛ける際、悪役である透明人間の執着の対象に興味を抱いたのだとか。ブラムハウス・プロダクションズとのミーティングで、物語のフォーカスの対象を逆転させるべきだと気づいたそうで、今までにはない方向から物語の視点を捉えることで、現代に相応しい独創的な映画に仕上げた。
ユニバーサル映画のクラッシック・キャラクターにインスパイアを受けながらも、女性目線を取り入れ、現代に相応しい狂気と強迫観念に満ちたサイコ・サスペンスとなっている映画『透明人間』。心神喪失の2時間を、ぜひ、スクリーンで味わってみてほしい!
<ストーリー>
富豪で天才科学者エイドリアンの束縛された関係から逃げることの出来ないセシリアは、ある真夜中、計画的に脱出を図る。悲しみに暮れたエイドリアンは手首を切って自殺をし、莫大な財産の一部を彼女に残した。セシリアは彼の死を疑っていた。偶然とは思えない不可解な出来事が重なり、それはやがて、彼女の命の危険を伴う脅威となって迫る。
2019/アメリカ/原題『The Invisible Man』/© 2020 Universal Pictures/配給:東宝東和